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Monday

本を休めるオークの槽(ふね)/Antique Oak Book Trough

英国伝統のオーク材で出来た、アンティークのブックトラフ。














トラフ/Troughとは、「(細長い)飼葉おけ」「槽(ふね)」「くぼみ」や「谷」という英語。

そして、ブックトラフ/Book Troughとは、本を置く棚部分がV字谷のようになっていて、本を約45度傾けて収納するようになっている本棚のことをいいます。

場所は少々とりますし、ハードカバーでないとしっかりと収納できない、というものではありますが、角度がついて出し入れしやすく、タイトルが見えやすい、というメリットがあります。


英国アンティークの小家具で、ブックトラフはひとつの定番。

素材は実用的なオークから、最高級のマホガニーや化粧張りのウォールナットまで、
フォルムは1段だけでデスクトップに乗せるもの、2-3段程度で床に置くものから、1段のトラフの上に天板は水平なものをつけて、そこで本が開けるようになっているものなど様々なタイプがございます。


今回ご紹介する1段のブックトラフは、デスクトップ用。
素材は英国伝統の家具材、森の王オーク。

無垢のオーク材を贅沢に削り出し、エッジに緩やかな丸みをつけて組み合わせた・・・ただそれだけの小家具。

それだけではありますが、オーク材がもつ本物の質感、シルバーグレイン(虎斑)が浮き出た杢目、硬くてしっかりした重厚感、材をとめたマイナスネジの頭の丸み、等々が一体となって醸し出すものは、得がたい雰囲気となって所有者の心を満たします。


デスクやサイドボードのうえにおいて、本当にお気に入りの本を並べて。
・・・なんとなくではありますが、ブックトラフに置かれた本、やけに寛いでみえるのは、私だけでしょうか?



◆England
◆推定製造年代:c.1930-1950年代頃
◆素材:オーク
◆サイズ:幅約31.2cm 奥行き約18.1cm 高さ約12.2cm
◆重量:685g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、材の僅かなワレや塗装の剥げ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A

お気に入りのバスケットの居心地はいかが / Vintage China Dog in the Basket by Wade

英国WADE社製、陶器で出来た犬とバスケットの小物入れ。











ウェイド/WADE は1810年に源をもつ、老舗の陶器メーカー。現在でも、「WADE CERAMICS LTD」として、英国ではスタッフォードシャー、ストーク・オン・トレントに居を構えています。


テーブルウェア、インテリア用品、お酒の容器など様々なものを生産していますが、アンティーク・ヴィンテージ業界で有名なのは、可愛らしい陶器のフィギュア。

例えば、1980年代に大きなブームとなった、National Westminster Bank の「PIGGY BANK 」プロモーション。

貯金をすると可愛らしい豚の貯金箱をもらうことができる、ということで大成功をおさめました。その豚の貯金箱を制作していたのが、ウェイド社。

他にも「不思議の国のアリス」シリーズなども製作しており、いきいきと表情豊かなフィギュア達はコレクタブル・アイテムとなっています。

これらはそれぞれ限定品として製作され、基本的に同じものは製作されないことが大きな特徴。そのためにコレクターが多くあらわれ、現在でも世界中で愛されています。



今回ご紹介するのは、そんなWADE社の小さな小物入れ。
チョコレート色をした子犬が、網目が見事に再現されたバスケットに鎮座している、なんとも味わい深いひとしなです。



デスクの上で、コインやクリップ、小さな付箋などをいれてみたり。
アクセサリー入れにしても良いかもしれません。



フィギュア製作を得意とするWADE社ならではの造形が活かされた、小さな佳品。

日常使いで愉しんでいただきたい、英国ヴィンテージ・アイテムです。



◆England
◆WADE社
◆推定製造年代:c.1960年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ:幅約8cm 奥行き約7.2cm 高さ約4.5cm
◆重量:125g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、汚れなどがみられます。
*製造時からと思われる細かな塗料のトビが若干見られます。詳細は画像にてご確認ください。
*カケやひびは見られません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A

英国の名窯、稀有な1枚 / Antique Wedgewood FALLOW DEER Shamrock Dish

英国アンティーク、ウェッジウッドの「ファローディア」シャムロックディッシュ。














あまりにも有名な英国の名窯、ウェッジウッド。


1759年にジョサイア・ウェッジウッドによって設立され、1765年にシャーロット英国王妃から王室御用達の陶工に認められた名窯。
260年に及ぶ長い歴史の中で、長く作り続けられる定番のシリーズの他に、今ではもう生産されていない、手に入りにくい品々をたくさん持つ窯元です。

素晴らしいディナーセット等芸術的な品々もありますが、今回ご紹介するのは小さいながらも稀有なきらめきをもつひとしなです。


アイルランドの象徴、シャムロックを型どった小さな平皿。
そこに施されているのは、白地に冴えた青色で描かれた田園風景。中央には2頭の鹿が寄り添っています。



皿の底面には以下の文字。

FALLOW DEER
WEDGEWOOD
ETRURIA ENGLAND
(一部文字が乱れておりますので、推測も入っています。ご了承ください)


ファローディア
ウェッジウッド
エトルリア イングランド


このお皿のパターン名は「FALLOW DEER/ファローディア」。

ファローディアとは「ダマジカ」のことで、先が手のひら状に広がっている角を持ち、夏には白い斑点がでる体毛を持つ鹿のこと。よくみれば、絵柄の鹿はその通りの姿をしております。


そして「エトルリア イングランド」とは、ウェッジウッドのエトルリア工場で作られたことを意味します。エトルリアはイタリア南部の地名ですが、ウェッジウッドのエトルリア工場はイタリアにあったわけではなく、ニューカッスル・アンダー・ライムとハンレーの間にありました。1769年操業開始、その後約150年以上は稼働しており、1940年頃にバーラストンへ移転するまでの間、バックスタンプには「WEDGEWOOD ETRURIA」の文字がみられることとなります。



さて、今回のお皿。


そもそもファローディアのパターンも珍しいのですが、さらにシャムロックディッシュとなっています。シャムロックディッシュ(クラブディッシュとも)は、ジャスパーウェアにおいて見かけることがありますが、他では私はみたことがありません。

この図柄は転写で施されているものですが、底面の文字の乱れは、転写時の失敗のような気がいたします。

ひょっとして、試作品・・・?
本来は出回るものではなかった・・・?

そんな考えも頭をよぎります。


いずれにしても、素朴で可愛らしく、それでいて洗練された雰囲気はさすがウェッジウッド。

英国の名窯が生み出した、珍しくも美しい小さな逸品を是非ご鑑賞ください。




◆England
◆推定製造年代:c.1900-1930年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ:幅約11.6cm 奥行き約11.6cm 厚み約1.2cm
◆重量:68g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、製造時からと思われるスポッツや凹凸などがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ヒビや欠けはございません。
*バックスタンプは一部に乱れがございます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A

小さなパティとブラウニーの物語/ Antique Book "PATTY AND BROWNIE"


可愛らしい装丁の、英国ヴィクトリア時代の古書。




















イングランド北部の街のアンティーク・フェアで手に入れた小さな1冊の本。


タイトルは「PATTY AND BROWNIE」。
パティという女の子と、ブラウニーという名の子猫の物語です。
(表紙の絵は何故か女の子と子犬なのですが・・・)


まず、表紙を開くと、「LITTLE DOT SERIES」「SIX PENCE EACH」という文言が目に入ります。「リトルドット・シリーズ」という文庫本シリーズのようなものがあり、それらはみな1冊6ペンスです、という内容。出版社の宣伝の一環のようです。

ヴィクトリア時代中期、「1冊6ペンス」って、どのくらいなのでしょうか?

ちょっと例をあげてみましょう。

1842年発刊の「ザ・イラストレイテッド・ロンドンニュース」という挿絵入りの週刊新聞が当時1部6ペンス。
1886年コナン・ドイル執筆、シャーロックホームズ「緋色の研究」に登場するジョン・ランス巡査は「4ペンスのジン・ホット」が大好物。

今回の本は1891年頃ですが、ヴィクトリア時代の物価変動はたいそう緩やかでしたので、例としてあげた2点とそう変わらないと思われます。
なので、ちょっと贅沢めの新聞と同じくらい、そしてお酒の入った温かい飲み物よりは高価・・・ということで、現代日本の感覚でいえば500円以上、1000円以下、といったところなのではないでしょうか?


さらに頁をめくれば、インクの跡も鮮やかに文字が書かれています。

Presented to
Jane Ann Braithwark(?)
by the
United Methodist Free
Church Sunday School
Sandford May 3rd 1891


1891年3月3日、サンドフォードのメソジスト教会(プロテスタントの一派)サンデースクールにて
ジェーン・アン・ブライスワーク(?)へ贈られた・・・という意味。


サンデースクール(日曜学校)とは、子供の信仰教育を目的として教会で日曜日に開く学校の事。
英国で18世紀に始まったといわれています。


また、Sandford/サンドフォードは、イングランドのサマセット州、そしてブリテン島南部のワイト島にもある地名。
ただ、「United Methodist Church」があったのは、どうやらワイト島のようです。
Shanklin Roadに同名の教会と思われる古い建物があるようですが、現在機能しているかどうかは不明でした。


ヴィクトリア時代後期、ワイト島の小さな教会で行われていたサンデースクール。
そこに通っていたジェーンに贈られた1冊の本。
それが、この「PATTY AND BROWNIE」。



多くの子供たちが読み、そしてジェーンが自分の家で更に何度も手に取ったであろう小さな本は、一部ページが破れ製本も少し傷んでおります。
それでも、可愛らしい表紙や巻末につけられた様々な本の広告絵は美しく、当時の子供たちの胸を躍らせるのに十分な華やかさに満ちています。


今度は、ぜひ貴方の手元に。
ヴィクトリア時代の子供達のわくわくした気持ちを、小さな本から感じてください。



◆England
◆推定製造年代:c.1890年代頃
◆素材:紙
◆サイズ:幅約10.7cm 高さ約15.2cm 厚み約1cm
◆重量:110g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、書き込み、ページの破れや変色、製本の傷みがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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