Search This Blog

Friday

ジョージアンの刺繍鋏はいかが / Antique Georgian Embroidery Scissors

 英国アンティーク、刺繍用鋏。













英国北部の競馬場で行われていたアンティークフェア。


沢山のストールが並ぶ中で、そのストールのコーナーはレースやボタンなどの手芸用品で溢れていました。私たちが気になったのは、そこに在った小さな道具たち。小さなケースに入ったチョークや、定規に油差し、そして鋏。

とりわけ小さめの鋏はきれいな形で妙に存在感があり、とても魅力的に思えました。


店主は明るい色の髪をした陽気なレディ。


「いい鋏でしょう。ジョージアンのものよ」


思っていたよりも古く驚きましたが、とても似た雰囲気をもつジョージアンのキャンドルスナッファーを持ってたので、ストン、と腑に落ち、手に入れることとなりました。華やかな装飾・・・というよりは、渋好みの造形が少しだけあるところも、ジョージアンならではといえるでしょう。本体には「STEEL」の文字が刻まれており、鉄製と思われます。


状態はとてもよく、一般的なコピー紙くらいの紙でしたらサクサクと切ることができます。糸はやや切りにくく、引っ張りながらやや斜めに切る…という風にコツが必要です。


動画をアップしたので、ご確認ください。







もともとなのか、歪んだせいなのかわかりませんが、刃先がふたつともやや内側に反っており、先端だけが合うようになっているせいかもしれません。それでも、繊細な指穴、指穴からハンドルへとつながる部分のひねり、ハンドルから蝕点部分の凝った造形などはとても美しく思えます。


英国においては良家のレディのたしなみであった刺繍。どんなレディたちがこの小さな鋏を使ってきたのでしょうか。


貴方のお裁縫箱の片隅に、英国ジョージアンの刺繍鋏を1挺。

より満足できる手仕事のこの上ない守り神となってくれそうに思うのですが、いかがでしょうか。


◆England

◆推定製造年代:c.1830年代頃

◆素材:鉄

◆サイズ:幅約3.4cm 長さ約9cm

◆重量:8g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*使い勝手は現代の鋏と異なる部分があるかもしれません。動画にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A


エルサレムから来たオリーブの小杯 / Antique Olive Wood Cup JERUSALEM

 英国買付アンティーク、エルサレム土産の木製カップ。












英国のアンティークマーケットで手に入れた、木彫りの小さなカップ。


エッグスタンドかな、とも思ったのですが、側面には「JERUSALEM」=「エルサレム」の文字をみつけました。

「JERUSALEM」の上の文字は恐らく「SOUVENIR」で、エルサレムのお土産、という事でしょう。なお、「JERUSALEM」の下の文字列はヘブライ語の「エルサレム」という文字によく似ていますので、恐らくそうかと思います。


濃淡のはっきりした杢目と緻密な木肌から、材はオリーブと思われます。今回ご紹介するのは小さなカップですが、エルサレムの刻印があるオリーブのアンティークブックスタンドなども見たことがあります。


エルサレムの町の側にはオリーブ山があり、旧約聖書で最後の審判が下る場所となっています。ここはキリスト教、ユダヤ教、イスラム教のいずれも聖地であり、ユダヤ教ではオリーブ山に埋葬される者は復活すると信じられているため、現在ではオリーブの木よりお墓のほうが多くなっているとか。


ただ、かつてはオリーブ林が広がり、山の麓ではオリーブ油の精製が行われていたようです。イエスは、その一角でよく祈っていた、という伝説もあり、エルサレムのお土産物木製品はオリーブがメインとなっているようです。


年代の特定は難しいのですが、古い木の感じ、擦れた文字などから20世紀初頭と推測いたします。



キリスト教で「カップ」といえば「聖杯」を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。

実際にはお土産物で「聖杯」を模したものも非常に多いようですが、もともとの形がはっきりとしていないだけに、様々なタイプが出回っているようです。この小さなカップも、「聖杯」をイメージした物なのかもしれません。


語るにはあまりにも大きすぎ、重すぎるエルサレムという土地。

そのわずかなひとかけらを、英国を介して、今貴方にお届けいたします。



◆England

◆推定製造年代:c.1900-1930年代頃

◆素材:木(おそらくオリーブ)

◆サイズ:直径約4.5cm 高さ約7.5cm

◆重量:45g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A


実りと豊穣の柘榴を指に / Vintage Silver & Garnet Ring

 英国ヴィンテージ、シルバーとガーネットのリング。

















英国のアンティークフェアで手に入れた、太めのシルバーリング。


中央には深い赤の石が嵌められています。これは、ガーネット。


ガーネットの名前の由来は和名の「柘榴石」のとおり、「ザクロ」からきています。ラテン語でザクロという意味がある「granatum/グラナートゥム」が語源となり「garnet/ガーネット」という名前になりました。理由はシンプルに、柘榴のような赤い色の結晶が集まってできているから。実が沢山つく柘榴は実りと豊穣の象徴とされてきたため、ガーネットも同じように良い意味をもつ石として古くから愛されてきました。


リングのべースとなる材はスターリングシルバー。英国においてスターリングシルバー(銀の純度92.5%)はホールマークによって管理されておりますが、ジュエリーなどの小さなものにおいては必ずしもホールマークは刻印されておらず、銀の純度を示す「925」もしくは「SILVER」「STARLING」などのみの場合もございます。今回ご紹介するリングも裏面に小さく「925」の刻印をみることができます。


アールデコ様式を連想させる個性的なデザインも特徴の一つ。


幾何学的でありながらどこかエレガントなヴィンテージリングは、男性女性問わずお使い頂けるかと思います。


貴方らしくあるために、ヴィンテージの個性派リングを選んでみてはいかがでしょうか。




◆England

◆推定製造年代:c.1970年代以降

◆素材:シルバー、ガーネット

◆サイズ:13号弱(太いデザインですので、サイズは余裕をもってお選びください)

◆重量:5g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、歪みや変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A


ザクセン王国の自然療法士が築いた理想の地 / Antique Book "Bilz DAS NEUE Natur Heilverfahren" 1898

 ドイツの古書「ビルツ 新しい自然療法」。


























興味深い古書を手に入れました。


まずは厚さ9cm弱、重さ2kg超という圧倒的なボリューム。ケースの外側と表紙は同じデザインで、トップ中央には男性の顔、下には以下の文字が見られます。


Bilz 

DAS NEUE

Natur Heilverfahren


ビルツ

新しい

自然療法



まず、著者は「Friedrich Eduard Bilz/フリードリヒ・エドゥアルト・ビルツ(1842-1922)」。


彼はザクセン王国、アルンスドルフ出身の自然療法医です。この本は彼が1888年に書いたもので、大成功をおさめ、多くの国で翻訳、販売されました。内容としては彼が提唱、実践していた自然療法の解説、手引書、といったところかと思います。表紙の見返しには人体の解剖図が仕掛けつきで開設されており、これは裏表紙にもついています。


内部はほとんどが文字ですが、数か所のフルカラーイラストレーションの頁、および時折でてくるモノクロのイラストレーションがあります。効能のある植物、人体の構造、運動の仕方、入浴の方法・・・等々クラシカルなフォントの文章を眺めつつ、イラストを見るだけでも楽しめる本なのではないかと思います。


ちなみに今回ご紹介するものは1898年の記載があることから、重版を重ね、初版から10年後に再版されたものと思われます。

本の成功後の1895年、ビルツ氏はドレスデン郊外の「Radebeul/ラーデボイル」に療養所(健康スパ)を設立。評判となり、すぐに大規模に拡張されました。クアハウス、浴場、果樹園、スポーツ施設、遊歩道。自然療法には理想的な環境が次々と作られていきました。


この本は療養所建立のあとの出版の為、ビルツ療養所のイラストが掲載されています。まるでお城のような建築物は、さぞ利用する人々の歓心を買ったのではないでしょうか。


なお、この療養所は第二次大戦中はドイツ軍に没収され予備病院となり、一部は破壊され、その後は寄宿学校となります。現在は一部が住宅団地に、一部は文化的記念建造物として国有となっているようです。


本を開いている様子を少しだけですが動画にしましたので、よろしければご覧ください。







ご参考までにではありますが、ビルツ氏が発明したもので有名なのが「シナルコ/Sinalco」。

1902年から発売されており、現在でもドイツを中心に親しまれている清涼飲料で、日本でもかなり昔に販売されていたようです。オレンジ色をしたものがオリジナルで、最近ではシナルコ・コーラや他のテイストも販売されているようです。


シナルコ・オフィシャルサイト

https://sinalco.com/


もともとはミネラルウォーターと柑橘類のジュースからなる飲料で、療養所の患者に提供されていたものを、大量生産用に改良したものといわれています。

表紙のイラストのビルツ氏の背景には果物がみえますし、療養所には果樹園もあったことから、「果物(からとる栄養)」を大切にしていたのではないかな、と思います。


人間が本来有する自己治癒力の覚醒による治療が、医学界では「非科学的」とされる「自然療法」であるといわれます。


例えば神父・自然療法士であったセバスチャン・クナイプ(1821-1897)が始めた水療法を源とする「クナイプ」。

例えば教会のサナトリウムの館長として就任し活躍したジョン・ハーベイ・ケロッグ医学博士(1852-1943)が始めた腸内環境を整えるための食品「ケロッグ」。


現代には、過去の様々な積み重ねが生み出した自然療法の賜物があり、私たちは当たり前のようにそれを享受しています。


そのわずかな一端ではありますが、ずっしりと重いこの本もその積み重ねのひとつであることは間違いありません。



書棚に置き、眺め、時折ページを繰る。

ザクセン王国の自然療法士が描いた理想の未来に、今は当てはまるのかどうかを問いながら。


思索のひとときを過ごされる貴方に、19世紀ドイツからお届けいたします。





◆Germany

◆推定製造年代:c.1898年

◆素材:紙、布

◆サイズ(ケース込外寸):約24.8×18cm 厚さ約8.9cm

◆重量(ケース込):2.25kg

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、傷みや変色がみられます。

*一部の頁は外れています。

*表紙見返しにある女性の解剖図仕掛け部分の、女性の頭部表面(顔)は失われています。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A