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Friday

華麗なる装飾のリフレイン / Antique Victorian Style Letter Rack

品格溢れる英国アンティークのレターラック。











デザインはネオクラシカルをテーマにしたヴィクトリアン調。

蕾と葉をセンターとし、生命力の象徴アカンサスの葉に、華麗に連なるスクロールをからめ、サイドには透かしが入り、重厚感と品格がありながらも軽やかな印象をもたせています。

仕切り間の底部分にまで凝った装飾が施されており、造り手のこだわりを感じさせます。

手前には信仰と豊穣の象徴、ホタテ貝を模した小さなトレイが設えられており、クリップ等細かいものをちょっと置いておくことができます。

デザインは19世紀末頃のヴィクトリアン調ではありますが、造りから見ておそらく製造年代は1920-1930年頃と思われます。

ずっしりとした真鍮製に、歳月を経た味わいが加えられ、そこに在るだけでその場の空気を濃いものにしてくれるような存在感をはなつ、アンティーク・アイテム。


実用を兼ねた、ちいさなアートを是非貴方のコレクションに加えて下さい。


◆England
◆推定製造年代:c.1930年代
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約17 奥行き約15 高さ約13.3cm 
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*全体としては通常のご使用に十分耐える、よいコンディションだと思います。ご了承の上、お求めください。
*画像の本や備品は付属しません。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。


http://toddlowrey.com/?pid=111103791

Todd Lowrey Antiques
by d+A


Tuesday

Todd Lowrey/トッドローリィとは


仕事が山積みで、いくらやっても終わらなくて、もうこれ以上頑張れない時。
夜、寝ている間に小人が仕事をやっておいてくれないかなあ・・・。

なんて、考えたこと、ありませんか?



「小人なんていないよね」ともちろん思っていても、どこか心のはじっこ、ほんのちょっとの部分で、不合理で不思議なものの到来を待っているのが人間というもの。

でも、少しだけ昔は、心の中のその割合がもっともっと大きかったし、実際に不思議なものが実像を結んでしまう、なんてことが起こっていた・・・。

そこから生まれたのが、小人をはじめとした不思議な生き物たち、つまり妖精だったのかもしれません。





世界中に沢山の妖精たちのストーリーがありますが、英国は特にそれが豊富。

例えば家には守護妖精がいて、そのなかの代表格として「ホブゴブリン」がいます。
場所によっては「ブラウニー」ともよばれ、小さな毛むくじゃらの姿をしていて、夜になると家に忍び込んで散らかっているものを片付けたり、逆に片付いているものを散らかしたりします。(なんて妖精っぽい!)



上手につきあえば、まさに「寝ている間に仕事を片付けてくれる小人」となってくれる妖精。

着物をあげると満足してもう来なくなってしまうため、基本的には何もあげてはいけないのですが、
最大のお礼としては「クリームを一杯」までだということです。

英国の北東部、リンカーンシャーでは、このホブゴブリンのことを「トッドローリイ」と呼びます。



当店の名前の由来は、ここから。

本来のスペルは「Tod Lowrey」ですが、愛称っぽく「Todd Lowrey」とさせていただきました。




ロゴマークは英国の紋章をベースにデザインしました。

シールドの上には小さな杯。このなかにはクリームが入っていて、トッドローリイに飲んでもらうためのもの。

下には羽ペンとインク壺。これはクリームをもらったトッドローリイに、これでお仕事をしてもらうためのもの。

そう、当店のロゴマークには、イングランドの妖精に仕事を片づけてもらう、という意味があります。




トッドローリイのアンティークスは、実用の物から、お仕事を円滑にすすめるための息抜き小物まで、日々お仕事に精をだす紳士の為に揃えました。


貴方様のお仕事のお役に立ちますように。
貴方様のお心の栄養となりますように。


すべてに、眼に見えないながらもトッドローリィを一匹づつつけて、お届けしております・・・。


どうか彼らともども、末永くよろしくお願いいたします。




Todd Lowrey Antiques
by d+A


*妖精については諸説ございますが、この件に関しては、イングランドの民俗学者 Katharine Mary Briggs(1898-1980)作 「The Personnel of Fairyland」邦題「妖精の国の住人」井村君江訳 を参考にさせていただきました。

Sunday

ノニウスの知恵をイングランドの老舗で堪能する/ Vintage Vernier Caliper by Rabone England

ボックスウッドと真鍮で造られた、ヴィンテージ・ノギス。











ノギスとは物の厚さや、円や球の直径などを測るための補助尺つきの定規のこと。

ちなみに「ノギス」という言い方は「ノニウス(ノギスに目盛りをつけたポルトガルの数学者
ペドロ・ヌネシュ/ラテン語表記ペトルス・ノニウス/Petrus Nonius)」が訛って日本ではノギスと呼ばれる様になったといわれています。

英語では バーニヤキャリパー/Vernier Caliper、もしくは単にバーニヤ/Vernierと呼ばれます。


英国北部の街で手に入れたこの小さなノギスは、センチ表示とインチ表示がされており、メーカー名は「Rabone」となっています。


Raboneとは、イングランドの老舗ツール・メーカー。
歴史は古く、1780年頃にはシェフィールドでMichael Raboneが事業を行っていた記録が残っています。後にバーミンガムヘ移転し、19世紀には多くのパテントを取得、イングランドでも屈指のメーカーとなっていきます。このころの屋号は「John Rabone & Sons」。

1943年に法人化しますが、1963年に Rabone社はシェフィールドのChesterman社と合併します。
その後の表記は「Rabone Chesterman」となります。

よって、このノギスは合併前のお品物。


そして、英国でメートル法が主流になりだしたのは1960年代頃からですので、おそらく作られたのは1960年代と思われます。

ちなみにRabone社の1960年の広告はこちら。ちょうどこのノギスと同じロゴが使用されています。







使われている材はボックスウッド。日本名に当てはめればツゲの木。
文字通り箱細工をはじめ、滑車、ボーリングのピンなどに使われてきました。
緻密な材で反りにくく、寸法安定性もよいことから、定規にもよく使用される材です。

金属部分は真鍮。

美しい色合いと、手に持った時のさりげない重量感は、アルミやステンレスには無い優しい質感をもって、持つ者の心に迫ります。


精密な設計向けではないかもしれませんが、普段の生活で使う分には、十分に役割を果たしてくれそう。本物の素材を使った、機能美に溢れたヴィンテージ・アイテム。


ノニウスの知恵の結晶を、イングランドの老舗で堪能する。
そんな悦びを、ぜひ感じてください。



◆England
◆Rabone
◆推定製造年代:c.1960年代
◆素材:真鍮 ボックスウッド
◆サイズ:幅約2.7 厚み約4 長さ約11cm (最小時の寸法です)
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れなどがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*全体としては通常のご使用に十分耐える、とてもよいコンディションだと思います。ご了承の上、お求めください。
*画像の備品は付属しません。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。


http://toddlowrey.com/?pid=110576531

Todd Lowrey Antiques
by d+A


オランダと英国、センチとインチのストーリー/ Vintage Four-Fold Boxwood Rules

 ボックスウッドと真鍮で造られた、美しい折りたたみ定規。



















ごくごく身近なものにこそ、歴史とストーリーが隠れています。

現在、私たちが当たり前に使っているメートル/m、そしてセンチ/cm。

この「メートル」は1799年に「地球の子午線の長さの4000万分の1」という単位としてフランスで決められました。

この単位を普及させようと、フランスは1837年にメートル法以外の単位使用を法律で禁じ、1851年のロンドン万国博覧会や1867年のパリ万国博覧会などで大々的に宣伝をして、普及に努めます。

このメートル法は、1816年にベルギー、オランダ、ルクセンブルグで採用され、英国には1864年から採用されたといわれています。

ただ、実際の普及には、とてもとても時間がかかりました。

英国はもともとヤード法を使用しており、その単位がずっと主流で使われ続け、メートル法の方が主流に変ったのは1960年代頃といわれています。

【ヤード法とメートル法の比較】
1インチ 2.54センチメートル
1フット(12インチ) 30.48センチメートル
1ヤード(3フィート) 91.44センチメートル
1マイル(1760フィート) 1.6キロメートル

実際に、今でも旧単位は使用されており、例えば英国の車の速度計などはkmではなく、マイル表示ですし、道路標識などもマイルとなっています。


また、少し物は違いますが、例えば英国の電気(主として照明用)の普及は当時の他の先進国よりだいぶ遅れた、という事実があります。これは、その前に使われていた「ガス灯」が、英国がダントツに普及していたため、かえって電気の普及を遅らせたのが理由と思われます。

そんなことから、ヤード法でいろいろなものをきちんとしていたからこそ、英国のメートル法への移行は他国よりかなり遅かったのではないかと推測いたします。




・・・さて、単位の話が長くなってしまいました。

今回ご紹介する折り畳み定規を見てみましょう。

まず、楽しいのはその動き。

折りたたんだ時はざっと25cmあまりの長さですが、まず本を広げるように広げると50cmに。2回目はさらにコンパスのように広げるとちょうど1mとなります。ジョイント部分の蝶番の細工の細かさ、エンド部分金属にまで彫られた目盛りなどにこだわりを感じさせる美しい仕上がり。

使われている材はボックスウッド。日本名に当てはめればツゲの木。

文字通り箱細工をはじめ、滑車、ボーリングのピンなどに使われてきました。緻密な材で反りにくく、寸法安定性もよいことから、定規にもよく使用される材です。

金属部分は真鍮。

そして表面の単位はセンチ、側面の単位はインチとなっています。

「MADE IN ENGLAND 」「LONDON」の文字、そして側面には「NIET VOOR HANDELSDOELEINDEN」と刻まれています。
これはオランダ語で「NOT FOR COMMERCIAL PURPOSES」・・・つまり、売り物ではない、ということ。

以上の文字、そしてヤード法、メートル法がヨーロッパにおいてどのように使われていたのかを考え合わせ、こんな推論をだしてみました。


作られたのは英国、ロンドン。
実際に使われていたのは、オランダ。
きっと何らかのノベルティとして配布されたのではないでしょうか。

英国よりもだいぶ早くからメートル法が主流となっていたオランダにおいて、センチ表示メインの定規が配布されたのは自然な流れといえるでしょう。


よく見ると、「MADE IN ENGLAND 」の隣には、薄く表面を削ったような跡がみられます。
ノベルティのメーカー名でも入っていたのでしょうか?

もしくは、英国のメーカー名(入るとしたら定規の老舗 J. RABONE & SONSでしょう)が入っていて、持ち主が何らかの理由でそれを嫌ったか・・?


状態はとてもよく、あまり使われた形跡はないにしろ、すごく古いものではないと思われます。

そんなことから、作られたのは1950~1970年代くらいと推測致します。



多少の歪みからか、折りたたんだときに少しだけ浮きがでますが、それでも動きはスムーズで、現在の金属製定規とあわせてみても、誤差は1mm以下。精密な設計向けではないかもしれませんが、普段の生活で使う分には、十分に役割を果たしてくれそうです。

本物の素材を使った、機能美に溢れたヴィンテージ・アイテム。


普通の物では満足できない、こだわりをもつ方へのギフトに、いかがでしょうか。



◆England
◆推定製造年代:c.1950~1970年代
◆素材:真鍮 ボックスウッド
◆サイズ:幅約2.2 厚み約0.8 長さ約25.2cm (折り畳み時の寸法です)
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や若干の歪みがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*全体としては通常のご使用に十分耐える、よいコンディションだと思います。ご了承の上、お求めください。
*画像の備品は付属しません。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。




http://toddlowrey.com/?pid=110575451



Todd Lowrey Antiques
by d+A




Wednesday

机上から見通す1915年 / Vintage Brass Telescope on Fitted Tripod Stand

凛々しいフォルムをした、卓上型望遠鏡。












 このこぶりな卓上型の望遠鏡は英国北部で手にいれたもの。
鏡筒には「W. Ottway & Co. Ltd., Ealing London -1915-」の文字が刻まれています。

W. Ottway & Co. Ltd.とは、英国で1630年から1964年まで続いた光学メーカー。
望遠鏡や双眼鏡などを製造していました。

一番の繁栄期は1900年頃から1945年頃まで。軍のための望遠鏡やスコープなどの製作でたいそう需要があったようです。また、大学等の研究機関にも多くの品物を納めました。

1915年といえば、第一次大戦(1914-1918)の最中。連合国として参戦した英国軍も、このような望遠鏡をもって遠征していたのかもしれません。


ただ、このお品物自体はそれほど年代を感じないので、比較的近年、W. Ottway & Co. Ltd の1915年モデルの復刻版として作られたのではないかと推測いたします。


チェーンで繋がった蓋を外せば、実際に遠方を拡大してみることが出来、本体ネジで少し高くすることも可能。

マイナスドライバーを使えば、脚を折りたたむこともできます。


デスクトップのディスプレイとして置けば、そこだけが100年前の空気に包まれるような世界観をたのしむことができそう。

ギフトとしてもおすすめの、ヴィンテージ・アイテムです。



◆England買い付け
◆年代不明
◆素材:真鍮
◆サイズ:望遠鏡部分直径約3.6cm 長さ約23cm スタンドで立てた時の高さ:26~33cm程度
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*望遠鏡として実際に拡大して見ることは可能ですが、精度が高いものではございません。
*ちょっとした愉しみや、ディスプレイとしてのご使用をお勧めいたします。ご了承の上、お求めください。
*画像の備品は付属しません。


アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。


http://toddlowrey.com/?pid=110185703


Todd Lowrey Antiques
by d+A