Search This Blog

Friday

イーストレイク・ムーブメントの一端を実用に/ Antique Eastlake Style Pen Stand/126-110

 英国アンティーク、ペンスタンド。













少々珍しいペンスタンドのご紹介です。



ずっしりと重い金属でできたペンスタンド。凹凸のある2枚の板を繋ぎ合わせて出来ており、直線と曲線を巧みに組み合わせたフォルムが特徴。



そしてこのデザインは「イーストレイクスタイル/Eastlake Style」といってよいかと思います。イーストレイクスタイルは、日本ではそれほど知られていないかもしれませんが、英国そしてアメリカでは評価を受けている、ヴィクトリア時代末頃にムーブメントを起こしたデザイン様式のこと。



もう少し詳しくご説明いたしましょう。


19世紀末の英国の建築家であり家具デザイナーでもある「チャールズ・ロック・イーストレイク/Charles Locke Eastlake(1836-1906)」の名前が由来です。(叔父で画家のCharles Lock Eastlake(1793-1865)とはほぼ同名で、ミドルネームの[e]のあるなしの違いのみなので混同されがちです)



イングランド南西部のプリマスで生まれたイーストレイクは、ロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで建築家フィリップ・ハードウィックのもと建築を学び、ジャコビアンやゴシック・リヴァイバルの第一人者としてヴィクトリアン後期からエドワーディアンの時代の家具や建築に影響を与えました



1868年には「Hints on Household Taste in Furniture, Upholstery and other Details」を出版。英国そしてアメリカで好評を博し、英国では4版を重ね、アメリカでは6版を重ねた売れ行きとなり、「イーストレイク・ムーブメント」と呼ばれるほどでした。この著書は家庭における家具や小物類において、工業化が進む中で、手仕事の良さを重要視するもので、後に続くウィリアム・モリスの提唱するアーツ&クラフツ運動にも影響を与えたとされています。イーストレイクの家具のデザインには破風のようなデザインやバラスターが取り入れられ、ポイントに花の浅彫りが施されているものが多くみられます。


ヴィクトリア時代に生まれたイーストレイク・ムーブメントは、後のアーツ&クラフツ、そしてアールヌーヴォーへと続く意匠の歴史の確かな1ページであることは間違いないでしょう。



さて、ヴィクトリア後期のペンスタンドには、レジストレーション番号がついているものが多いのですが、このお品物は特に刻印はございません。ただ、イーストレイク・ムーブメントの際の小物のひとつの可能性が高いと思われますので、製造年は1870-1880年代頃と推測いたします。



巧みに連なった突起は鉛筆やボールペンなどの筆記具を置いておくのに最適。私のデスク周りにあった鉛筆とボールペンを乗せた画像もございますので、ご参考になさってください。



連綿と連なるヨーロッパの装飾の歴史。その確かな一頁であったイーストレイクスタイルを体現する、稀有なひとしなをお届けいたします。




◆England

◆推定製造年代:c.1870-1880年代頃

◆素材:金属

◆サイズ:高さ約10.8cm 幅約7.8cm 奥行約8.8cm

◆重量:137g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、塗装の剥がれ等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像のペンや備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


ポケットから取り出す特別な拡大鏡/Antique Pocket Brass Coddington Magnifying Glass/326-277

 英国アンティーク、携帯式コディントン拡大鏡。
















英国の大きなアンティークフェア。


あらゆるアンティークが集まる広大な敷地の中の一角に、私たちが行く度に訪れるコーナーがあります。つるりとした頭部に眼鏡をかけた、貫禄ある親父殿が営む小さな一角には、レンズや定規、双眼鏡といった光学機器が整然と並んでいます。


彼のポリシーなのでしょう、真鍮はどれもピカピカに磨き上げられており、たとえそれが19世紀のものだとしても、覗きこめばそのまま顔が映りこむほどの輝きをもっています。



今回ご紹介する双眼鏡は、その親父殿からのひとしな。とてもめずらしい、携帯式コディントン拡大鏡です。




「コディントン拡大鏡 / Coddington Magnifying Glass」。



この名前をはじめて聞く方も多いかと思いますが、当店では今までも同種のタイプをご紹介しております。



1枚ものの分厚いレンズは、両面が凸状になっており、外からはわかりませんが、その厚みの半分あたりとなる赤道部分に深い溝が彫られています。この深い溝を設けることでレンズを通る光が絞りこまれ、球面収差を出来るだけ抑える・・・というのが、コディントン拡大鏡の特徴。通常の拡大鏡は5倍くらいがせいぜいといわれていますが、コディントン拡大鏡は10倍から20倍の倍率を持つことが可能となります。



もともとは、1812年に英国の化学者「William Hyde Wollaston/ウィリアム・ハイド・ウォラストン」が、それまでの拡大鏡の改善を目指して、半球状の2枚のレンズを組み合わせたのが始まりといわれています。その後、科学者の「Sir David Brewster/デイヴィッド・ブリュースター」が、その2枚のレンズの隙間にある屈折率の透明なものを挟み込むと、より精度があがることを発見。そして、1枚の厚いガラスの塊から、その形にレンズを削り出すことをはじめます。1829年、「Henry Coddington/ヘンリー・コディントン」がその発明の所有権を買収。そして機能をさらに進化させたことにより、このタイプの拡大鏡は「Coddington Magnifying Glass/コディントン拡大鏡」と呼ばれるようになります。



そんな歴史をもつコディントン拡大鏡。




一般的には柄のついたタイプが多いのですが、今回はポケットタイプ=携帯式です。ポケットタイプでくるりと回してケースからレンズを出す拡大鏡は多くありますが、今回のものはその分厚さにまず驚きます。厚みはなんと3cm超え。コディントン特有の分厚いレンズが繰り出される様は迫力満点で、なにか格別な宝物を持っているような気持にさせられます。



なお、繰り出す機構は摩擦のみで行われているため、力強く振ればレンズ部分はケースから出てきてしまいますが、通常の範囲ではうまくとまっている状態ですので、ご参考になさってください。




拡大率もかなり高いものですので、ポケットに忍ばせてアンティークハントのお供にいかがでしょうか。取り出して覗き込めば、知識のある人であれば思わず目を止めてしまうこと間違いなしの特別な拡大鏡。


所有すること、そして使うことの悦びを感じさせてくれる、英国アンティークの稀有なひとしなをお届けいたします。




◆England

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:真鍮、ガラス、他

◆サイズ:奥行約3.7cm 幅約5.5cm 厚み約3.1cm

◆重量:101g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色などがみられますが、レンズに目立つカケなどはございません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


定規で計算するということ / Antique Slide Ruler by EUGENE DIETZGEN CO./526-227

 アメリカアンティーク、ケース入り計算尺。





















英国のアンティークマーケットで手に入れたケース入り定規。

レンガ色の厚紙と布でできたケースには以下の文字がみられます。



向かって左側のラベルには以下の文字。


MULTIPLEX SLIDE RULE 

No. 1760B 

EUGENE DIETZGEN CO. 



マルチプレックス計算尺

No. 1760B

ユージーン・ディーツゲン社





CHICAGO (シカゴ)

NEW YORK (ニューヨーク

SAN FRANCISCO (サンフランシスコ)

NEW ORLEANS (ニューオーリンズ)

PITTSBURGH (ピッツバーグ)







向かって右側のラベルには以下の文字。


DIETZGEN IMPROVED

AUTOMATIC ADJUSTMENT 


ディーツゲン改良型

自動調整機能


*重なるようにスタンプの文字「BUNDY , D L」もあり。





まず、ユージーン・ディーツゲン社とは、1885年にアメリカのシカゴで設立された、製図、測量器具、および計算尺の製造・販売会社のこと。


ドイツ移民である「Eugene Dietzgen/ユージーン・ディーツゲン」が設立し、当初はドイツから輸入してアメリカで販売していましたが、やがて自社工場をアメリカでつくり、製造販売を行っていました。計算尺の製造を本格的に開始したのは1898年。そこから計算尺が計算機にとってかわられる1970年代頃まで製造を行っていました。


その後は時代の変化に合わせてデジタル大判印刷用の用紙、プロッター用紙、コーティングフィルムなどを扱うデジタルイメージングメディアの企業へと変わり、現在も営業を続けています。


ディーツゲン オフィシャルサイト

https://my.dietzgen.com/




さて、もう少し品物を見てみましょう。ケースを開ければ定規が現れます。定規は木をベースにセルロイドをコーティングしたもので、中央がスライドする仕組み。


これは「Slide Ruler/計算尺」です。



計算尺(けいさんじゃく)とは、対数の原理を利用した計算用具のこと。歴史は古く、対数のものは1614年にスコットランドのジョン・ネイピアが発表し、その6年後に英国のガンターが対数尺を考案したとされます。用途に応じて棒状や円盤状、棒状で広がるもの等があり、ほとんどのものが乗除算および三角関数、対数、平方根、立方根などの計算用に用いられます。1970年代頃まで理工学系設計計算や測量などの用途に利用されていましたが、関数電卓の登場によって市場はほぼ無くなり、現在は一部のメーカーだけがわずかに生産しているようです。




またこの計算尺のカーソル(目盛を読む透明な窓の金属フレーム)には、番号がついており「DIETZGEN PAT. 1855523」の刻印が見られます。ディーツゲン社の特許「1855523」番の意味であり、これは以下のサイトによれは1932年4月26日に登録されたものであることがわかります。



参考:The Oughtred Society(計算尺コレクターのグループによって設立されたサイト)

American Slide Rule Patentsの頁

https://www.oughtred.org/patents.shtml



1930年代当時のディーツゲン社は、この「ガラス&メタルフレーム」のカーソルを好んで採用していました。その後、1940年代半ば(1946年頃)になると、同社は金属フレームを持たないプラスチック製の「フレームレス・カーソル」へとデザインを変更します。そのため、この金属フレームを持つ仕様は1940年代前半まで主流だったデザイン。よって製造年代は1932-1940年代頃と推測いたします。



また端部に手書きで彫り込まれた「G.L.Bundy」は持ち主の名前もしくは会社名と思われます。








なお、私ごとではありますが、美術系への進学にあたり、高校二年生のときから数学は放棄しておりましたので、大変申し訳ありませんが解散弱の使い方のご説明はご勘弁ください。


ご参考になりそうなサイトをご紹介しておきます。


計算尺推進委員会

https://www.pi-sliderule.net/




正直、現代において計算尺を使う用途はほぼなさそうです。ただ、このお品物は片側が30cmまでの目盛りがついておりますので、一般的な定規として十分にお使いいただけるものと思います。


ボタンを押せばすぐに答えがでる電卓。数字を入力し関数を設定すれば、あっというまに答えが表示される表計算。


現代ではあたりまえのことも、100年近く前にはどれほどの時間がかかったのでしょうか。アナログな計算用具を手にしながら、つらつらとそんなことを考えてみるのも良いかもしれません。




◆U.S.A

◆EUGENE DIETZGEN CO.

◆推定製造年代:c.1932-1940年代頃

◆素材:紙、木、セルロイド、ガラス、金属他

◆ケースサイズ:約29×4.3 厚さ約1.8cm

◆本体サイズ:約27.2×3.2cm 厚み1.1cm

◆重量(ケース含む):108g

◆在庫数:1点のみ





【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。

*ケースには傷みがみられますが、定規自体はとても良いコンディションです。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A


森の番人を玄関に/ Vintage Brass Shoe Horn with Owl/526-238

 英国ヴィンテージ、フクロウのシューホーン(靴べら)。












英国の大きなアンティークフェアで手に入れた、全長約22cmのこぶりなシューホーン(靴べら)。材は真鍮で、ところどころに錆や凹みが見られるものの、歳月を経た金属が持つまろやかな光沢が魅力的です。


そして一番の特徴は、ハンドルが「Owl/フクロウ」となっていること。


ギリシャ神話では女神、アテナの使いとして登場するフクロウ。ヨーロッパでは、森の賢者や番人、知恵の神様、幸福の鳥と称され、知恵・知性の象徴、そして縁起の良いものとされています。そして、ハリーポッターではフクロウが郵便を届けてくれるように、昔から魔法使いの使い魔としての役割を持っているのもフクロウの特徴の一つ。



そんなフクロウをモチーフとしたシューホーンは、玄関周りに置いて番人代わりにするのにぴったりなのかもしれません。


トップには丸環がついておりますので、よく使う場所に引っかけたり、キータッセルをつけたりすることも可能。ご自身の使いやすいようにご活用していただけるかと思います。


フクロウがお好きな方にぴったりの、実用的な英国ヴィンテージアイテムはいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1950年代頃

◆素材:真鍮

◆サイズ:長さ約22cm 幅約3.5cm 厚み約1.2cm

◆重量:90g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A