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Tuesday

ミニマムな可動家具の美しさ / Vintage Miniature Gateleg Table

英国ヴィンテージ、ミニチュアのゲートレッグテーブル。













ゲートレッグテーブルとは、文字通りゲート(門)のように脚が開き、天板が拡張できるテーブルのこと。

英国では17世紀頃からみられるようになり、ダイニングテーブルとして使えるようなサイズから、小さなティーテーブルとして使うようなものまで、様々な種類の物がつくられてきました。

このミニチュア・ゲートレッグテーブルは、そのなかでも特に普遍的な、「ザ・ゲートレッグテーブル」というような、オーソドックスなフォルムをしています。

広げるとオーバルになる天板。
脚とストレッチャー(貫)は挽き物細工で、美しく安定したフォルムをみせています。
幕板(エプロン)はカーブがつけられ、柔らかな印象をもたせています。


そしてそのどれもが、ごくごく小さくできていて、小指の爪先ほどの太さもない脚をみるたび、その細工に驚嘆してしまいます。


持論ではございますが、英国アンティークのミニチュア家具は数種類に分けられます。



1:子供のおもちゃ(おままごと用)
おもちゃとしてつくられたため、作りはそれほど精巧ではなく、若干デフォルメされていることが多い。子供が遊んできたため、状態が良いものは少ない。

2:ドールハウス用
おもちゃの一種ではあるが、大人も愉しむため、作りは精巧。芸術的なものも多い。ただし、基本的には1/12のサイズ。(1924年のメアリー女王のドールハウス以降)

3:なにかの用途として
ミニチュア家具の形をとりながら、実は小物入れだったり、ソーイングボックスだったりするもの。かなりな嗜好品の為、価格はピンキリだが、高いものは驚くほどの高額となる。

4:家具屋のサンプル
カタログとともに、サンプルとして馬車に積み、お客様の元へ売り込みに行くための物。作りは精巧で緻密。数はそれほど多くなく、良い状態で現存しているものはかなり高価。

5:作り手の試作品
可動式のものの動き方や、木組みの状態、バランス等をみるため、職人が試作品として作るもの。こちらも数はそれほど多くなく、高値がつくことが多い。



個人的にミニチュア家具が好きなこともあり、今まで様々なものをみてきました。多くは上記の5つのカテゴリーに分けられます。


さて、今回ご紹介するゲートレッグテーブルはどれでしょうか?

・・・私の推測としては、「5:作り手の試作品」の一種。
 
裏面をみれば、「W.B」という文字が彫られています。推測ではありますが、おそらくはこれは家具好き、手仕事好きなW.B氏の「趣味」のひとつとして製作されたのではないかと思われます。


それにしても、なんという完成度の高さ。

天板をパタンと持ち上げて、脚を門を開くように回転させて乗せる。一連の動きはスムーズで、ディテールもバランスも、実物の家具のようなリアリティをもっています。


ミニチュア家具好きの方にぜひ。

そして、英国アンティーク家具は好きだけど、置く場所がない・・!という方にも。

英国アンティークの王道、ゲートレッグテーブルを所有する悦びを感じてください。



◆England
◆推定製造年代:c.1960-70年頃
◆素材:木(おそらくマホガニー材の一種)
◆サイズ:幅約7(拡張時15.5)cm 奥行き約13.1cm 高さ約9cm
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、多少の汚れや小傷などがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承のうえ、お求めください。


アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。


http://toddlowrey.com/?pid=119343834


Todd Lowrey Antiques