Search This Blog

Sunday

ノニウスの知恵をイングランドの老舗で堪能する/ Vintage Vernier Caliper by Rabone England

ボックスウッドと真鍮で造られた、ヴィンテージ・ノギス。











ノギスとは物の厚さや、円や球の直径などを測るための補助尺つきの定規のこと。

ちなみに「ノギス」という言い方は「ノニウス(ノギスに目盛りをつけたポルトガルの数学者
ペドロ・ヌネシュ/ラテン語表記ペトルス・ノニウス/Petrus Nonius)」が訛って日本ではノギスと呼ばれる様になったといわれています。

英語では バーニヤキャリパー/Vernier Caliper、もしくは単にバーニヤ/Vernierと呼ばれます。


英国北部の街で手に入れたこの小さなノギスは、センチ表示とインチ表示がされており、メーカー名は「Rabone」となっています。


Raboneとは、イングランドの老舗ツール・メーカー。
歴史は古く、1780年頃にはシェフィールドでMichael Raboneが事業を行っていた記録が残っています。後にバーミンガムヘ移転し、19世紀には多くのパテントを取得、イングランドでも屈指のメーカーとなっていきます。このころの屋号は「John Rabone & Sons」。

1943年に法人化しますが、1963年に Rabone社はシェフィールドのChesterman社と合併します。
その後の表記は「Rabone Chesterman」となります。

よって、このノギスは合併前のお品物。


そして、英国でメートル法が主流になりだしたのは1960年代頃からですので、おそらく作られたのは1960年代と思われます。

ちなみにRabone社の1960年の広告はこちら。ちょうどこのノギスと同じロゴが使用されています。







使われている材はボックスウッド。日本名に当てはめればツゲの木。
文字通り箱細工をはじめ、滑車、ボーリングのピンなどに使われてきました。
緻密な材で反りにくく、寸法安定性もよいことから、定規にもよく使用される材です。

金属部分は真鍮。

美しい色合いと、手に持った時のさりげない重量感は、アルミやステンレスには無い優しい質感をもって、持つ者の心に迫ります。


精密な設計向けではないかもしれませんが、普段の生活で使う分には、十分に役割を果たしてくれそう。本物の素材を使った、機能美に溢れたヴィンテージ・アイテム。


ノニウスの知恵の結晶を、イングランドの老舗で堪能する。
そんな悦びを、ぜひ感じてください。



◆England
◆Rabone
◆推定製造年代:c.1960年代
◆素材:真鍮 ボックスウッド
◆サイズ:幅約2.7 厚み約4 長さ約11cm (最小時の寸法です)
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れなどがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*全体としては通常のご使用に十分耐える、とてもよいコンディションだと思います。ご了承の上、お求めください。
*画像の備品は付属しません。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。


http://toddlowrey.com/?pid=110576531

Todd Lowrey Antiques
by d+A