Search This Blog

Friday

水平線をひくために / Antique Mahogany Drafting T Square

 英国アンティーク、マホガニー材のT定規。















T(ティー)定規。


製図を手で書くときに基本となる道具。

まずは製図台、T定規、そして勾配定規を揃え、シャープペンシルの芯先を尖らせながら線を引くのが製図の第一歩でありました。やがて高価でかさばるドラフターを手に入れ、そこにマグネットでトレーシングペーパーをとめながら線を引く・・・。



現在はどうでしょうか。

ひょっとしてパソコンに向かうのが始まりなのかもしれません。でもかつては間違いなくT定規は製図の必需品であり、設計者の大切なツールのひとつだったのです。


英語では「T Square」。もしくは「Drafting T Square」。正確な由来は定かではありませんが、少なくとも17世紀には、製図工はT定規を使用して水平線をひいていたようです。


今回ご紹介するのは、英国のアンティークマーケットで手に入れたT定規。材はマホガニーで出来ており、独特の杢目が唯一無二の存在感を感じさせます。


特に銘や刻印などはなく、時代は特定しずらいのですが、ある程度の状態の良さと、まだマホガニーを贅沢に使用していた時代、ということを考えあわせ、1900年代頃とさせていただきました。


もちろん実用にもお使いいただけますし、設計仕事に関わる方にとっては、ちょっとしたマスコットのようにディスプレイしても良いかもしれません。


なによりも、時を経たマホガニーの古艶と、この定規に関わってきた人の想いが伝わってくるような味わい深い質感が何よりの魅力。


英国アンティークツールの魅力を存分に感じて頂ける佳品を是非お手元でご鑑賞ください。




◆England

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:マホガニー

◆サイズ:約34.7×15.3cm 厚み約1.1cm

◆重量:66g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色などがみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。


Todd Lowrey Antiques

by d+A


新しい南のウェールズに向かう/ Antique Brass Book Ends "IRON BARQUE MACQUARIE"

 英国アンティーク、帆船モチーフのブックエンド。














英国のアンティークフェアで手に入れた、素晴らしい重量をもつブックエンド。

台座には以下の文字がみられます。



IRON BARQUE MACQUARIE



まず「BARQUE/バーク」は帆船の一種のこと。「IRON BARQUE」とは鉄製の帆船のこととなります。「BARQUE」という言葉は船を指すものとして古くからありましたが、18世紀の終わりまでに「BARQUE」は特殊な型の艤装を施した船を指すようになります。

この船には3本(あるいはそれ以上)のマストがあり、最後尾のマストに縦帆が、他のマストには横帆があるタイプとなり、一見して堂々としており、まさに私たちがイメージする「帆船」となります。



そして、「MACQUARIE/マコーリー」号はもともとメルボルン号として1875年に進水した帆船。50人の乗客を収容できる設備が整った宿泊施設を備え、美しくデザインされ、非常に頑丈な造りで当時最も優れた客船として称賛されました。1887年(一説には1888年)に売却されるまで、ロンドンとメルボルンの間を定期的に航行していました。


その後、船名はマコーリー号に変更され、1897年までシドニーと英国間を運行。往路では主に乗客を運び、復路では羊毛の積んで戻ってくるという役目を担っていました。羊毛を収容するために 2等船室と3等船室は取り外し式だったそうです。

マコーリー号はその美しい姿から、モチーフとして好まれたようで、モデルとした絵画や版画などを散見することが出来ます。


今回ご紹介するブックスタンドも、そのうちの一つで、マコーリー号を正面からとらえた姿をブックエンドに仕立てています。


波打つ海面。そそり立つ帆先。高いマストには風をはらんだ帆が幾重にも連なり、堂々たる姿をみせています。材は真鍮、もしくはブロンズ。どちらも銅を主体とした合金で、加えるのが亜鉛か錫(他にもニッケルその他)かということで名称がかわります。

このお品物はどちらかといえば赤みがかっているので、ブロンズかもしれません。重さは1つ860g超えと、なかなかな重量感。お手持ちの本をすっかりと支えてくれそうです。



英国人のジェームズ・クックがオーストラリア東岸を「発見」し、オーストラリア東部全体を英国の土地とし、「ニュー・サウス・ウェールズ」と名付けたのが1770年。その後英国を始めヨーロッパ人が入植を開始し、オーストラリアは変化の一途をたどります。(もとから住んでいたアボリジニとの問題ももちろんありました)

遥か遠い新しい南の地へ向かう人々はどんな気持ちで、船に乗り込んだのでしょうか。


マコーリー号が人気なのは、その美しい姿のみではなく、そこに込められた人々の心まで乗せているからかもしれません。


貴方の机上にぜひ。新しい南のウェールズに向かう帆先を眺めつつ、海を渡る風を感じてください。



◆England

◆推定製造年代:c.1900-1930年代

◆素材:真鍮(もしくはブロンズ)

◆サイズ(1つあたり):高さ約15.1cm 幅約10cm 奥行約6cm

◆重量:867/869g

◆在庫数:1セットのみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。

*説明文にもございますが、かなり重いです。お取り扱いにはご注意ください。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。


Todd Lowrey Antiques

by d+A


懐かしい響きを奏でるミニチュアコファー/ Vintage Coffer Shape Music Box

 英国ヴィンテージ、ミュージックボックス。
















英国のアンティークマーケットで手に入れたミュージックボックス=オルゴール。


ちなみに「オルゴール」とは和製外来語であり、オランダ語やドイツ語のオルガンを意味する 「orgel」がもととなっています。英語では一般的に「Music Box/ミュージックボックス(もしくはミュージカルボックス)」とよばれます。


話がいきなりそれましたが、今回ご紹介するのは、英国家具史で多分一番古い家具の一種である「コファー/Coffer」をモチーフとしたミュージックボックスです。


コファーとは、箱に蝶番付きの蓋がついたシンプルな収納家具のこと。そのような収納家具はベットの足元に置いたリしたことが多く、ブランケットボックスもしくはコファーと呼ばれそれが徐々に下のものを取り出しやすいように段に分けられ、引出しタイプの「チェスト(オブ ドロワーズ)」と呼ばれる現在のスタイルとなりました。


そんなコファーを模した直方体の形はがっしりとしており、正面には布を折りたたんだ状態を表現した「リネンフォールド」とよばれる16世紀のゴシック様式を代表する意匠が彫りだされています。

主素材として使われているのはオーク。古くから家具の材として使われてきたオーク材で、コファーを作るのはいかにも正しく、このミュージックボックスを格調高い物としています。

蓋を開けると音楽が鳴り始め、中には小さな空間があり、ちょっとしたものを仕舞うことが可能。



底面には以下の文字が書かれたプレートが取り付けられています。


Tallent of

OLD BOND STREET

MADE IN ENGLAND


オールド・ボンド・ストリートとはロンドン中心部にある通りの名前。


リバティ・デパートなどが並ぶ目抜き通りであるリージェント・ストリートと並行しているやや細い通りで、ルイ・ヴィトンをはじめシャネル、グッチ、フェラガモ、ティファニーなどなど世界の一流ブランドが軒を連ねる、ロンドンきってのハイセンスな通りとして知られています。「Tallent」について詳細は不明ですが、この通りにかつてショールーム、もしくはオフィスを構えていた商会と思われます。


動画をアップいたしましたので、動作状況と曲をご確認ください。残念ながら曲名はわかりませんが、どこか懐かしいようなメロディで、ミュージックボックスの音とよく合っているような気がします。








ノスタルジックな曲をお愉しみいただいたり、便利な小物入れとしてご利用いただいてもよろしいかと思います。英国伝統のミニチュアコファーを傍らに、ノスタルジックな響きをお愉しみください。




◆England

◆推定製造年代:c.1950-60年代

◆素材:木(オーク)他

◆サイズ:幅約18.7cm 奥行約8.5cm 高さ約7.4cm

◆内寸(1部屋あたり):約7.5×5.3 深さ約1.8cm(2部屋同じサイズです)

◆重量:367g

◆在庫数:1点のみ






【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色等がみられます。

*オルゴールは稼働しますが、ややゆっくりなリズムです。

*全体を振ると中に何か入っているようなカタカタする音が聴こえますが、内容物は不明です。

*内箱は固定してあり外せません。仕切りも固定されています。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


聖なる木オークに護られて/ Antique Oak Frame with The Vigil

 英国アンティーク、プリント入りオーク材のフレーム。

















英国のアンティークフェアで手に入れた、プリント入りの古い木のフレーム。


フレーム材はオークの無垢材を削り出して作られたもの。幾重にも彫られた溝や、ふっくらとした曲線の断面をもっており、見る角度により陰影が異なる深い表情をみせています。



内部にいれられたプリントはスコットランド生まれの画家「John Pettie/ジョン・ペティ(1839-1893)」による絵画「The Vigil」。


「The Vigil/ビジリア」とは、献身的な見守りなどの目的のため夜を徹することを指します。中世には、従士が騎士に叙任される前夜に、終生を騎士として過ごすための準備として、入浴し、断食と告解を行い、礼拝堂で徹夜の祈りを献げる慣習がありました。翌朝には、清浄の象徴である白衣を身に着けて叙任の儀式に臨んだそうです。

ジョン・ペティにより1884年に発表された油彩「The Vigil/ビジリア」は、この場面を描いたものであり、日本語では「騎士の徹夜の祈り」等と訳されています。なお、現在オリジナルはテートブリテン所蔵となっています。


背面は昔の額装の方法である紙貼りで、簡単に外せるものではございません。もちろん、紙を破いて外せば、外のアートワークなどを嵌めて頂けるかと思いますが、とりあえずはこのままのご紹介とさせていただきます。


深い杢目を持つオーク材のフレームに護られた、騎士の徹夜の祈り。森の王、聖なる木が造り出す美しい矩形を、貴方のお部屋にぜひどうぞ。




◆England

◆推定製造年代:c.1900-1930年代頃

◆素材:オーク材、ガラス、紙、他

◆サイズ(外寸):幅約24.5cm 高さ約18.3cm 厚み約1cm(+吊り金具2.5cm)

◆重量:288g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、材の離れ等がみられます。

*内部のプリントは少し斜めになっています。

*吊り金具と紐は英国買い付け時そのままのものです。実際に掛けてご使用いただけます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A