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Friday

クラシカルに華やかに / Antique Neo Classical Style Sealing Stamp "K J"/326-426

 英国アンティーク、シーリングスタンプ。














シーリングスタンプとは手紙などの封蝋をするための道具のこと。フランス語では「cachet/カシェ」。



熱で溶かした封蝋にスタンプで署名を刻印する際や、契約書などの署名の一部として使っていました。


かつては日本の印鑑のように非常にオフィシャルなものでしたが、時代が下がるにしたがってもう少し気軽に使うものとなってきたように思います。個人を特定するという意味で、基本的には本人のイニシアルを元とした2文字もしくは3文字のモノグラムがあしらわれてきましたが、近年では1文字のみのものも使われています。




さて、今回ご紹介する英国で手に入れたシーリングスタンプは、印面に「K」と「J」のアルファベットがあしらわれたお品物。おそらく持ち主のイニシアルであったと思われます。


印面を左右反転した画像も載せましたのでご参考になさってください。封蝋はネットや大手雑貨店文具店で手に入れることが出来ます。



出色は持ち手の美しさ。


仕上げはおそらく銀メッキで、わずかに覗く金色と、シール面の金色から、地金は真鍮と思われます。薔薇を中心とした花がはなやかに盛られた花かごと、アカンサスのスクロールが見事に調和した美しい意匠は、ネオクラシカル様式の影響を感じさせます。印面はオーバル型、字体はわずかに飾りがついており、抑えられた装飾性が上品な印象です。



実際に作業してみると、ワックスを溶かし、紙面に落とし固まらないうちにスタンプをぎゅっと押す行為は、少々コツが必要でなかなか手がかかります。それだけ重要な行為であったと納得しつつ、当時の作業を体験できる興味深さはなかなか得難いもの。



古き良き時代の追体験を愉しみつつ、その時代へと想いを馳せてみてはいかがでしょうか。




◆England

◆推定製造年代:c.1910-1920年代頃

◆素材:おそらく真鍮に銀メッキ

◆サイズ:長さ約7.8cm シール面直径約2.2×1.6cm

◆重量:16g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A



策略家の証 / Antique Stanton Style Chessmen with Box by K & C LTD LONDON/526-117

 英国買付アンティーク、チェス駒セット。
















チェスの駒は英語で「chessman」。複数では「chessmen」。今回ご紹介するチェスセットは、スタントンスタイルのチェスメンです。


スタントンスタイルとは、現在も公式に使われている駒の形で、第一回ロンドン国際大会・1851年から使われているもの。それまではまちまちの形をしたチェス駒が使われて、よく問題が起こっていたそうです。この駒の形に決めたのが、当時世界最強プレイヤーといわれていた英国の「Howard Staunton/ハワード・スタントン(1810-1874)」。それ以来、このようなスタイル・形をスタントンスタイルとよぶようになりました。現在、最もメジャーなスタイルといってもよいでしょう。




今回ご紹介するチェスメンは、オリジナルの木箱に収納されています。松系の材でスライド式の蓋のついた、チェスメンには定番の箱。


駒の材は緻密な杢目のボックスウッド。キングの高さが約5.7cmで、チェスメンとしては定番のサイズだと思われます。駒の中でも唯一製法が異なるナイトは、馬部分だけ樹脂でつくられていたりする品物もありますが、この駒は全て木から出来ています。



そして箱の紙ラベルには「K&C Ltd London」のマークがみられます。K&C Ltd Londonとは、20世紀初頭から中期にかけて、チェスやバックギャモン、スヌーカーなどゲーム関連のグッズを販売していた英国の商社。彼らはヨーロッパ大陸(主にフランスやドイツ、ボヘミア地方)の木工職人から駒を大量に買い付け、自社ブランドの箱に詰めて販売するスタイルが多かったようです。そのため、このお品物も製作は大陸、販売は英国だったのかもしれません。




最後にチェスにまつわる格言をひとつご紹介いたします。



Excellence at chess is one mark of a scheming mind.

チェスに秀でていることは、策略家の証の一つである。



これはアーサー・コナン・ドイル卿によるシャーロック・ホームズ「The Adventure of the Retired Colourman/邦題:隠居絵具師(1927年発表)」のなかのシャーロックのセリフをまとめたもの。


彼が小説の中でチェスをする場面はありませんが、この物語の中でこんなセリフを言っています。


「Amberley excelled at chess ? one mark, Watson, of a scheming mind」

「アンバーリーはチェスが得意だった。ワトソン、これは策略家の証拠だ。」


・・・このセリフをまとめたものが、上記の格言として広まったようです。





シャーロックがもしチェスをプレイしたなら(いえ本当はしている設定もあったのかもしれませんが)、間違いなくマスタークラスであろうと思うのですが・・・・そう考える方は多いのではないでしょうか?




今宵は滑らかなボックスウッドのチェスメンをお手元に、久しぶりにシャーロック・ホームズ・シリーズを再読してみるのもよろしいかもしれません。



◆England買付

◆推定製造年代:c.1930-1940年代

◆素材:木(箱は松系、駒はボックスウッド)

◆箱サイズ:幅約15cm 奥行約7.9cm 高さ約5.3cm

◆キング駒サイズ:高さ約5.7cm 直径約2.5cm

◆ポーン駒サイズ:高さ約2.2cm 直径約1.6cm

◆総重量:219g(駒をすべて入れた箱の重量)

◆在庫数:1セットのみ



【NOTE】

*チェス駒32ピースと外箱1点、セットでのお品物です。

*チェスボードは付属しません。

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、材のワレ等がみられます。

*ホワイトのルーク上部に割れ(欠損)がございますのでご確認ください。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


エンドウ豆色の小舟に乗って/ Vintage Hantel Miniature "Pussy-cat"/326-215

 英国ヴィンテージ、ハンテル・ミニチュアの子猫。












「Hantel Miniature/ハンテル・ミニチュア」ご存じでしょうか。



1973年にイングランドで設立された、手塗りのピューター製ミニチュアで知られる会社です。



動物の彫刻を得意とするアーティスト「Frances Wilson/フランシス・ウィルソン」夫人によって、イングランドのウォーリックで設立されました。当初は可動式ではなく、精巧なのギフトウェアや小さな動物の彫刻、磁器製のジュエリーなどを主に製造していましたが、1980年に「ピューターにエナメル塗装の手足がジョイントで動くミニチュア」を発表。同時期にスコットランドへ移転し、主としてヴィクトリア時代の児童文学、例えば「不思議の国のアリス」「マザーグース」などをテーマとしたミニチュアを次々と発表し、英国とアメリカを中心に熱狂的なコレクターを生み出しました。


その後オーナーは交代しながらも続いていましたが、職人の手作業による工程を続けることが困難となり、2007年にはハンテルとしての製造は終了となりました。





今回ご紹介するのは、そのハンテルのミニチュア。


高さ約3cm弱の小さな猫のミニチュアです。



この猫は、実は有名な詩「ふくろうと子猫」シリーズのうちの一体。もともとは船とフクロウ、小物とこの子猫がセットで販売されていたようです。



「ふくろうと子猫」は英国の画家であり詩人であった「Edward Lear/エドワード・リア(1812-1888)」1867年に発表したナンセンス詩。

フクロウとネコが緑色の小舟で海へ旅立ち、結婚して幸せに暮らすまでの様子がリズミカルに描かれています。


簡単ですがご紹介しておきます。






The Owl and the Pussy-Cat


By Edward Lear



I

The Owl and the Pussy-cat went to sea

   In a beautiful pea-green boat,

They took some honey, and plenty of money,

   Wrapped up in a five-pound note.

The Owl looked up to the stars above,

   And sang to a small guitar,

"O lovely Pussy! O Pussy, my love,

    What a beautiful Pussy you are,

         You are,

         You are!

What a beautiful Pussy you are!"






ふくろうと子猫


エドワード・リア




ふくろうと子猫は海へ行った

エンドウ豆色の美しい船にのって

少しの蜂蜜とたっぷりの金貨

5ポンド紙幣にくるんで


ふくろうは空の星を見上げ 

小さなギターに合わせて歌った

あぁ、かわいい子猫 愛しい君

なんて君は美しいんだ

なんて

なんて

なんて君は美しいんだ!



・・・

以下略




この詩は3番まであり、結婚することになった二人は、船の行き先の国で、鼻先に指輪を付けたブタをみつけます。ブタから指輪を1シリングで売ってもらい、丘に棲む七面鳥が司祭をつとめ、結婚式をあげます。


二人はミンスパイとマルメロの薄切りを味わい、「runcible spoon/ランシブル・スプーン*」を使って食べました。そして砂浜の端で、手を取り合いながら、月の光を浴びて踊りました・・・。



という内容になっています。有名な詩ですので、すべては知らなくても、聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。




*「runcible spoon/ランシブル・スプーン」とはエドワード・リアによる造語で、先がギザギザになったスプーンのこと。





エンドウ豆色の小舟に乗ったフクロウと子猫。

ブタの鼻先の指輪。七面鳥が司祭をつとめる結婚式。

そして月の光を浴びながら砂浜で踊るダンス。


幻想的な要素が盛りだくさんであることにくわえ、正反対の二人が恋に落ちるという意外性、独特のリズミカルな言葉遊び、そしてハッピーエンドが、この詩が1世紀以上にわたり世界中で愛され続けている理由なのではないでしょうか。





今は残念ながらただ一人となってしまったプシーキャット。

寂しいけれどどこか嬉しそうな表情は、フクロウにたっぷりと愛されてきたことからきているのかもしれません。



これからは貴方のお手元で。

フクロウの代わりにたっぷりと愛していただければ嬉しいのですが、いかがでしょうか。




◆England

◆推定製造年代:c.1980年代

◆素材:ピューター、他

◆サイズ:高さ約2.7cm 

◆重量:13g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、塗装の剥げ等がみられます。

*四肢は可動式です。

*画像のように自立しますが、注意深く立てる必要があります。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A


金色のパーツは船を進めるために/ Antique Brass Propeller by Stuart Turner/526-251

 英国アンティーク、真鍮のプロペラ。

















興味深いものを手に入れました。


英国のアンティークセンター。細かいものは本館の二階にあり、広い敷地には家具を中心とした品揃えの別棟があります。基本的にはいつもスタッフ常駐である本館の二階に行くのですが、少し時間があったので別棟もみてみることにしました。そこの古い棚に置かれていたのが、この真鍮製のプロペラ。誰もいない空間で、静かに置いてありました。


手に取ればズシリと重く存在感は格別。妙に惹かれ、買い付けリストに加わることとなりました。大きさは幅18.5cmほど。小型ですが重さは700gを超えますので、かなりな重量感となっています。



プロペラの中心部には以下の文字。


8×7 LH

STUART




まずは「8×7 LH」の意味から。

「8」とは、直径が8インチという意味。8インチは約20.32cmですが、プロペラの直径は「回転したときの外径」を指すため、平置きでの最大幅(約18.4cm)とほぼ一致します。

「7」とは、ピッチが7インチという意味。プロペラが1回転したときに、理論上どれだけ前に進むか(約17.8cm)を表す数値です。


「LH」とは、 左回転(Left Hand)仕様であることを示します。船の後ろから見て、前進時に反時計回りに回るタイプのプロペラです。





そして「STUART」とは「Stuart Turner Ltd./スチュアート・ターナー社」のこと。

「Sidney Marmaduke Stuart Turner/シドニー・マーマデューク・スチュアート・ターナー(1869-1938)」によって1906年にイングランドの「Henley-on-Thames/ヘンリー・オン・テムズ」で設立されたエンジニアリング企業です。

当初は模型蒸気機関、家庭用電気用のガスエンジンなどを製造していましたが、のちにオートバイのエンジンを開発。第一次世界大戦中はナットやボルト、ガスバルブ、ガス攻撃警報用のクラクションを製造し事業を拡大。戦後は船舶用エンジンを主に開発・製造するようになり、英国をはじめ世界へと販路を広げます。1960年代以降は徐々に規模は縮小。1978年に船舶用エンジンの生産を中止し、船舶用のスペアパーツとサポートは別の会社へと移管されました。現在でもスチュアート・ターナー社は存在しますが、主力事業は「水用ポンプ(給水・加圧ポンプ)製造」となっています。


参考:Stuart Turner オフィシャルサイト 歴史の頁

参考:Stuart Turner Bits & Pieces オフィシャルサイト




つまりこのプロペラはスチュアート・ターナー社による、船舶用のプロペラと思われます。


材は無垢の真鍮。実は昔は、真鍮、そして青銅は船舶のプロペラに最適な材とされてきました。

鉄や通常の鋼鉄を海水に浸すとすぐに錆びてボロボロになってしまいます。いっぽうで真鍮や青銅は海水で錆びにくく、生物が付着しにくく、若干の柔らかさがあるため衝撃に強く、鋳造で理想の形を作りやすい、という沢山のメリットを持っています。(ちなみに現代のプロペラは、巧みに金属を組み合わせた「アルミニウム青銅」がメイン)


少々形は違うのですが、同社の1950年代のスチュアート・ターナー社のエンジンがニュージーランドの国立海事博物館(New Zealand Maritime Museum)のサイトに掲載されていますので、よろしければご覧ください。


Engine: Stuart Turner P66 marine petrol engineの頁




今回ご紹介するプロペラは、よくよく見れば細かな傷や小さな凹みなどがあるため、多少は使われていたのかもしれません。エンジンが壊れるなどして、処分せざるを得なくなった時に、プロペラだけ取り外し、きれいに磨いたのではないでしょうか。


流れるような三次局面を組み合わせたプロペラは、見る角度で驚くほどに表情を変え、オブジェとしての存在感は抜群。そしてなによりも、かつては力強く回転し、船を動かしてきたというストーリーはロマンティックな想像を掻き立てます。



真鍮モノがお式な方へ。そしてもちろん、船がお好きな方へ。
かつて英国が誇ったエンジニアリング企業による、美しきパーツをお届けいたします。




◆England
◆推定製造年代:c.1930-1960年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約18.4cm 厚み約4.1cm
◆重量:703g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。 




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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