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Friday

花束とカエルと/ Vintage Trinket Box Frog Shape

英国ヴィンテージ、カエル形の小物入れ。
















英国のマーケットで手に入れたカエル型の小物入れ。


白い陶器の肌に可憐なフラワーパターンがあしらわれており、エレガントでお洒落なカエルさんとなっております。上半分がぽこんと外れ、中にアクセサリーなどちょっとしたものを仕舞っておくことができます。


底面には以下の文字が見られます。


HAMMERSLEY FINE BONE CHINA

MADE IN ENGLAND



「HAMMERSLEY /ハマースリー」とは、1862年、ストークオントレントに由来を持つ窯元。当初の名前は「Adams, Scrivener & Co」。その後は経営者の変更とともに「Harvey Adams & Co」、「Hammersley & Co」 と名前が変わり、1966年まではこの社名で事業を続け、1966年にスポードと提携していたコープランドに売却されました。4年後、同社は1966年にWTコープランドも買収したカーボランダム社に買収されました。1976年にロイヤルウースター社がスポードの名称を購入し、それに応じてハマーズリー社はロイヤルウースターとスポードのグループに加わりました。最終的に、1988年にこのブランドは Aynsley China に売却されることとなります。


今回のお品物のどんぐりのバックスタンプは1939年以降のもので、おそらくこのお品物は1970年代頃のものと推測いたします。


よくよく見ればかなりお尻が大きなカエルさん。カエル好きにとってはどこからみても愛らしいフォルムであるのは間違いございません。


英国らしい華やかな花束を背負ったカエルの小物入れを、ぜひお手元で愛でてみてはいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1970年代頃

◆素材:陶器

◆サイズ:高さ約6.9cm 幅約7.4cm 奥行約9cm

◆重量:114g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れなどがみられます。

*ひびや割れはみられません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


小さな小さなヴァイオリンケース / Antique Vesta Case Violin Case Shape

 英国アンティーク、真鍮のヴェスタケース。















ヴェスタとは、マッチの一種。日本語訳では「ろうマッチ」となります。ローマ神話に登場する女神 Vesta(ウェスタ) がその名の由来で、竈(かまど)の神をさします。火を囲うためのかまどが家々に必ず備わっていることから転じて、家庭や結婚の守護神とされています。



現在日本で一般に使われているマッチは分離型の「安全マッチ」で、1855年にスウェーデンで開発されたもの。赤燐を主体とした薬品が塗布された面でこすることにより発火し、そこ以外では発火しません。一方で、どこにでも強くこすれば発火する「摩擦マッチ」もあり、こちらのほうが歴史が古く、最初に成功した摩擦マッチは1826年に登場し、より安全な材料に改良しながらも作り続けられています。それが、「ヴェスタ/ろうマッチ」です。



古くから煙草や葉巻を点けるために使われていたのは、このタイプ。そのため、そのマッチをいれておく意匠を凝らした「ヴェスタケース」が多く製造され、ほとんどがマッチをするためのギザギザした箇所を備えていました。ヴィクトリア時代前半から使われはじめられ、特にエドワ―ディアンには大人気となり様々な形が作られました。




今回ご紹介するヴェスタケースは、ヴァイオリン・ケースを模した珍しいもの。


真鍮製で、爪先ほどの小さな取っ手がついています。よくよくみればヴァイオリン・ケースのような留め具が彫り込まれており、一生懸命似せようとしたのかな、と作り手のことが愛しくなるような細工がみてとれます。片方の端部が開閉できるようになっており、開けば中には古いマッチが数本入っております。扉はやや硬く感じますが、しっかりと開閉可能です。また、底面にはマッチを擦るための凹凸がございます。



本来の用途のとおり、ろうマッチを入れてお使いいただいたり。ミニチュアとして愛でていただくにも、十分な存在感をもっています。


英国アンティークの小さな小さな佳品をご堪能ください。




◆England

◆推定製造年代:c.1900~1930年代頃

◆素材:真鍮

◆サイズ:幅約4.8cm 奥行き約1.9cm 高さ約1.2cm(+取手)

◆重量:20g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆や変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*取手は倒すことができます。

*中のマッチは英国買い付け当時からはいっていた古いものです。点灯に関しては保証出来ません。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A


1977年に想いを馳せて / Vintage Sterling Silver Ingot Pendant

 英国ヴィンテージ、シルバーインゴット付きペンダント。
















皆様ご存じかもしれませんが、英国銀製品のホールマークについての説明を少しだけ。


英国には銀製品を管理するための「ホールマーク/HALLMARK」が存在し、それを読み解くことで「いつ、どこで、だれが」それを銀製品として認めたのかがわかるようになっています。もともとの歴史は13世紀から。銀の純度を92.5%と定め、ライオンの刻印をスターリングシルバーの証としました。16世紀半ば頃にはしっかりとしたホールマーク制度が確立し、年代ごとに刻印を打ち分けるようになったといいます。



そして銀製品を認可する場所をアセイオフィスと言い、現在では英国の4か所(ロンドン、シェフィールド、バーミンガム、エディンバラ)、アイルランドに1か所(ダブリン)が業務を行っています。ちなみに以下の5か所は、かつて存在したアセイオフィス。


ノーリッチ/Norwich 1702年に閉鎖

ヨーク/Yor 1857年に閉鎖

エクセター/Exeter 1883年に閉鎖

チェスター/Chester 1962年8月に閉鎖

グラースゴー/Glasgow 1964年3月に閉鎖

ニューカッスル/Newcastle 1884年に閉鎖


ロンドンが豹、バーミンガムは錨・・・といったふうにそれぞれのアセイオフィスにはマークが決まられています。また、それぞれのオフィスごとに、毎年アルファベットが割り当てられており、その字体や囲む意匠(シールドや矩形など)により、年号がわかるようになっています。


年号によっては「デューティー・マーク」とよばれる王や王妃の横顔がつくものもあります。他に主としてイニシャルで表現されたメーカーズマークがあり、それが上手く残っていれば、メーカー名を探すことができます。



ただ、アンティークシルバーに関しては全てが上手く残っているわけではありません。すり減って読めなくなってしまったり、補修などの理由でとぎれてしまっていたり、もともとキチンと刻印されていなかったりで読めない品物も多くあります。リングなどアクセサリーのごく小さい物は、刻印がすべて押されてはおらず、「SILVER」「STERLING」などと文字だけのものもみることがあります。



さて、前段が長くなりました。


この歴史あるホールマークをそのままデザインとして活かしたスターリングシルバーのインゴット。それをチャームとして活かしたペンダントのご紹介です。



まずはホールマークをみてみましょう。


上から、チューダーローズはシェフィールドのアセイオフィスのマーク。次はスターリングシルバーの証、ライオンパサント。次のデイトレターは「C」と読めますので、シェフィールドでこの意匠は1977年。一番下の横顔は1977年のシェフィールドのホールマークには押されていたものです。一番上には「AJCo」と読めるマークが入っています。メーカーズマークだと思うのですが、メーカーの特定はできませんでした。



1977年、シェフィールドのアセイオフィスで認可をうけた、シルバーのインゴット。映画「未知との遭遇」が封切られ、アバの「ダンシングクイーン」やイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が流れていた頃。懐かしさと共にその年を思い出される方も多いのではないでしょうか。


その年そのものを象徴するようなインゴット。シンプルなデザインは静かな存在感で、印象的なアクセサリーとしてお愉しみいただけることでしょう。


これからも変わらない価値を持つ、英国ヴィンテージの確かなひとしなです。



◆England

◆推定製造年代:インゴット1977年/チェーン1980-1990年代頃

◆素材:スターリングシルバー/シルバー925

◆サイズ:インゴット:幅約1.5cm 高さ約4.2cm 厚み約0.4cm

◆チェーン全長:約59cm

◆総重量:30g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*スターリングシルバーのチェーンが付属します。

*古いお品物のため、小傷や汚れ、あたりや凹み、変色等がございます。

*チェーン留め具は問題なく稼働します。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上お求めください。




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Todd Lowrey Antiques

by d+A


カメ議長がサラダ菜を携えやってくる / Vintage Beswick Figure Mr.Alderman Ptolemy

 英国ヴィンテージ、ベスウィックによる陶器製フィギュア。













後ろ足で堂々と立つカメの陶製フィギュア。

モデルはビアトリクス・ポターによる1906年発刊「ジェレミー・フィッシャーどんのお話」に登場する「Mr.Alderman Ptolemy/アルダーマン・プトレマイオス氏」。日本語訳では「カメハメハ・カメ議長」であり、首から県会議長のしるしであるメダルを下げているのがポイントです。


底面には以下の文字がみられます。



BEATRIX POTTER'S

Mr.Alderman Ptolemy

F.Warne & Co.Ltd.

Copyright

BESWICK

MADE IN ENGLAND



まず、製作はBESWICK。

「ベスウィック/ベズィック/Beswick」とは、James Wright Beswick と彼の息子によりイングランド、ストークオントレントに1892年に開かれた窯元。1969年からはロイヤルドルトンの傘下となっていますが、ブランドとしてその後も存続し、多くの作品を製造してきました。特に有名なのは動物を中心としたフィギュア。柔らかく光を反射する陶肌と、フィギュアのいきいきとした表情は多くのコレクターの心をつかんで離しません。


また、「F.Warne & Co.Ltd.」とはロンドン、コヴェントガーデンにて1865年に設立された「フレデリック・ウォーン社」のこと。特にビアトリクス・ポターの作品の出版で知られ、他にも、エドワード・リア、ケイト・グリーナウェイ、ウォルター・クレインなどの著名な作家や芸術家による絵本を出版していました。このフィギュアをBESWICKが作った時には、著作権は同社にある、ということなのかと思います。


このカメ議長のフィギュアの発売は長く続けられてきましたが、「Beswick」のものは1973年から1997年の間となります。その後ロイヤルアルバートも同型のフィギュアを製造、その後再びBeswickもロイヤルドルトン名で製造するも2002年で英国での製造は終了しているようです。



「ジェレミー・フィッシャーどんのお話」は、カエルのジェレミー氏が主人公のおはなし。

カメ議長はジェレミー氏の友人として登場し、もうひとりの友人はイモリのアイザック・ニュートン卿となります。ジェレミー氏に夕食に招かれた二人ですが、カメ議長は自分には必須のサラダ菜を詰めたバッグを下げて登場します。


つまり、このフィギュアはそのシーンを再現したもの。カメ議長の手に持ったものは、サラダ菜がパンパンに入ったバッグ、ということになります。



長く世界中で愛されてきたヴィアトリクス・ポターのおはなし。そのなかでも秘かな人気者(多分)であるカメ議長のかわいらしい陶器製フィギュアは、Beswickならではの完成度です。


カメ好きな方に、そしてもちろんヴィアトリクス・ポターファンの方にもおすすめの、英国ヴィンテージのひとしなです。




◆England

◆BESWICK

◆推定製造年代:c.1973-1997年頃

◆素材:陶器

◆サイズ:高さ約8.6cm

◆重量:104g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですが、ヒビやワレはなく、とても良い状態です。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A