英国アンティーク、ヴィクトリア時代のシルバーコンパス。
英国のマーケットで手に入れた小さなコンパス。
ヴィクトリア時代は紳士であれば懐中時計をウエストコートに忍ばせておくのは必須。そこから見えるチェーン、そしてポイントの飾りであるフォブは、贅沢な遊びが楽しめる絶好のアクセサリーでありました。紋章をかたどったシールドやシール(印章)用のものが人気だったようです。また一方で、小さなコンパス(方位磁針)は実用性も含めて重宝されました。太陽が出ていない曇天に方角を知ることは、紳士にとって必要なことがあったのは想像に難くありません。
今回ご紹介する小さなコンパスも、当初は懐中時計のフォブ用として作られたものと思われます。
そして、フォブの中でもクオリティが高いシルバーでマウントされた逸品です。飾りに隠れて読みづらいのですが、ホールマークを読み解けば、1899年、バーミンガムのアセイオフィスで認可をうけたスターリングシルバーであることがわかります。メーカーズマークもあるような気がするのですが、周囲の飾りが邪魔で確認することはできませんでした。
コンパスは両面がガラスの透明タイプ。裏表で方位のデザインが異なり、ふたつの表情をお楽しみいただけます。周囲には船のロープを連想させるような細工が施され、コンパスの存在感を際立たせています。表面のガラスはぽってりと厚く、中のコンパスを更に特別なものにみせてくれます。
今回は付属のチェーンはなく、このコンパスのみのご紹介となります。ロングチェーンや革紐などをつけてアクセサリーにしてもよし、本来の用途と同じくお手元の時計用チェーンの飾りにしてもよし。どちらにしても、小さく揺れる磁針を身に着ける喜びをご堪能いただけます。
最後に、19世紀英国ヴィクトリア時代を代表する評論家・美術評論家であるジョン・ラスキン(1819-1900)の名言をご紹介いたしましょう。
Living without an aim is like sailing without a compass.
志(こころざし)無しで生きることは、コンパス無しで航海するようなものである。
はい、ごもっともでございます・・・。
でも今の時代、はっきりとした志(こころざし)を持って生きることはなかなか難しく、なんとなく日々を過ごしてしまう人が多いような気もします。
そんな時代でも、ラスキンが生きた時代からある小さなコンパスを胸元に置き、人生の正しい海路を探るべき志を探してみる。
アンティークの使い方としては、ちょっと粋に思えるのですが・・・如何でしょうか。
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◆England
◆Birmingham
◆推定製造年代:c.1899年
◆素材:スターリングシルバー、金属、ガラス
◆サイズ:幅約2.6cm 高さ約3.5cm+丸環 厚み約0.5cm ガラス部分直径約1.7cm
◆重量:6g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、へこみや歪み、変色等がみられます。
*ガラスにヒビや割れはみられません。詳細は画像にてご確認ください。
*現時点でコンパスは正常に動作します。
*コンパスは周囲の機器により狂うことがございます。狂ってしまった場合は強めの磁石で直せますのでお試しください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A