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Friday

ルネサンスの国から来た四方枠 / Vintage Wooden Frame

 イタリアヴィンテージ、木製フレーム。



















風情溢れる木製フレームのご紹介です。


幅29cm弱、高さ35cm弱の寸法はA4サイズ(21×29.7)よりひとまわりほど大きい印象です。背面を見れば杢目がみてとれますので、ベースとなる材はマホガニーもしくはウォールナット。そこから立ち上がる部分は木と一部石膏のような練り物に化粧板が貼られた部分があるような気がします。少々化粧がはがれた部分もあり、あちこちに凹みもあって、それなりに歳月を過ごしてきた風格を感じさせます。譲っていただいた方からの情報によれば、イタリアの古いフレームであるとのこと。


背面には数か所シールが貼られており、「SAMPLE」などの文字がみられます。他に判読できる文字は「NUOVO」ですが、これはイタリア語で「新しい」となります。その他にも値段のようなものや覚書のようなメモもあることから、ギャラリーや画材店で額のサンプルとして展示されていたものかもしれません。全体の雰囲気から、1930-1950年代頃のお品物と推測いたします。


豪華な金彩のフレームも素敵ですが、素朴な木のフレームも捨てがたい魅力があるのは皆さまご存じの通り。そのなかでも、特別に風情溢れる表情を持つ、イタリアからのひとしなはいかがでしょう。

壁にそのまま掛けるのはもちろん、貴方の作品をいれてみるのもおすすめです。

ルネサンスの国から来たヴィンテージフレームを、美を愛する方のお手元へお届けいたします。


◆Italy

◆推定製造年代:c.1930-1950年代頃

◆素材:木、他

◆サイズ(外寸):幅約28.9cm 高さ約34.7cm 奥行き約3.3cm 

◆重量:454g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、材の欠け等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A


指で操る極小の顕微鏡/ Antique Mid Victorian Stanhope Magnifying Glass

 英国アンティーク、小型スタンホープ拡大鏡。


















当店で何度かご紹介しているスタンホープ式拡大鏡。


それは片面が完璧にフラットで、無垢の硝子が剥き出しになっており、対象物に直接乗せてみるようになっている拡大鏡です。もともとは18世紀後半に英国の化学者、Charles Stanhope伯爵が発明した両面共に凸形状の拡大鏡があり、これを後にフランス人写真家の Rene Dagron が、自身が使い易いよう片面をフラットにした改良型がベースになったと言われています。またこのレンズを使ってマイクロフォトを小物に埋め込み、覗き込んで楽しむ仕組みもスタンホープと呼ばれています。


さて、今回ご紹介するのは、そのようなものとは少し異なる、最もオリジナルのスタンホープ式拡大鏡に近いお品物です。


全長僅か5.6cmのミニチュアサイズ。レンズの直径は8mmほどで、円筒形のレンズは両面が凸面になっており、それぞれ少し凸具合が異なっています。筒部分が覆われているため視界はそれほど明るくなく、拡大鏡というよりも顕微鏡に近く、使うのにもコツが必要な、玄人向けのお品物です。


実はこのタイプも何度かご紹介しているのですが、今回のお品物はハンドル部分がくるくるとねじれたような意匠となっており、少々お洒落心が感じられるデザインとなっております。


販売していたディーターによれば、推定製造年代はヴィクトリア中期、1850年代頃とのこと。確かにこのタイプはヴィクトリア時代のものを多く見かけますし、持っている雰囲気からして間違いないことと思います。そして「Stanhope Magnifying Glass」でもあるけど「Finger Microscope」と呼ぶべきかもしれない、とコメントされました。


実用としてはかなり専門的で、他の拡大鏡や顕微鏡をお持ちの方がサブツールとして使っていたのではないかと思います。

それでも、ちょっとお洒落なハンドルはチェーンを通せばペンダントとしてつけることが可能で、いざというときに取り出して覗き込んでいたのかもしれません。


四半世紀をとうに超える歳月を過ごしてきた極小の顕微鏡。

静かな時間を湛える丸みを帯びた小さなレンズを、覗いてみてください。



◆England

◆推定製造年代:c.1850年代頃

◆素材:ガラス、金属、他

◆サイズ:全長約5.6cm 持ち手幅約1.7cm レンズ部分直径約0.8cm

◆重量:4g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*ある程度の距離の場合は逆さに、さらに近づけると元に戻った位置で拡大されます。写真のピントを合わせるのが非常に難しく、拡大された文字にピントを合わせると他が全くぼやけてしまっていることをお許しください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A


イングランドを記述する / Antique Print from "A Deſcription of England"

 英国アンティーク、古書の頁。




















英国の町で時々見かける「マーケットプレイス」。そこはあらかじめ屋根が連なって作りつけられており、日替わりでいろいろな出店者が出ている場所です。(たまにしっかり作りこんだお店もまぎれています)


ロンドンから北にしばらく行った町にあるマーケットプレイスは、金曜日がアンティークマーケットの日。それほど多くないながらも興味深い品ぞろえをみることができる場所です。


そこで手に入れた古い紙物をご紹介いたします。



古いトランクにざっと入れられた本の頁。見るからに古く、でも文字面はとても美しく目を惹きました。状態のよさそうなものを選んで、手に入れてまいりました。


まずタイトルは「A DESCRIPTION OF ENGLAND」。


「DESCRIPTION」は「説明」や「描写」「記述」などの意味ですので、強いて訳せば「イングランドの説明(記述)」。あまりにも一般的な言葉で、もとの本を特定することはできませんでした。


似たタイトルで「William Harrison(1534-1593)」による「The Description of England」があるのですが、それとはどうやら異なるようです。


参考:The Project Gutenberg eBook of Elizabethan England

https://www.gutenberg.org/cache/epub/32593/pg32593-images.html


ご紹介している39頁の下のほうに1750年3月29日の日付があるので、それ以降のものであることは間違いないでしょう。



手法はおそらく「鋼鈑画/Steel engraving」もしくは「銅版画/copperplate engraving」かと思われます。紙自体が版に対し大きめで、わずかに本文のあたりが立体的になっているので、版に押し付けて印刷していた様子がわかります。


そして面白いのが、タイトルに使われている文字。大文字では「DESCRIPTION」なのですが、小文字が混じると「Deſcription」となります。


ſ は、ラテン文字のひとつであり、アルファベットの19番目の文字 S の小文字の別の形。19世紀以降一般的になった字形 (s) との区別のために、"ſ" は長いs、語中のsなどと呼ばれます。18世紀後半から19世紀前半頃に使用されなくなり、「短いs」に統一されましたが、数学の積分記号などにその名残を確認することができるようです。


このことから、この本はおそらく18世紀後半から19世紀前半頃までのものかと推測いたします。



まるで筆記体のお手本のような美しい字体。

目を惹く天使や紋章のイラスト。

リアルな紙が持つ質感。


どれもが一体となって古い紙や書物が持つ独特の雰囲気を強く漂わせています。

このまま額装しても素敵ですし、作品などの背景紙としても雰囲気は抜群。古く美しい文字を眺めることがお好きな方へおすすめの、英国アンティークです。



◆England

◆推定製造年代:c.18世紀後半から19世紀前半頃まで

◆素材:紙

◆サイズ:約37×23.5cm(斜めになっている場所もあります)

◆総重量(5枚の合計):49g

◆在庫数:5枚で1セットの販売です。



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に汚れやシミ、変色や破れ、書き込み等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A