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Friday

硝子の塊の深淵を覗く / Antique Stanhope-type Magnifying Glass

 英国アンティーク、スタンホープ型拡大鏡。
















Stanhope-type Magnifier/スタンホープ型拡大鏡。


当店では何度かご紹介したことがある、特殊な拡大鏡です。厚いレンズは「Coddington Magnifying Glass/コディントン拡大鏡」にやや印象が似ていますが、通常の10倍から20倍の倍率を要するコディントン拡大鏡とは異なり、倍率は通常の拡大鏡程度(最大5倍程度)となります。


特徴はガラスの塊でできたむき出しのレンズ。


スタンホープ型は金属枠に埋め込まれて使われているものもありますが、このように片面が完璧にフラットで、対象面に直接接触させて使用するタイプが多く、その圧倒的な存在感でとても人気のあるアンティーク拡大鏡のひとつといえます。対象物に直接触れる為、剥き出しでないと光が届かず暗くなってしまうため、このようなデザインである、ともいえます。


もともとは、18世紀後半に英国の化学者、Charles Stanhope伯爵が発明したことから、"Stanhope Lens" と名付けられた両面共に凸形状の拡大鏡を、フランス人写真家の Rene Dagron が、自身が使い易いよう片面をフラットにした改良型がベースになったと言われています。


そんな背景をもつスタンホープ型拡大鏡。精緻な対象物を、より安定して長時間でも覗き込めるよう、置いたまま使える特徴に加え、みる方向で様々な表情をみせるスタンホープレンズはまるで一種のアートのよう。


レンズを支えるフラットな1本の金属板は巧みに加工され、レンズを保持しつつ持ち手にもなるような形状となっています。なお、合わせ部分にはワイヤーが巻かれており、この部分はオリジナルではないように思いますが、機能性に影響はなく、長く使われたきた愛着を感じさせます。


機能とフォルムが一体となった用の美は、時代を経ても変わることのない説得力をもって見る者の心を魅了します。


お手元で是非スタンホープレンズの深淵を覗いてみてください。



◆England

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:ガラス、金属

◆サイズ:レンズ直径約3.1cm 高さ約3.8cm 持ち手含む全長約8.9cm

◆重量:75g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。

*エッジにはわずかにざらつきを感じますが、ワレや欠けはみあたりません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A