英国アンティーク、折りたたみ式柄付き拡大鏡。
ローネット/Lorgnetteとは、柄のついた折りたたみ式眼鏡(もしくは拡大鏡)のこと。
歴史は古く、18世紀のヨーロッパ社交会の貴族達が、ファッションアイテムとしてオペラや仮面舞踏会などで使用していました。
英国人の楽器職人、眼鏡職人であったGeorge Adams (c.1709-1773) が、折り畳んで専用のケースにしまえるよう工夫したことから、ポケットなどにいれて気軽に持ち運びできるようになり、とてもポピュラーになったそうです。
実用性よりも、レディの装飾品としての要素が強く、様々な装飾を施されたものが制作されてきました。一般的な近視用眼鏡の機能をもつもの、オペラグラスとしての機能をもつものなど、様々なタイプがあったと思われます。
今回ご紹介するローネットは、英国のアンティークフェアで手に入れたお品物。
特徴的なのは全長約9cm強という小ぶりなサイズ、そしてシックな銀色にマーカサイトとオニキスが巧みにあしらわれていること。半円と直線を狭い面積に効果的に配した意匠は「Art Deco/アールデコ」スタイルです。
アールデコは1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパやアメリカで流行したデザイン様式のこと。それ以前に流行った曲線を多用したアールヌーヴォーに対し、アールデコは直線や幾何学図形をモチーフに、機能性と実用性を重視したデザインが特徴とされます。映画化もされた1920年代のニューヨークを舞台にした「華麗なるギャッツビー」の世界観を思い出していただければ良いかもしれません。
持ち手部分の小さなパーツを押すと、瞬時にもう一方のガラスが開く仕組み。
レンズの拡大率はそれほど高くはございませんが、広げれば小さな文字や地図を見る時に片目よりは負担無く字面を読むことができ、たためばより拡大率の高いルーぺとして助けになることでしょう。オリジナルで吊り輪もついておりますので、ペンダントトップとしてクラシカルでありながらさりげなくお洒落な雰囲気をお愉しみいただけます。
開閉の様子を動画にしましたので、よろしければご覧ください。
レディが優雅に使っていたであろう、小さなアンティークアイテム。
大切な方へのギフトに、もしくはご自身へのご褒美にいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1910~1930年代頃
◆素材:ガラス、金属、マーカサイト、オニキス
◆サイズ:幅約4.1cm 長さ約9.1㎝
◆重量:24g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、全体に小傷や汚れ、金属部の変色や金属部の歪みなどがみられます。
*レンズ部分に目立つ傷や割れはみられません。
*開閉はスムーズです。閉じるときは所定の場所にゆっくりと納めてください。
*ケースは付属しません。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A