英国アンティーク、真鍮のペンスタンド。
英国のアンティークマーケットで手に入れたペンスタンドのご紹介です。
当店でも何個かご紹介してきたペンスタンド。ヴィクトリア時代、そしてその後のエドワーディアンの初めころまで、つまり万年筆が普及する前まではこのようなペンスタンドが多く作られた時代でありました。
今回ご紹介するペンスタンドは、そのなかでもアーツ&クラフツの意匠を色濃く反映させているひとしなです。
アーツ&クラフツとは、業革命後の大量生産品に異を唱え、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張した運動のこと。19世紀後半、ウィリアム・モリス等が提唱しはじめ、後にアール・ヌーヴォーの源泉となり、日本の民藝運動にも大きな影響を与えました。
アーツ&クラフツのデザインは、平面のもの…例えばモリス・デザインのファブリックや壁紙などは花や鳥をモチーフとしたものが多く非常に装飾性が高いのですが、家具などの立体物になると、やや幾何学的で理知的な構成をもつものが多くあるように思います。今回のペンスタンドはその要素が強く、特に足の四角い部分などは、アーツ&クラフツからブリティッシュ・アールヌーヴォーの家具によくみられる足元と非常によく似ています。
シンプルな構造ながら、横から見れば滑らかな曲線を持ち、印象的な四角い足元。机上でつかう小さな立体物ではありますが、その要素はまさにアーツ&クラフツ・スタイル。なかなか珍しいひとしなであると思われます。
なお、実際に使う際の注意点ですが、へこみ部分の穴はそれほど大きくありません。参考までに私が使用しているペンや鉛筆を何本かおいてみました。
鉛筆ならば問題なく嵌まりますが、太めのペンですと完全には嵌まらず、のっかっている状態になります。一番上は余裕がありますので、ほとんどのペンはきちんと置いていただけるかと思います。
奇麗にとがらせた鉛筆をいつでも使いたい。
先端が鋭いつけペンを大切に並べたい。
絵の具の筆の一時置き場が欲しい。
そんな方におすすめの実用的なスタンド。
そしてそれが西洋意匠史の一頁を飾るスタイルで作られていることは、貴方がいつも見る景色を唯一無二のものにしてくれるかと思うのですが、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約8.4cm 奥行約9.2cm 高さ約10.7cm
◆重量:177g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪みなどがみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*ペン類は付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A