フランスアンティーク、聖ベルナデッタのミサ典書。
英国のアンティークフェアで手に入れた小さな古い本。
表紙のデザインはアールデコ調で、背表紙には「MISSEL」と刻まれています。「MISSEL」とはフランス語で「ミサ典書(ミサのとき司祭が唱える祈りを収めた書物)」のこと。
表紙を開けば以下のタイトルがみられます。
MISSEL DE SAINTE BERNADETTE
聖ベルナデッタのミサ典書
さて、フランスの「ルルドの泉」をご存じの方は多いと思います。
ピレネー山脈の麓にある古い町ルルド。1858年、村の少女ベルナデット・スビルー(1844-1879)が聖母マリアの導きで見つけたという湧き水があり、その水が後に多くの大病患者の治癒をしたといわれることであまりにも有名です。
当初はベルナデッタが聖母を見たという場所に小さな聖堂が建てられましたが、すぐにヨーロッパ中に広まり、小さな聖堂はやがて巡礼者でにぎわう大聖堂となり、現在でも沢山の人々が訪れる地となっています。
ベルナデット自身は1866年に修道院へ入り、1879年肺結核により35歳で亡くなるも1933年に聖人とされました。この経緯から、彼女自身は「ルルドの聖女」とよばれています。
今回ご紹介する本はその「ベルナデット・スビルー=ルルドの聖女」を由来としたミサ典書と思われます。
彼女を描いた本は数多くでていますが、この本は内部のほとんどが色つきの美しいもの。本文を取り囲むように配されたイラストは数パターンしかなく、繰り返し出てきますが、それでも十分に目を楽しませてくれます。彼女が聖人とされたのが1933年ですので、その後数年間はこのような本が多く作られたのかもしれません。この本自体も「1936」の年号をみることができます。
ルルドの泉の奇跡。
それが本当にあったのか、あるのかどうかは常に議論の対象となるところです。
私としては、その答えはずっと見つからず、そしてそれで良いのではないかな、と思います。
美しいイラストを眺めつつ、貴方なりの答えを探してみてはいかがでしょうか。
◆FRANCE
◆推定製造年代:c.1936年頃
◆素材:紙、他
◆サイズ:約8.5×14.1cm 厚み約2.2cm
◆重量:201g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に書き込みや破れ、傷みなどがみられます。
*表紙には少し折れ目がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A