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Thursday

ボギー大佐のマーチ / Antique Sheet Music Booklet "POPULAR MARCHES/COLONEL BOGEY"

英国アンティーク、「ボギー大佐」の楽譜。















1914年、「KENNETH J ALFORD/ケネス・ジョゼフ・アルフォード」が作曲した「COLONEL BOGEY/ボギー大佐」。

あまりにも有名な行進曲であり、ほぼ全ての日本人が曲を聴けば「あ!知ってる!」となること請け合いの1曲です。


ケネス・ジョゼフ・アルフォード(本名:フレデリック・ジョゼフ・リケッツ/1881-1945)は英国の軍楽隊の作曲家であり、「英国のマーチ王」とも呼ばれる人物。
1895年に王立アイルランド師団に楽隊員として入隊し、1927年に英国海兵隊の軍楽指揮者に任命されます。
軍人の立場から、フレデリックは作曲家としては偽名を用いて数々の名曲を作曲しました。

1914年に作曲された「ボギー大佐」は、後年、映画「戦場にかける橋」のテーマ音楽としてマルコム・アーノルドによって編作曲され、「クワイ河マーチ」として世界的に知られるようになりました。
なお、タイトルの「ボギー大佐」は人物名ではなく、ゴルフ用語の「ボギー」である、という通説があります。



今回ご紹介する楽譜は、ロンドン HAWKES & SON によって印刷されたピアノソロアレンジ版。
Copyright 1916 in U.S.A by HAWKES & SON の文字が見られますので、1916年以降、そして状態からおそらく1930年代くらいまでのものと思われます。


表紙に描かれているのは英国の衛兵でしょうか。カラフルな色使いはなかなかお金がかかっていて、既にかなりなヒット作であったことを伺わせます。


テープで補修してあり、かなり使い込まれた様は、この楽譜によって多くの演奏が行われたしるし。
エッジの歪みは、あまりに端部が傷んだために切り落とした・・・ようにも思えます。


長く、たっぷりと愛されてきた「ボギー大佐」の楽譜。
リズミカルなマーチが聞こえてきそうな、英国アンティークのひとしなです。





◆England
◆推定製造年代:c.1916年-1930年代頃
◆素材:紙・他
◆サイズ:幅約25cm 高さ約33.1cm
◆重量:45g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、破れや変色、テープどめ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*エッジは真っすぐではなく、少し歪んでいます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A

名作風刺小説をロシアのアートで堪能する / Vintage Postcards Sets "Gulliver's Travels"

ロシアのアーティスト、セルゲイ・ハルラモフによる「ガリヴァー旅行記」ポストカードセット。















アイルランドの風刺作家、ジョナサン・スウィフト/Jonathan Swiftによる「ガリヴァー旅行記/Gulliver's Travels」。

1726年に初版が刊行されたあまりにも有名な小説は、今なお世界中で読まれているお話の代表格といってもよいかと思います。




今更ではありますが、ガリヴァー旅行記は以下の四篇で構成されています。



第一篇 リリパット国渡航記(小人の国)

第二篇 ブロブディンナグ国渡航記(巨人の国)

第三篇 ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記
(空飛ぶ国とその下の国、不死の国と魔法使いの国、そして日本)

第四篇 フウイヌム国渡航記
(知的な馬の国)



特に有名なのは初めの二篇で、小人の国、そして巨人の国の様子は、子供向けの絵本でご覧になった方も多いのではないでしょうか。
私も大学生になるまでは、ガリヴァー旅行記といえば子供向けのお話かと思っておりました。
初めて、絵本ではなく文庫版で第四篇まで読み通した時の感動は今でも忘れることができません。




さて、今回ご紹介するのは、その「ガリヴァー旅行記」をモチーフとしたポストカードセットです。

アーティストはロシアの「Sergey Kharlamov/セルゲイ・ハルラモフ」。
1942年、モスクワの南にある「カシラ/Kashira」で誕生したセルゲイ・ハルラモフは、1966年に「Moscow Higher School of Industrial Art」を卒業。
その後、ガリヴァー旅行記の挿絵で「International exhibition in Czechoslovakia」で賞を受賞しました。



セットは2セットあり、16枚で1セット。1つは「小人の国」のもの、もう1つは「巨人の国」のものとなっています。
「巨人の国」のカバーには、直筆のサインがみられ、このセットを販売していたディーラーによれば、これはセルゲイ・ハルラモフ本人のサインであるとのこと。
私の方で確証はとれませんが、恐らく本当なのではないかと思います・・・。


残念ながら、現在確認されているのは「小人の国」と「巨人の国」のセットのみ。
セルゲイ・ハルラモフ独特の絵柄による、ラピュタやフウイヌムも是非みてみたいのですが、第三篇、第四篇のセットが製作されたかどうかは不明です。




東西冷戦真っただ中、1976年から1978年に作られた、まるで絵本のようなポストカードセット。


ガリヴァー旅行記本編を思い起こしながら、1枚1枚ゆっくりと堪能してみるのはいかがでしょうか。




◆England買付/USSR
◆推定製造年代:c.1976-1978年
◆素材:紙
◆ケースサイズ:幅約10.9cm 高さ約15cm 厚み約0.5cm
◆ポストカードサイズ:幅約10.5cm 高さ約14.9cm
◆重量(2セットの合計):142g
◆在庫数:2セット合わせて1単位での販売です。在庫は1単位のみです。


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、エッジのわずかな撚れ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*大きなダメージはございません。
*何枚か紙のクオリティが異なるカードが混在しています。基本はアイボリー色ですが、もう少し白っぽいものもあります。理由は不明です。
*日本の官製はがき(10×14.8)とほぼ同サイズであり、ハガキの料金で発送可能ですが、宛名面に「郵便はがき」「POST CARD」の表示を加えないと料金が異なります。ご注意ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A

国王に会うサー・ウィンストン・チャーチルのように / Antique Walking Stick with Sterling Silver Grip

英国アンティーク、シルバーのグリップをもつステッキ。
















英国紳士のひとつの象徴、ステッキ。


例えば第二次大戦を乗り越えた英国のチャーチル首相(Sir Winston Leonard Spencer Churchill/1874-1965)。
名門貴族出身である彼のトレードマークといえば、帽子、葉巻、懐中時計、そしてステッキ。
当時の豊富な写真を見れば、ステッキは大曲からストレートまで様々なタイプを持っていることが確認できます。

例えば、1945年に国会解散についてジョージ6世と話し合うために、ダウニング街の首相官邸から出かけたときに持っていたのは、ストレートタイプで、テーパー型のノブのものでした。
当時の写真が白黒なので色味はわかりませんが、恐らく持ち手はシルバー、シャフトは明るめの色なのでマラッカかもしれません。



今回ご紹介するステッキは、ちょうどその時のチャーチル首相が持っているのと似たデザインのお品物。

シャフトはエボナイズド(黒塗装)ではありますが、シルバーのテーパードグリップというシンプルなフォルムがとてもよく似ている、格調高い逸品です。

「エボナイズド」仕上げとは、英国やフランスのアンティーク家具などでもみられる黒い塗装仕上げのこと。
エボニーとは黒檀のことで、黒檀のように仕上げることをエボナイズドとよびます。
遥か東洋からやってきた黒檀の装飾品に驚嘆した、かつての富裕層やキャビネットメーカーが生み出した仕上げのひとつであり、
エボナイズド仕上げに黄金色のオルモルを合わせたり、セーブルの陶板をはめ込んだりしたキャビネットは、最高級品として英国やフランスの王侯貴族たちに愛されてきました。



そんな漆黒のシャフトに映えるシルバーのテーパードグリップには一面に唐草文様がカーヴィングされており、紳士のこだわりが感じられる仕様となっています。

グリップ下部にはホールマークが確認できます。
一番右端はかなりすり減ってはおりますが、ロンドンのアセイオフィスのマーク、leopard/豹でしょう。
真ん中はライオンの横姿、そして左端は小文字の「i」と思われます。
ロンドンでこの字体の「i」のデイトレターが使われていたのは1924年。
つまり、このステッキは1924年にロンドンのアセイオフィスで認可を受けたスターリングシルバーのグリップを持つことがわかります。


シャフトはがっしりと太めで、全体長さは約90cm。
石突部分には真鍮と金属のカバーがついていますが、実際にご使用になる際はゴム製のカバーを滑り止めに被せた方がよろしいかもしれません。


ブラックとシルバーのコントラストが潔く、グリップの唐草文様が優雅。
毅然とした品格ある英国紳士を彷彿とさせる、英国アンティークの傑作ステッキです。



◆England
◆London
◆推定製造年代:c.1924年
◆素材:木・スターリングシルバー・
◆サイズ:長さ約90cm グリップ直径約3cm
◆重量:272g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、凹み、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*シャフトの塗装は一部に剥がれが認められますが、全体としてはしっかりとした印象です。
*極僅かに反りがございますが、視認できるかできないか程度のものと思います。
*石突は現在のところしっかりととまっています。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




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Todd Lowrey Antiques
by d+A

戴冠式の椅子 / Vintage Sterling Silver Charm "Coronation Chair"

英国ヴィンテージ、シルバーチャーム。













英国では1950年代以降、金や銀で作られたチャームが大変流行しました。

それらはLuckey Charm/ラッキーチャームと呼ばれ、様々なモチーフで作られた小さなチャームをブレスレットに沢山つけて愉しむ、といったものでした。金は高価だったため、多くはシルバーであり、つけるチャームのモチーフによって魔除けや願い事など色々な意味を込めて愉しんだようです。シルバーのチャームはそのようなブレスレットのパーツであったことから、シルバーの刻印(ホールマークや925等)がされていないものも多くございます。



今回ご紹介するのは、そんなシルバーチャーム。
モチーフは「Coronation Chair/コロネーションチェア/戴冠式の椅子」です。


さて、ここでイングランドの「戴冠式の椅子」の由来を少しご説明いたしましょう。


まずは「スクーンの石/Stone of Scone」。

「スクーンの石」は代々のスコットランド王がこの石の上で戴冠式を挙げたとされる石であり、コットランド王家の守護石でありました。
1296年にエドワード1世によってスコットランドからイングランドに戦利品として奪い去られます。エドワード1世はゴシック様式のオークの椅子をその石を覆うように作らせ、その後ロンドンのウェストミンスター寺院に置かれることになります。
この石がはめ込まれた椅子はイングランド王の戴冠式に用いられるようになり、代々のイングランド王は、スコットランド王の象徴であるこの石の上に座って即位する・・・という、いかにも象徴的な扱いを受けてきました。
その後1996年スクーンの石は700年ぶりにスコットランドに返還され、現在はエディンバラ城に保管されています。


from The History of England (1859) by D. Hume


いかにもスコットランドとイングランドの根深い関りを感じさせる、戴冠式の椅子。

エリザベス女王(エリザベス2世)の戴冠時1953年には、椅子にはまだスクーンの石がはめ込まれておりましたが、石がスコットランドに返還された後に、戴冠式は行われておりませんので、石を外された椅子が引き続き戴冠式の椅子、と呼ばれるかどうかは不明。
両国の因縁を考えると、なかなか難しいのではないかと思います・・・。




さて、今回のシルバーチャームの椅子は、フォルムとしては間違いなく「戴冠式の椅子」そのもの。
ただ、いかんせん小さすぎるため、スクーンの石がはめ込まれたものかどうかは、判断がつきかねます。
また、チャームには刻印はございませんが、質感的にまず間違いなくシルバー925である、という当方の判断により、スターリングシルバーとの表示とさせていただきました。



深い歴史をもつ「戴冠式の椅子」。
チャームとして、どんな意味が込められていたのでしょうか。

由来を紐解きつつ、ゆっくりと愛でていただきたい、英国ヴィンテージのひとしなです。




◆England
◆推定製造年代:c.1950-1980年代頃
◆素材:スターリングシルバー(シルバー925)
◆サイズ:高さ約1.7cm
◆重量:2g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や歪みがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*チャーム及び付属の丸環のみが商品です。チェーンは付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




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Todd Lowrey Antiques
by d+A