双眼鏡や望遠鏡、そしてオペラグラス。
そこに在れば、何故か手にとって覗かずにはいられない、魅力的な光学製品。
現代ですらそうなのですから、物事を伝えるのが文章や絵しかなかった頃、遠くのものを手にとるように見れることは、さぞかし魅力的なエンターテインメントだったのではないかと思います。
さて、今回ご紹介するのは、上品なケースに納められた双眼鏡＝オペラグラス。
ガリレオ・ガリレイ（1564-1642）がイタリアのガラス工芸の技術によりガリレオ式望遠鏡を17世紀に発明して以来、望遠鏡は発達。
内部にプリズムを仕込み更に性能をあげたプリズム式等が発明され、軍事用にも多く使われてきました。
ただ、構造上プリズム式はサイズが大きくならざるを得ず、それほどの性能を求められないものであれば、コンパクトなガリレオ式が便利だったようです。
その代表的なものが、オペラグラスでしょう。オペラグラスが上流階級の人々の必需品であり、たしなみとなったのは19世紀後半から。
オペラハウスのボックス席から観劇するにはオペラグラスは非常に便利であり、
着飾った服装ににふさわしいお洒落なアイテムとして、その後長きにわたって愛され続けております。
さて、今回ご紹介するのは、英国の小さなアンティークフェアで手に入れたケース入りのオペラグラス。
本体は真鍮製。
外側には深いブラウンのレザーが巻かれており、真鍮の渋いゴールドと相まって上品な色合いにまとめられています。
サイズは小さく、本体幅わずか8.5cm。
ケースに入れても、紳士のポケットやレディのバッグに入れておくのに場所をとらないコンパクトさです。
ブラウンのレザーケースはオリジナルで、オペラグラス本体にぴったり。
レザーや内張りの布に若干の傷みは見られますが、オペラグラスを収納しておくには十分現役。
フラップについた二か所の金属製ボタンは、パチン、と小気味よく開閉できます。
対物レンズの凸レンズと接眼レンズの凹レンズの組み合わせのガリレオ式は、一般的な大きさでは4倍くらいが限界といわれておりますので、それほどの高倍率は望めません。
でも、例えばお散歩のときにポケットに忍ばせておき、ちょっと開けたところで遠くを見てみる・・・。
そんな時にはお役に立てる、コンパクトさと性能、そして何よりも歳月を経た豊かな表情が備わっております。
もちろん、観劇やコンサート、そしてオペラなどの観賞にも最適。
シックな色合いと本物の風格をもち、英国アンティークの確かな逸品です。
◆England
◆推定製造年代:c.1920年代頃
◆素材：真鍮・ガラス・レザー・他
◆本体サイズ：幅約8.5cm 奥行き約3.7～4.5cm 高さ約2.5cm
◆ケースサイズ：幅約9.2cm 奥行き約4.2cm 高さ約2.7cm
◆本体重量:113g(ケース込み重量127g)
◆在庫数：1点のみ
【NOTE】
＊古いお品物ですので、本体には小傷や汚れ、アタリや変色、レンズの汚れや小傷、ケースにはレザーや布の傷み等がみられます。
＊ピントリングにわずかにヒビのような個所がありますが、現在のところ操作性や安定性に影響はみられません。
＊レザーケースのボタンは、2か所のうち1か所のレザーカバーが失われており、金属がむき出しになっています。機能に支障はございません。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
