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Monday

今は無き西ドイツからの道しるべ / Vintage Brass Compass from West Germany

西ドイツ製のヴィンテージ・コンパス。












文字盤の直径が約3.5cmと、ごく小さなコンパスは英国のアンティークマーケットで手に入れました。

シンプルなフォルムながらも面取りのガラスや真鍮のボディに質の良さを感じさせます。
そしてよくみれば、東の位置に「E]ではなく「O」の文字が。

磁針を支える支柱の周りには、一部見えない場所もございますが「W??T  Germany」の文字がみられます。

ドイツ語で東は「Osten/オステン」 (またはOst/オスト)。


以上のことから、このコンパスは西ドイツで作られたものであることは間違いないでしょう。

西ドイツが存在したのは1949年5月23日から1990年10月2日の約41年間。
表示がドイツ語であることから、国内向けの品物であることがわかります。


側面の小さなレバーを動かせば、磁針をとめることができる機能付き。
現在でも、ほぼ正しい方角を指し示してくれる小さなコンパスは、今は無き西ドイツからの道しるべのよう。

どんな方向に私たちが向かおうとしているのか、見守ってくれているような気がします。



◆Germany
◆推定製造年代:c.1950-1980年代頃
◆素材:真鍮・ガラス
◆サイズ:本体直径約3.5cm 吊り金具含む高さ約5.2cm 厚み約0.9cm
◆重量:12g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。

https://toddlowrey.com/?pid=140688744


Todd Lowrey Antiques
by d+A



Sunday

イタリアの四季の水辺を閉じ込めて / Vintage Oval Art Frame set of 4 from Italy

イタリアのヴィンテージ・アートフレーム4枚セット。














掌に納まるほどの小さなオーバル・フレーム。
優雅な存在感溢れるフレームは、4枚セットで手に入れました。


ずっしりと重い金属のフレームはアカンサスのスクロールが流れるように周囲を囲み、透かし細工が美しいロココ風のもの。納められているのは、どれも小さなせせらぎや湖などの水辺と、それを取り囲む木々を描いたものです。季節がそれぞれ違うように思いますので、連作のテーマは「水辺の四季」といったところでしょうか。

そして、珍しいのは、紙ではなく、どれも布にプリントされたものであるということ。
手触りからして恐らくシルクなのではないかと思われます。

イタリアのプリント技術は歴史があり、例えばミラノから電車で1時間ほどのコモ湖が有名です。16世紀からの歴史をもつコモ産地のシルク製品は、ヨーロッパ繊維市場の約80%を占め、世界中の多くのハイブランドが使い「世界最高基準」と評されるほどのもの。

このフレームのプリントがどこで行われたかは定かではございませんが、細かな表情や美しい色合いは、さすがイタリアというべき素晴らしさです。


4枚セットでディスプレイするのはもちろん、1枚づつ別々のお部屋に配置してみても素敵。小回りが利きますので、お部屋の模様替えにも気軽に対応できそうです。


ファブリックならではの柔らかな質感と美しい姿をもつヴィンテージ・アイテムです。


◆Italy
◆推定製造年代:c.1950-1960年代頃
◆素材:金属・布・その他
◆サイズ:幅約9.6cm 高さ約13cm 厚み約0.8cm/個
◆重量:66~67g/個
◆在庫数:1セットのみ(4枚で1セットの販売です)


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、布のたるみがみられます。
*フレームにガラスは嵌め込まれておりません。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。

https://toddlowrey.com/?pid=140677917


Todd Lowrey Antiques
by d+A

Wednesday

お父さんウサギ、急ぎ足でどこ行くの / Vintage Royal Doulton "FATHER BUNNYKINS" 1996

ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりファーザー・バニキンズ。














カンカン帽をかぶり、粋な縞のジャケットを着て急ぎ足で歩くバニキンズ。
籠のショルダーとトランクをもち、首から下げているのはカメラでしょうか。
「お父さんバニキンズ」というタイトルからして、どこか避暑地(英国では避寒地?)でのバカンス中なのかもしれません。


ロイヤルドルトンならではの造形の見事さに加え、フォルムとカラーリングのセンスも見逃せない見事さです。




1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。

創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。


はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。

その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。

ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。

実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。

また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。


バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。
陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。


英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)


その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。
1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。

クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。

基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。
また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。


今回ご紹介するファーザー・バニキンズは、1996年に製作されたもの。
モデリングはMartyn Alcockです。
底面には、ロイヤルドルトンのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。

FATHER BUNNYKINS
DB154
BUNNYKINS OF THE YEAR 1996
1995 ROYAL DOULTON


英国の伝統が生んだ、愛され続ける精巧な陶器フィギュア。

ひとつ手に入れれば、もう一つ欲しくなる。
コレクター心をくすぐる、可愛らしくも憎らしいウサギを貴方もどうぞ。




◆ENGLAND
◆Royal Doulton
◆製造年代:1996年
◆素材:陶器
◆サイズ:高さ10.3cm
◆重量:約86g
◆在庫数:1体のみ

【NOTE】
*底面に多少の汚れはございますが、ひびやチップはなく、とてもよい状態です。
*箱は付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。

アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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https://toddlowrey.com/?pid=140453092


Todd Lowrey Antiques
by d+A

聖ゲオルギオスの名をもつ英国伝統のチェスメン / Antique Chessmen & Folding Chess Boad

英国アンティーク・折りたたみ式チェスボードと箱入チェスメン。























イングランド北部で買い付けた、箱入りのチェス駒とチェスボード、セットでのご紹介です。


チェスの駒は英語で「chessman」。複数では「chessmen」。
今回ご紹介するチェスセットは、セントジョージスタイルのチェスメンです。


ロンドンのセントジョージ・チェスクラブで1840年頃から使われていた駒のデザインであったことから名づけられたセントジョージスタイル。
19世紀の英国では多くの英国のメーカーがこのスタイルを制作し、様々なバリエーションが生まれました。
ドイツやフランスでも作られていたことがあるようです。
ハワード・スタントンによって、スタントンスタイルの駒が代表的な公式デザインにはなりましたが、英国では現在でもこのタイプの駒が販売されています。


端正な美しい木箱に収納されており、箱の蓋と側板は赤みがかったマホガニー、底板は松系の材と思われます。
鍵はついておりませんが、小さな鉤型の金物がついており、蓋を閉じておくことができます。


また、折りたたみできるチェスボードは木を組み合わせてつくられた凝ったもの。
縁材のほぞ組にも、つくりの良さがにじみ出ています。
内側はバックギャモン用となっており、プリントした紙が貼られています。

ちなみに、折りたたんだときに内部に駒を収納することも可能。
持ち運びの時は駒用の箱ではなく、チェスボードの内側に仕舞っていたのかもしれません。

木の雰囲気や作りからみて、時代は古く、ヴィクトリア後期と推測いたします。
使いこんだボードの表面には味わい深い無数の跡があり、ボックスウッドと思われる駒にはなんともよい艶が現れています。


かつてどんな紳士たちがこのチェスセットで対局してきたのでしょうか。
戦争好きの王に戦争をやめさせるために考案されたともいわれる盤上の戦争は、現在でも多くの好戦家の心をとらえてはなしません。



8×8の矩形のなかで、竜を退治した聖ゲオルギオスの名をもつ英国伝統のチェスメンを操り、どこまでも広く深く戦う頭脳ゲームをどうぞご堪能ください。


◆England
◆チェスメン(駒)推定製造年代:c.1890年代頃
◆ボード 推定製造年代:c.1890年代頃
◆素材:木
◆ボードサイズ(広げた時):幅約23cm 奥行き約23cm 厚み約2cm
◆箱サイズ:幅約16.3cm 奥行き約11.2cm 高さ約6.2cm
◆チェスの駒:キングの高さ約6.5cm 直径2.1cm ポーンの高さ約2.5cm 直径1.4cm
◆重量:ボード371g  箱入チェスメン348g
◆在庫数:1セットのみ


【NOTE】
*箱入りチェスの駒(32ピース)、及びおりたたみボード1枚、セットでの販売です。
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れががみられます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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https://toddlowrey.com/?pid=140452923


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