英国アンティーク、真鍮と黒檀の折りたたみ式拡大鏡。
とても美しく、珍しい拡大鏡のご紹介です。
英国の大きなアンティークフェア。
あらゆるアンティークが集まる広大な敷地の中の一角に、私たちが行く度に訪れるコーナーがあります。つるりとした頭部に眼鏡をかけた、貫禄ある親父殿が営む小さな一角には、レンズや定規、双眼鏡といった光学機器が整然と並んでいます。
彼のポリシーなのでしょう、真鍮はどれもピカピカに磨き上げられており、たとえそれが19世紀のものだとしても、覗きこめばそのまま顔が映りこむほどの輝きをもっています。
今回ご紹介する拡大鏡は、その親父殿からのひとしな。
大きさはごく小さく、最大でも全長約8.8cm。折りたためば約5.4cmという小ささです。レンズ部分は外寸で約1.5cm程度と大きくはございませんが、拡大率は高く、クリアな視界は見たいものをしっかりと見せてくれます。
ハンドルはエボニー(黒檀)の挽き物細工。親父殿の見立てでは製造年代は19世紀、おそらく後半、いやひょっとして前半かも、とのことでしたので、一応19世紀とさせていただきます。
珍しいのは折りたたみ部分の機構。かまぼこのような半円形になっており、そこから上部、下部がそれぞれ曲がるようになっています。曲がり方はしっかりとしていて、下のほうがやや硬いものの、任意の位置で止めることも可能です。
折りたたみ式の拡大鏡は数あれど、なかなかここまで美しい機構をもつものは少ないのではないでしょうか。
用途はおそらく持ち運び用。たためばジャケットやウェイストコート(ベスト)のポケットに十分に収まります。なかなかにこだわりのある御仁がお持ちになっていたのではないかと推測いたします。
ヴィクトリアンの英国。お気に入りのこだわり拡大鏡をポケットに忍ばせて、紳士はどこに向かったのでしょうか。
遥かな想像を愉しみつつ、美しく珍しいひとしなを、ぜひお手元でご堪能ください。
◆England
◆推定製造年代:c.19世紀
◆素材:真鍮、ガラス、黒檀
◆サイズ:全長約8.8cm 幅約1.5cm
◆重量:19g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色などがみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A