古びた真鍮が味わい深い、英国アンティーク・真鍮のくるみ割り器。
くるみ割り器には大きく分けて2種類のタイプがあります。
ひとつは「やっとこ」タイプで、まさに「やっとこ」のように挟み込んで殻を割るタイプ。
もうひとつは「万力」タイプで、クルミをなんらかの形で固定させ、ねじを廻し込みながら力を加えていき、殻を割るタイプ。
また、派生したアイテムとして「クルミ割り人形」があります。
もともとはドイツの伝統的工芸品で、山間部で木を使用して造られたものが始まりといわれています。モチーフは王様や兵士が多く、これは庶民が頭の上がらない相手にくるみ割りの労働を代行させるという、 鬱憤晴らしのような意図があったといわれています。
今回ご紹介するのは、万力タイプのクルミ割り器です。
モチーフは「イーグル/鷲」。
紋章学において「イーグル/鷲」は、鋭く、素晴らしい眼を持つため、「眼識」「勇気」「強さ」そして「不死」を象徴し、「空の王」であり、神のメッセンジャーでもあります。
ずっしりと重い真鍮でできたイーグルのクルミ割りは、大きめの男性の手のひらに丁度納まるくらいの大きさ。
逆に言えば、華奢で小さな女性の手には少しごつく、大きく感じられるかもしれません。
どっしりとした真鍮は古びた鈍い艶を放ち、イーグルの頭はまろやかなカーブとなっていて、実際に長く使われてきた印象を纏っています。
真ん中にクルミを挟んで、イーグルの頭を持ってきりきりと回せば、殻がパキリ、パカリと割れてゆきます。
緯度が高い英国の長い夜。
一人スコッチを飲みながら、クルミを割り、中身を摘まみつつ物思いにふける。
勇気と強さを象徴するイーグルから、なにがしかのメッセージを受け取れないかと半ば自嘲気味に考えたりしながら。
そんな英国紳士の姿が目に浮かびます。
さあ、どうそ貴方もひとつ。
クルミ割りというシンプルな動作をとおして、歴史の追体験はいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1900年代
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約8.2cm 奥行き約4cm 高さ約10.2~13.5cm
◆重量:約436g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*中に入れて割ることが出来るクルミは直径約3.4cmくらいまでです。大きなクルミは入らないことがあります。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A