英国アンティーク、握り拳のペーパーウェイト。
英国のアンティークマーケットで手に入れたペーパーウェイト。
特徴はつまみ部分が「Clenched Fist/握り拳(こぶし)」となっているところ。販売していたディーラーによれば「19世紀ヴィクトリア時代、たぶんレイトヴィクトリアンくらいかな」とのこと。
分厚い鉄のプレートから突き出した、細い棒をがっしりと掴んだ小さな拳は、力強く何かを象徴しているようで、思わず何度も摘まみ上げたくなってしまいます。
この「Clenched Fist」のモチーフはまれにみることがあり、由来は定かではありませんが、英国ではヴィクトリア時代の後半には使われていたようで、私自身はアンティーク市場で金庫の扉のつまみで見かけたことがあります。印象としては「がっしりと何かを護る」ような場所に使われているような気がします。
また一方で、このモチーフは「エイブラハム・リンカーンの右手」からきているという説もあります。
米国 Smithsonian/スミソニアン美術館のサイト
Casts of Abraham Lincoln's Face and Hands の頁
https://www.si.edu/object/casts-abraham-lincolns-face-and-hands%3Anmah_1368279
以下スミソニアンのサイトより抜粋しました。
シカゴの芸術家レナード・ヴォルクは、1860年4月にエイブラハム・リンカーン(1809-1865)の石膏製ライフマスクを制作しました。ヴォルクは、共和党がリンカーンを大統領候補に指名した2日後の5月20日に、リンカーンの手の型を取りました。リンカーンの右手は支持者との握手の影響でまだ腫れていたため、型の中で手を安定させるため、リンカーンは物置小屋へ行き、ほうきの柄の一部を切り取りそれを握って型をとった・・・(以下略)
・・・リンカーンの右手が棒を握っているのは、こんな由来があるようです。
時期的にはこの型がとられたのは1860年ですし、リンカーンが暗殺されたのは1865年で英国ではヴィクトリア時代の中期にあたります。「リンカーンの右手」が英国でどれだけ周知されたのかはよくわかりませんが、ひょっとして本当に「リンカーンの右手」をモチーフとしたつまみが作られたのか、はたまた昔からあるモチーフに、付加価値をつけるために誰かが言い出したのかは、なかなか興味があるところです。
今後解明していきたいテーマのひとつではあるのですが、とりあえず今は謎のまま、ご紹介させていただきます。
大きさ約10×7cm程度の鉄プレートに固定された小さな拳(右手です)。シンプルなペーパーウェイトが、この拳ひとつあるだけで、どれほど雄弁となることでしょうか。
歴史や由来、護りたいもの、なにかを突き上げたい気持ち。
様々な思想を導き出してくれる小さな装置を、是非あなたのデスクトップツールに加えてください。
◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:鉄、フェルト
◆サイズ:約10.2×7.2cm 高さ約4cm
◆重量:620g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。
*一部の角が少し欠けている(削れている)ような形状ですが、これがもとの仕様なのか、後年こうなったのかは不明です。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A













