フランスアンティーク、カメラのフォーカシングスクリーン用拡大鏡。
少々珍しい拡大鏡のご紹介です。
長さ約6cmほどの真鍮製の円錐。片側は反射を抑えるために黒く塗られ、対眼レンズがはめ込まれています。
興味深いのは、レンズがはめ込まれた円筒部分が斜めの螺旋によってネジのように伸縮するところ。ネジ式の伸縮システムは英国のデスクトップ拡大鏡などでもみることができますが、そのピッチはミリ以下でごく細かく、あくまでもピントを合わせるための機能をみたすためのネジとなっています。
ただ、フランスから来たこの拡大鏡については、この斜めの螺旋部分が意匠的にかなりポイントとなっていて、それはまるで「ソロモンの柱/Solomonic column」のような壮麗さをもっています。そして対物レンズは円錐状のカバーで覆われており、余計な光が入らないように工夫されています。
これはカメラの「カメラのフォーカシングスクリーン用拡大鏡」。
カメラのフォーカシングスクリーン用拡大鏡は大判カメラの撮影に欠かせないツールとされます。上下左右反転の画像が映し出される「フォーカシングスクリーン/Ground Glass」に対して使用し、ディテールを観察し、焦点を合わせるためのもの。肉眼では判別しづらい細かなところまで焦点を合わせるためにプロが使用するこだわりのツールです。フォーカシングスクリーンは発光しているため、円錐状のカバー(スカート)によって周りの光を遮断し、像をみえやすくするようになっています。
そして今回ご紹介する拡大鏡は、フランスの「Hermagis/エルマジ」社のものと非常に似ています。
エルマジ社は1845年に「Hyacinthe Hermagis/イアサント・エルマジ」によって設立されました。1864年からは息子の「Jules Fleury-Hermagis/ジュール・フルーリー=エルマジ」が事業を引き継ぎ、社名を「Fleury-Hermagis/フルーリー=エルマジ」に改名。同社は20種類以上のカメラを製造しましたが、レンズの製造で最もよく知られています。
今回のものは銘はございませんが、螺旋状の伸縮部分がエルマジ社のものに酷似していますので、同社の製品である可能性は高いと思います。カメラ周りのツールではありますが、同社のこだわりとレンズ技術が存分に活かされているのではないでしょうか。
正直に申し上げて当方はカメラの専門家ではなく、大判カメラも使用したことがございません。そのため、この拡大鏡がどこまで実用的なのか断言は難しい状態です。それでも、古いカメラを愛する方であれば、この拡大鏡が纏う19世紀フランスの香りを存分にご堪能いただけるのではないでしょうか。
もちろん、フォーカシングスクリーンに対してだけではなく、少しだけ接地面から浮かせて使えば、通常の拡大鏡としてもご使用いただけます。
カメラの発祥の地とされるフランス。
その歴史とフランスならではのセンスで作られた類まれな拡大鏡は、貴方にどんな世界を見せてくれるのでしょうか。
お手元でじっくりとご堪能ください。
◆France
◆Hermagis社の可能性
◆推定製造年代:c.19世紀後半
◆素材:真鍮、ガラス
◆サイズ:直径約4.5cm 高さ約6.1-8.3cm
◆重量:112g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や錆、塗装の剥がれや凹み等がみられます。
*ごくわずかですが、対物レンズのエッジに微細なカケがみられます。
*拡大してみている写真は、一番縮めた時のものです。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A













