Search This Blog

Saturday

罰金覚悟で開けましょう / Vintage Thomas De La Rue Sealed Playing Card Deck in Leather Case

 英国ヴィンテージ、トーマス・デ・ラ・ルー社のケース入りトランプ。



















デ・ラ・ルー社、ご存じですか?


1830年、プレイング・カード(トランプ)の印刷をThomas De La Rue/トーマス・デ・ラ・ルーが始めたのが、デ・ラ・ルー社の始まり。
1855年には英国においてはじめての切手の印刷を請け負い、1896年には紙幣の印刷を請け負うようにもなります。
個人としての会社化は1896年。1958年には「Thomas De La Rue」から 「 De La Rue Company Limited」に社名変更。
1969年、トランプ事業をジョン・ワディントンに売却。
そして現在ではセキュリティ印刷・製紙・紙幣鑑別システムを扱う英国の上場企業として確固たる地位を築いています。


参考までに同社の歴史が紹介されているサイトがありましたので、よろしければご覧ください。
De La Rue plc History(英語版)
http://www.fundinguniverse.com/company-histories/de-la-rue-plc-history/


今回ご紹介するのは、そのトーマス・デ・ラ・ルー社のケース入りトランプ。

レザー製のケースは、明るいブラウンのベースに、英国陸軍の近衛兵の特徴的な姿のイラストが施されたもの。
小さな本の姿を模しており、背表紙には「LET US + PLAY」、裏表紙には「MADE IN ENGLAND」と金の刻印が押されています。

中にはパッキングされたトランプがぴったりと納まっています。
パッケージは、かなりボロボロでほぼ開封されているようでもありますが、あと一歩のところでカードはパッケージの外には出ていないと思われます。

パッケージに印刷されている社名が「Thomas De La Rue」ですので、このケース入りトランプは、社名変更の1958年以前のものであると推測いたします。
そして、パッケージには様々なノーティスが記されており(例えば開封してしまうと罰金20ポンド、とか)、いかにトランプの開封が貴重な瞬間であるかを感じることができます。

ここから、現在の「セキュリティ印刷」へと繋がっていくのだなあ・・・と、妙に納得してしまいました。



英国の印刷をリードするデ・ラ・ルー社。
その歴史の1頁であるプレイングカードは、60年以上の歳月を経て、誰かに開封されるのを待っています。

「LET US + PLAY」。
ぜひ貴方が参加してください。



◆England
◆推定製造年代:c.1958年より前
◆素材:紙、レザー、他
◆サイズ(ケース外寸):約6.8×9.3cm 厚み約2.3cm
◆サイズ(カード):約5.8×8.9cm
◆重量(カード+ケース):109g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、アタリや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*カードのパッケージは買い付け当時のままです。だいぶ破れておりますが、まだカードはパッケージの外にでたことはないと思います。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques
by d+A

賽は投げられた / Antique Battered Lead Shaker & 3 Dice

 英国アンティーク、鉛のシェイカーとダイス3点セット。










賽は投げられた/The die is cast.


これは、ジュリアス・シーザーが周囲の反対を押し切り、ルビコン川を超えてしまったときの名言(彼が話していたのはラテン語ですが)。「もう後戻りできない」という意味で使われます。また、「Crossing the Rubicon.」も同じ意味で使用されるようです。


ちなみに「die 」というのはこの場合は「dice」と同じ意味の名詞。

「dice」の単数形でありますが、現在は「dice」は単数形であり複数形であることが一般的になっており、「die」はあまり使われないようです。




さて、今回ご紹介するのは英国のマーケットで手に入れた、歪んだ小さなシェイカー。

中には小さなダイスが3つ入っていました。


ダイスは3点とも材が異なります。

ひとつは木製、白っぽい色のものは何らかの骨、そして黒いものは樹脂もしくは石。


正直、小さすぎてよくわからないのが本音です。


シェイカーは鉛製ですので、手で力を加えれば簡単に形が変わります。





トランプと共に、ゲームの場で必需品となるダイス。

シーザーの名言を思い出しつつ、こんなシェイカーとダイスを使えば、より味わい深いゲームを楽しめること、請け合いです。



◆England

◆推定製造年代:c.1930-1950年代頃

◆素材:鉛・木・骨・樹脂もしくは石

◆シェーカーサイズ:高さ約3.1cm

◆重量(シェーカー+ダイス3個):6g

◆在庫数:1セットのみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、歪みや変色、わずかな欠けがみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*ダイスの目の出方は、ひょっとして偏っているかもしれません。ご了承ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。





Todd Lowrey Antiques

by d+A


炎を掲げる金の竜 / Antique Victorian Dragon Candle Stand

 英国アンティーク、ドラゴンの姿をしたキャンドルスタンド。


















古来より人智を超えた幻獣として特別な存在であったドラゴン。


ギリシア語のドラコーンとラテン語のドラコは、いずれもヘビを指す言葉であり、古代世界ではドラゴンと蛇/サーペントは厳密には区別されていなかったと考えられます。


英文学最古の伝承の一つといわれる北欧叙事詩「ベーオウルフ(8世紀から9世紀?)」にも「火の竜/Fyr-Draca」としてドラゴンは登場し、洞窟の中で宝を守る存在として描かれています。

宝の一部を人間に盗み出されたドラゴンは怒り狂い町を襲います。それを退治したのが英雄ベーオウルフであり、最後は相打ちとなって両者とも死ぬ、というストーリーとなっています。(明らかに悪いのは人間ですよね)


描かれているのは翼を持ち炎を吐くドラゴンの姿であり、この典型的な「ドラゴン」の姿を持つ竜はベーオウルフのドラゴンが最古であると推測されます。

これが後世の「ドラゴン」のイメージに影響を与えた、と考えられています。



キリスト教では、「ヨハネの黙示録」のドラゴンに代表されるように、ドラゴンはたいてい「悪」の象徴であり、邪悪な生きもの代表格でありました。

ただ一方でその強さと畏怖すべき姿から、最強の幻獣としてあがめられてきた側面ももちます。

ウェールズの国旗には赤いドラゴンがいますし、紋章学としてのドラゴンは「courage/勇気」の意味となっています。



さて、そんな背景をもつドラゴン。



今回ご紹介するのは、そんなドラゴンの姿を模したキャンドルスタンドです。


手に入れたのは英国のアンティークマーケット。

数多くのキャンドルスタンドを見てきましたが、このような形のものは初めてで、値段を聞く前からどうしても手に入れたくなってしまいました。

ディーラーによれば、おそらくヴィクトリアンの後期のもの、そしてとてもとても珍しい・・・、というふれこみでした。


身体をくねらせ、低い姿勢から上を見上げるドラゴンの姿。

口から伸びた先がキャンドルホルダーとなっており、まさに「火を吹く」イメージに繋がります。


接地面は前足と尻尾の先のみですが、しっかり安定して自立し、造形の確かさも感じられます。

瞳には紅く輝くガラスがはめ込まれ、しなやかな流線型を描くドラゴンの姿が怪しくも美しい逸品。


ヴィクトリア時代からきた小さな金色のドラゴンを、貴方のおそばで、炎を護る幻獣として使役するのはいかがでしょうか。





◆England

◆推定製造年代:c.1890年代頃

◆素材:真鍮、ガラス

◆サイズ:幅約13.5cm 奥行き約6.6cm 高さ約14.3cm

◆キャンドルを刺す部分の直径約2.3cm

◆重量:238g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、歪みや錆、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*キャンドルを刺す部分はくるくる回ります。置いてある状態では安定しています。

*ご使用に差し支えはないと思われますが、キャンドルを刺して火をつけたまま移動させる際はご注意ください。

*画像のキャンドル及び備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。





Todd Lowrey Antiques

by d+A


ダービーのサンデースクールから /Antique Book "John Gardiner's Neighbors"

 英国アンティーク、サンデースクールにあった小さな本。
















タイトルは「John Gardiner's Neighbors/ジョン・ガーディナーの隣人」。


全部で本文93ページの薄い本で子供向けのせいか文字は大きく、挿絵は口絵の1枚のみ。それでも、侘びた緑色に金彩が施された表紙は味わい深いものとなっています。




出版したのは以下の組織。


Society for promoting Christian Knowledge

Northumberland Avenue Charing Cross London


これはかつて、ロンドン、チャリングクロス、ノーサンバーランド・アベニュー(ロンドン、ナショナルギャラリーからテムズ河にのびる通り)にあった、キリスト教チャリティ団体。

The Society for Promoting Christian Knowledge、略して「SPCK」と呼ばれ、1698年に設立されました。


この団体は本の出版も手がけており、出版部は1899年にはノーサンバーランド・アベニューにありましたが、6年後にはブライトンに移動したという記録が残っています。

このことから、今回ご紹介する本は1905年以前に出版されたものであると推測いたします。



このような道徳を教えるような小さめの本は、当時サンデースクール(教会で開かれる子供の為の日曜学校)に置かれていたことが多く、そこに通っていたであろう子供に贈られることがしばしばありました。

その証拠に、中表紙には紙が貼られており、ダービーの「St Chad's Sunday Schools」で、1907年に「Tolbert Jorden(おそらく)」に授与された、という内容が書き込まれています。



100年以上前に、サンデースクールで子供たちが何度も頁を繰っていたであろう、小さな本。

そこに込められたピュアな想いは、世紀を超えて私たちの心を捉えます。


是非貴方のお手元でご鑑賞ください。



◆England

◆推定製造年代:c.1905年より前

◆素材:紙・布

◆サイズ:約12×17.3cm 厚み約0.8cm

◆重量:126g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、小傷や汚れ、破れや変色、書き込み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。






アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。





Todd Lowrey Antiques

by d+A