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Monday

英国紳士の密かな愉しみ / Antique Walking Stick with Lady's Leg

女性の脚を模したグリップが特徴の、稀有なステッキ。
















17世紀、男性が剣を持たなくなった代わりに持ちはじめたといわれるステッキ。

紳士の外出時の必需品は、実用のみならず嗜好品として多くのデザインが生まれてきました。

中にフラスコやメジャーを仕込んだ仕掛けステッキ。
犬や馬の頭を模したグリップをもつ装飾的なステッキ。
宝石やカメオを埋め込んだ贅沢なステッキ・・・。


そして、今回ご紹介するのはグリップ部分が女性の脚となっている、珍しいステッキです。

濃色の木製シャフトに取り付けられた、わずかに金色がかったシルバーカラーの金属でできた女性の曲がった脚。
やや豊満な肉付きを感じさせる滑らかな脚線美はリアルな造形で、触れば柔らかな曲線にいつまでも触れていたくなるような思いに駆られます。
靴は脚先にぴったりとした、ヒールが低いタイプ。
しっかりとした紐で結ぶ必要があったウォーキングシューズに対し、さっと履けるこのようなタイプはイブニングスリッパ(もしくはイブニングシューズ)と呼ばれました。
外であるく必要が無いときに履くもので、華麗な装飾が施されたものはフォーマルな場所で履くことが多かったようです。
この靴はシンプルなフォルムですので、自宅で寛ぐときに履くタイプかもしれません。
自宅で寛ぐ女性の脚がなんともなまめかしく、見る者の心をとらえます。



さて、このステッキの推定製造年代は1920年代頃。
「ミニスカート」の登場は1960年代といわれていますので、女性が脚をみせる、ましてや膝までみせることは、ごく限られた空間でしかなかった時代です。
そんな時代に造られたこのステッキは、少しばかり異流の、変わったものが好きなご仁がいたずら心で持つようなものだったのではないでしょうか。

手で握っていればグリップ部分はほとんど見えませんので、例えば外出先で友人にちらっと見せては反応を愉しむ、例えばそっと握って脚線美の感触を一人こっそりと愉しむ・・・等々、紳士のひそかなお愉しみが垣間見えるような気がします。


金属部分にホールマークやロゴなどはみあたりませんので、なんらかの合金かと思われます。シャフトの木はウォールナットのような気がいたしますが、定かではございません。


100年近くが経っておりますが、グリップもシャフトもしっかりとしておりますので、十分に実用が可能。


とても珍しい、稀有なフォルムの英国アンティーク・ステッキ。
100年前の英国紳士のように、貴方の掌で、寛ぐレディの小さな御御足(おみあし)をご堪能ください。


◆England
◆推定製造年代:c.1920年代
◆素材:金属・木
◆サイズ:長さ約82.7cm グリップ幅約8.5cm
◆重量:354g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。

https://toddlowrey.com/?pid=142137282


Todd Lowrey Antiques
by d+A