シルバー色のカラーを巻いた、英国アンティーク・ステッキ。
凛々しくも柔和な英国紳士を思わせるようなステッキを手に入れました。
まず、目に入るのは渋く光る銀色のカラー(グリップの下にあるパーツ)。
美しい唐草文様と流麗な文字が彫られた銀色のカラーは、歳月により少しダメージがあるものの、シャフトの黒色と持ち手のベージュ色をつなぎ、キリリとしめるほど良いアクセントとなっています。
カラーには「1910」の文字が読み取れますので、その年に作られたものでしょう。
1910年と言えば、ヴィクトリア女王の息子、エドワード7世の治世(1901-1910)が終わる年。彼の治世下では日英同盟、英仏協商、英露協商が締結され、日本・フランス・ロシアとの関係が強化されたため、「ピースメーカー」とも呼ばれました。第一次大戦前の嵐の前の静けさのようなひとときは、最後の「古き良き時代」ともいわれています。
カラーの材はスターリングシルバーのようにも見えますが、ホールマークが確認できませんので、ここでは金属製とさせていただきます。
カラーの文字は恐らく持ち主のイニシャルでしょう。
断言はできませんが、文字は「A.M」だと思われます。
アーサー・ミラー氏?
アルフィー・マクマード氏?
いずれにしても、自らのイニシャルを彫らせたカラーを巻いたステッキは、氏の特別なお気に入りだったことでしょう。
持ち手の材はなんらかの角と思われます。
シャフトは木製で、ほぼ黒、といってもよい色。
石突には金属が巻かれておりますが、底の部分は木がむき出しになった状態となっています。実際にお使いいただく際には、ステッキ用のゴムキャップなどを嵌めていただいたほうが良いかもしれません。
アーチ型のグリップデザインは手に優しく、全体のぐらつきもなく、しっかりとした手応えで体をささえてくれます。
時はエドワード朝の末期。
英国紳士の日々の散歩を支えていたであろう、堅牢でちょっとお洒落なステッキ。
これからは、貴方のお供として、おそばに置いてみてはいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1910年
◆素材:木・角・金属
◆サイズ:長さ約84cm グリップ幅約9.3cm
◆重量:265g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、打痕や変色、カラー部分のダメージがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ぐらつき等はみられません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A