英国ヴィンテージ、シルバーリング。
英国の大きなアンティークフェア、メイン入り口からほど近い室内会場。
天井が高く立派な建物は、他より少しばかりクオリティが高いアンティークで溢れていて、じっくり見ればどれだけ時間があっても足りないほどでした。
その中の1軒、品が良いレディのブースで手に入れたのがこのリングです。透明度の高い石に紫の縞模様が入っており、水晶の一種かな、とも思ったのですが、レディが丁寧に説明してくれました。
「これはブルージョンよ。ダービーシャーの石。」
ブルージョン/Blue John。イングランド、ダービーシャーのみで産出される蛍石(フローライト)の仲間で、透明ベースに青~紫、そして一部にイエローの縞模様が入った天然石です。
18世紀の中頃から採掘がはじまり、その美しさ、加工の容易さから装飾用の杯、壺、皿、小箱、ジュエリー、そして家具の一部装飾などに珍重されてきました。英国とフランスにおいて人気が高いのですが、第一次世界大戦中に鉄溶解炉の燃料に利用された為に、大きなブルー・ジョンはほぼ掘り尽くされてしまったといいます。現在でも少量ではありますが、採掘は続いているようです。
名前の由来は、フランス語で「Blue-yellow」を意味する「Bleu-jaune」からという説が有力。他には古い鉱山労働者が「Black Jack」と呼ばれたことから派生して「Blue John」となった、もしくは「Bleujenn」というコーンウォールの花からきている、という説もあるようです。
そんなブルージョンが使われたリング。
リングのべースとなる材はスターリングシルバー。英国においてスターリングシルバー(銀の純度92.5%)はホールマークによって管理されておりますが、ジュエリーなどの小さなものにおいては必ずしもホールマークは刻印されておらず、銀の純度を示す「925」もしくは「SILVER」「STARLING」などのみの場合もございます。今回ご紹介するリングも裏面に小さく「SILVER」の刻印をみることができます。
ブルージョンが真ん中に浮いているようにデザインされた、シンプルながらも洒落ているフォルムデザインとなっております。
紫の雲が漂う透明な空間を閉じ込めた、ダービーシャーの洞窟から来た石を是非ご堪能ください。
◆England
◆推定製造年代:c.1970年代以降
◆素材:シルバー、天然石(ブルージョン)
◆サイズ:約11.5号
◆重量:2g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、歪みや変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A