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王の用事を果たすための馬小屋とは / Vintage Brass Pillar Box Money Bank

 英国ヴィンテージ、ピラーボックスの形の貯金箱。














英国の郵便の始まりはヘンリー8世(1509-1547年)の時代と言われています。

彼は自分の書簡を遠方に届けるために、「Royal mail/王家の郵便」を1516年に作りました。これは王専用のシステムで、各町に郵便配達用の馬を最低3頭ずつ配備させ、王家の手紙やお触れ、ニュースを配達させたといいます。この馬小屋は「ポスト」と呼ばれ、ポストの原型はここからきているといわれています。


今回ご紹介するのは、そのポストを模した真鍮製の貯金箱です。


フォルムとしては「 Pillar Box」と呼ばれるタイプで、自立式の屋外ポストボックスのデザインをしています。このようなスタイルは英国が始まりといわれており、基本はキャストアイアンでつくられた赤いものがベースとなっています。円柱や楕円柱、八角形や四角形など様々なバリエーションがあり、英国では歴代のピラーボックスを展示した博物館もあり、世代を超えて愛されている存在です。


正面には王冠のマークに「E-R」のロゴ、そして「POST OFFICE」の文字がみられます。ちなみに「E-R」とは「Elizabeth Regina」=「エリザベス女王」(Reginaとは現女王の意味)のこと。エリザベス一世(1558-1603)の時代には現在のような郵便システムは存在していませんでしたので、当然これはエリザベス二世(1953-2022)の在位期間中に設置されたポストをモデルにしたものである、ということになります。


仕様としてはスリットは大きめ。日本の500円玉が余裕で入ります。


一瞬、どこからだすのかわかりませんが、屋根の部分がネジで外れるようになっており、抑えながらくるくる回せば外すことができます。ネジは非常にデリケートで、雑に締めると上手くいきません。ただ、そっとなぞるように頑張って締めてみても、なぜかわずかに隙間が残ってしまうようです。この隙間がわざとなのか、たまたまこうなってしまったのかは不明。広い心でお使いいただければと思います。


427gとしっかりとした重量がありますので、硬貨を貯めていけばさらにずっしりと重くなり、本などの支えにもなってくれそうです。


元々は王の用事を果たすための馬小屋であったポスト。そう思ってみれば、街角に佇み、じっと役目を果たしている姿に、どこか品格が漂うのも頷けます。

貴方のデスクトップに設置しつつ、英国の郵便の歴史を紐解いてみるのはいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1953年以降

◆素材:真鍮

◆サイズ:直径約6.3cm 高さ約13.5cm

◆重量:427g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*説明文中にもありますが、蓋と本体にわずかに隙間が残ります。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A