そして内容を読めば、発行したのは「Manham N.T.」、「John Doughtry」氏に「Regular Attendance」として・・・という内容を読むことができます。ちなみに「Regular Attendance」とは「無欠勤」のこと。
このフレームを手にいれたのはイングランド北部。そこより少し下った北西部には「Manham/マーハム」という、小さな街があります。
この賞状は、どうやらそのマーハムからでたもののようです。
はっきりとした記録は見つけることはできませんでしたが、マーハムの北側、Nar河のそばには湿地帯があり、そこで泥炭がとれたようです。そのような産物があるならば、それを採取する組織があったことは想像にかたくありません。
たとえば、「Manham N.T.」とは泥炭や石炭を扱う商会。
そこに勤めていた「John Doughtry」氏が、1889年10月25日に「無欠勤賞」をもらった・・・。
喜んだ氏は、大切に額装し、自宅の壁に飾り、ゲストや子供達に自慢したのではないでしょうか。
時はヴィクトリアンの爛熟期。「霧の都 ロンドン」が象徴するように、大英帝国では大量の石炭が消費されていたことでしょう。片田舎のマーハムおいても、きっと多くの人々が大忙しで燃料を生産していたのかもしれません。
そんな想像がふくらむ、ストーリーを内包した美しいひと品。
用紙自体はその都度目的にあった事柄を記入する既製品のもののような気がしますが、それにしても壮麗で美しいデザイン。
鮮やかな色と金箔で派手になりそうですが、実に品よくまとめられていて、美意識の高さを感じることができます。
遥かヴィクトリアンの一市民が手に入れた、1枚の賞状。
130年の歴史によってアートに昇華した、特別な1枚はいかがでしょうか。
◆Manham England
◆推定製造年代:賞状/1884年10月25日 フレーム/同時期頃
◆素材:木・ガラス・紙
◆サイズ:幅約22.5 高さ約18.5 厚み約1.3cm
◆在庫:1点のみ
【NOTE】
*ガラス入りの額にセットされた賞状1点の販売です。
*古いお品物のため、賞状には変色や汚れが、フレームには小傷やよごれ、欠け、ヒビがございます。
*フレーム背板は一部にワレがみられます。
*賞状を額から外すことは可能と思われますが、古い釘で止められているため、工具なしでは難しいと思われます。
*上記ご了承のうえ、お求めください。
*画像の小物は付属しません。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A