可憐なポピーのパターンが施されたアンティーク・スツール。
丸い座面をくるりと囲んだパターンは、彫りとペイントを駆使したもの。
このような手法はかなり以前から行われてきましたが、家具というよりは、箱などの小物に使用されてきたことが多かったようです。家具でありながらも、小物に近い大きさのスツールだからこそ、この手法で飾られたのかもしれません。
ポピーのパターン以外は比較的濃い目の色付けがされていて、可憐ななかにも落ち着いた雰囲気を漂わせています。
全体としては、シンプルながらも美しいフォルム。
脚は下にいくほど太くなり、安定感と素朴な印象を与えています。
使用されている材はおそらくビーチ材。古くから、キッチンチェアやチャーチチェアなど、実用的な椅子に使われてきた、素直な杢目をもつ材です。
また、ポピーはヨーロッパで自生する花で、古くから意匠に取り入れられてきました。特に、赤いポピーの花は、第一次大戦時の戦没者を追悼する花として、英国では戦没者追悼記念日の11月11日（Remembrance Day）を象徴する花でもあります。
これは、激しい戦闘が行われた地のひとつであるベルギー・フランドル地方の戦場跡で、真っ赤なポピーが驚くほど咲いた・・・ということから。
毎年英国では、11月になると胸に赤いポピー（紙ですが）をつけた人々を多く見かけます。
第一次大戦は1914-1918年だったので、ひょっとしてこのスツールも、そんな想いを込めてつくられたものなのかもしれません。
素朴さと可憐さの美しいバランスをもつ、英国アンティークの小さなスツール。
そこに在るだけで、微笑みをひきだしてくれるような、特別なひと品です。
◆England
◆推定製造年代:c.1930年代頃
◆素材：おそらくビーチ材
◆サイズ：座面直径約23.5-24cm 脚外寸約30cm 高さ約31.5cm
◆在庫数：1点のみ
【NOTE】
＊古いお品物ですので、多少の汚れや小傷などがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
＊仕上げは英国アンティーク伝統の仕上げ「ニス」ですので、水は厳禁です。鉢物や花瓶を置く場合は、必ず何かを間に敷いて下さい。
＊お手入れは基本乾拭き、年に1度はワックスがけをお勧めいたします。
＊しっかりと自立し、座ることができますが、古いお品物ですので、体重が軽めな方用や、ディスプレイ台としてのご使用をお勧めいたします。
＊座面に立つ、勢いよく座る、傾けて座る等、過度に負担をかけることはおやめください。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承のうえ、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
