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Thursday

キツネ紳士のシニカルな微笑み/ Royal Albert Figure "Foxy Whiskered Gentleman"

 英国ヴィンテージ、ロイヤルアルバートのキツネフィギュア。















お洒落にジャケットとウェイストコートを着こみ、シニカルな微笑みを浮かべたキツネ紳士。


このキツネ紳士は「Foxy Whiskered Gentleman」であり、1908年初版、ビアトリクス・ポターによる「The Tale of Jemima Puddle-Duck/あひるのジマイマのおはなし」に登場するキツネのキャラクターです。



以下オフィシャルサイトのあらすじです。

ジマイマは、卵をかえすのが苦手なあひる。どこかに生みやすい場所はないかと探すとちゅう、ある紳士に出会い、家に招かれました。ところが、紳士の正体は悪だくみをする、きつねでした。はたして、ジマイマは、どうなるのでしょう?(ピーターラビット公式サイトより)



オフィシャルサイトではあらすじはここまでですが、最終的にはジマイマはキツネ紳士に案内された場所で卵を無事9個産むことができました。でもキツネ紳士の本当の目的は、アヒルの卵のオムレツとアヒルの丸焼きを食べることでした。悪事を察知した番犬のケップはジマイマを助けに仲間と駆けつけ、ジマイマは難を逃れ、キツネ紳士はどこかに行ってしまいますが、結局卵をかえすのが下手だったので4個しか孵すことができませんでした・・・・。


という、ちょっと怖くて皮肉なお話となっています。




そんなお話を踏まえてよくこのフィギュアをみてみれば、確かにちょっと怖そうな眼つきをしております。元気そうなアヒルと、新鮮な卵を美味しくいただく悪だくみの真っ最中、といったところでしょうか。





底面には以下の文字がみられます。


ROYAL ALBERT
ENGLAND
Foxy Whiskered Gentleman
Beatrix Potter
E.WARNE & CO.1954
1989 ROYAL ALBERT LTD



1989年、ロイヤルアルバートによる作品、ということですが、実は同型のキツネ紳士のフィギュアは、1954年からの「BESWICK/ベズウィック」のものがオリジナル。2つのバージョンとそれぞれに4つのバリエーションがあり、仕上げの光沢感や頭の向き、サイズなどが異なります。

また「E.WARNE & CO.」とはビアトリクス・ポターを作品を出版していた出版社なので、版権元を表記していると思います。そしてこのキツネ紳士のもともとのデザインは20世紀を代表する動物フィギュア作家「Arthur Gredington/アーサー・グレディントン(1903-1971)」によるもの。


彼は王立美術大学で学んだ後、1939年にベズウィックに初代専属モデラーとして着任しました。キツネ紳士のフィギュアは、初期のビアトリクス・ポター人形シリーズの一部として製作されました。


そして1969年からはベズウィックはロイヤルドルトンの傘下となりましたので、このキツネ紳士は同型でロイヤルドルトンのものも存在します。



ちなみにロイヤル・アルバートは1869年創業、1904年に「ロイヤル」の称号を得て、王室御用達としてハンドペイントの多くの素晴らしい製品を作りましたが、1972年にはロイヤルドルトンに買収されます。ブランドは残りましたが、2002年には英国での製造を止めて、工場をインドネシアへ移転。さらに2015年よりウェッジウッド、ロイヤルドルトンと共にWWRDグループホールディングスの一員となりましたが、ブランドとしての販売は続いています。



はじめはベスウィックで、次はロイヤルドルトン、そしてさらにロイヤル・アルバート・・・と、英国陶器産業の歴史をたどるようにブランド名が変わりますが、製造され続けたキツネ紳士のフィギュアは、それだけ人気があった、ということなのではないでしょうか。



お話しの中で悪役でも、そのキャラクターが際立っていれば、不思議と人気があり、長く愛されるフィギュアとして作り続けられるのは、英国ではしばしばあること。このキツネ紳士も、そんなもののひとつなのかもしれません。



なんとも英国らしいキツネ紳士のシニカルな微笑みを、是非お手元でご堪能ください。




◆England
◆Royal Albert
◆推定製造年代:c.1989-1990年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ:高さ約12.5cm
◆重量:76g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですが、欠けやヒビは見当たりません。
*底面にわずかに汚れがございます。詳細は画像にてご確認ください。
*箱は付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。


アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A


美の書 / Antique Book "HEATH'S BOOK OF BEAUTY 1834"

 英国アンティーク、古い本。























美しく古い本を手に入れました。


装丁は深いブルーグレーのモロッコ革。

金の箔押しで繊細なアラベスク文様が施された表紙を開けば、見返しは鮮やかな濃ピンクのモアレ地。

さらにめくっていけば、タイトルページが現れます。


HEATH'S

BOOK

OF

BEAUTY

1834



LONDON, PUBRISHED FOR THE PROPRIETOR BY

Longman, Reese, Orme, Brown, Greene & Longman, Paternoster Row



内部には巻頭の「The Countess of Blessington/ブレシントン伯爵夫人」をはじめ、17枚にわたる美しい女性のポートレイトが掲載されています。


そして「HEATH'S」とは「ヒースによる」の意味で、この本の企画者であった「Charles Heath/チャールズ・ヒース(1785-1848)」をさしています。彼は画家であり、「engraver/(木版、石版などの)彫版師」であり、企画・出版者でもありました。


この本は小説などではなく、メインは各女性の肖像画(エッチング)であり、文章はそれぞれの「肖像画に寄せる詩」といった類のものとなっています。読み込む、というよりは、それぞれの女性の美しさを鑑賞しつつ、それにまつわる文章を愉しむ、という感じの贅沢な書物。装丁が特に美しいのも納得といえます。


初版はおそらく1833年で、当時の出版社は「Longman, Reese, Orme, Brown, Greene & Longman」。


1724年に「Thomas Longman/トーマス・ロングマン(1699-1755)」によって設立された会社で、1824年には社名をパートナーや共同経営者の名を加えて「Longman, Hurst, Rees, Orme, Brown & Green」に変更。ただ、この本には「Longman, Reese, Orme, Brown, Greene & Longman」となっており、「Hurst」が抜けているので、なんらかの変更があったと推測いたします。ロングマンはロンドンのパターノスター・ロウで営業を続けていましたが第二次大戦ではほぼオフィスと在庫のほとんどを無くし、1968年にはペンギンやフィナンシャル・タイムズを所有する世界的な出版社ピアソン社に買収されました。同社は1833年から1847年までこの「BOOK OF BEAUTY」を出版。1848年チャールズ・ヒースが亡くなった後はデイヴィッド・ボーグ社に出版が移りました。


ちなみに編集者は巻頭で麗しい姿をみせている「The Countess of Blessington/ブレシントン伯爵夫人」です。



アメリカのサウスカロライナ大学の図書館サイトで、この本について詳しい説明が掲載されていましたのでよろしければご覧ください。


https://exhibits.library.sc.edu/literary-annuals/heaths-book-of-beauty/



写真が一般的になる前、人の様子を伝えるのは絵画が最も有効で、印刷としては木版画や石版画でした。そんな時代につくられた「女性の美しさを表現する書物」。当時としてはなかなか画期的な企画だったのではないでしょうか。



ちなみに、巻頭部分にはサザビーズのシールが貼られており、かつて同社で取り扱われていたことを伺わせます。また販売店らしき「Hy BAMBRICK & Co  26 St.James's Street」のシールも貼られています。






流麗な装丁の表紙を開けば、19世紀初頭の麗人たちがひっそりと息づく「美の書」。

貴方の書棚に彩を添える特別な一冊をお届けいたします。




◆England

◆推定製造年代:c.1834年

◆素材:革、紙

◆サイズ:約15.7×24cm 厚み約3cm

◆重量:955g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や傷み等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A




円筒形のガラスに何をいれよう/ Antique Round Glass Bug Viewer with Magnifier Lid

 英国アンティーク、バグビュワー。














英国のアンティークフェアで手に入れた、ガラスの筒に拡大鏡がついた小さなポット。


販売していたお兄さんによれば、これは「Bug Viewer/バグビュワー」。中に入れた虫を観察したり、虫をこの中にいれて持って帰ったりしたものだよ、とのこと。



実は当店では過去に一度、ヴィクトリア時代のバグビュワーを取り扱ったことがございます。

それは真鍮でできた円筒形のもので、二つの円筒をスライドして開けることができ、中に虫をいれることができる、というものでした。そして嵌めてある拡大鏡は顕微鏡並みの拡大率であり「Entomologists(昆虫学者の) Bug Viewer」としてご紹介いたしました。



今回のお品物も基本的には同じような機能をもつものでしょう。


異なるのは円筒がガラスでできていること、そして拡大率は顕微鏡ほどではなく、一般の拡大鏡くらい(おそらく5倍程度)かと思われます。拡大鏡の焦点はポットの底面ではなく、約1cm程度上であるため、そこにいれた立体物をみるためのものだということがわかります。


また、ガラスで出来ているということは光が入るので、生きた虫を閉じ込めたまま観察できるというメリットがあります。なお、取り外した蓋はそのまま拡大鏡としてご使用いただけます。



現代でもこのお品物に似た物は、樹脂製で「Bug Viewer Pot」などという名前で、主として子供の学習用に販売されています。このお品物も、昆虫学者用といよりは、一般の収集家のためのものなのではないでしょうか。つくられた年代は、おそらくヴィクトリアンの終わりからエドワーディアンの頃かと推測いたします。




内寸直径約3.5cmのガラスの円筒は、小さなガラスケースでもあります。小さなものを飾っておくミニショーケースとしてお使いいただくこともできそう。


いつの時代でも、心躍る大切なものをその身におさめてきた稀有な光学機器を貴方のコレクションに加えてください。




◆England

◆推定製造年代:c.1890-1910年代頃

◆素材:真鍮、ガラス、金属

◆サイズ:高さ約4.9cm 直径約5cm ガラスの筒内径約3.5cm ガラスの筒深さ約3.9cm

◆重量:38g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。

*真鍮部分ベースに少し切れ込みがみられます。

*ガラスは蓋を開けた時のエッジにカケやざらつきがみられます。蓋を閉めれば見えません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A


南イタリアで生まれた仕掛け箱/ Antique Sorrento Ware Puzzle Box

 イタリアアンティーク、ソレントウェアのパズルボックス。





















南イタリアの古い町、ソレント。


対岸にヴェスヴィオ山とナポリを臨む半島に位置する海沿いにあり、古くからリゾート地として有名な町。そして、手刺繍や陶芸、カメオなど様々な伝統工芸品でも有名な町でもあります。


その中のひとつに、木工芸があります。様々な木をはめ込む象嵌細工(嵌め木細工)を駆使した木製品は「ソレント・ウェア/Sorrento Ware」とよばれ、ソレントの名産品として15世紀頃から現代まで多くの製品を生み出してきました。


お土産物として発達した理由のひとつとして「グランド・ツアー」があげられます。それは17世紀半ばから19世紀にかけて、主として英国の裕福な貴族や上流階級の子弟が、教育の仕上げとして行ったヨーロッパ大陸の周遊旅行のこと。一般的なルートは英国(ロンドン)を出発し、ドーバー海峡を渡ってフランス、スイス、イタリアへと南下するものでした。パリで社交術を体験し、アルプスで自然の雄大さに触れ、イタリアで歴史と芸術に触れる。旅の終盤にお土産物としてイタリアの特産品を手に入れることは、とてもこのまれたことだったのに違いありません。



今回ご紹介するのは、そのグランド・ツアーで好まれたであろうお土産物の代表格、ソレント・ウェアの「パズルボックス=仕掛け箱」となります。



本を並べて重ねたようなデザインで、材は構造体がパイン、仕上げ材はメインがオリーブ。蓋部分には二人の女性が象嵌細工によって表現されています。


このような箱の定番モチーフは花や鳥、神話の登場人物、そしてイタリアの市井の人々が好まれましたので、今回の箱のモチーフは「イタリアの働く女性たち」・・・といったところかと思います。正面の本の背もたれには「Sorrento」「Souvenir」の文字をみることができます。このタイプは様々な大きさがありますが、今回ご紹介する箱はやや大きめで、重量約1kg弱と、堂々とした佇まいを持しております。



また、初めに申し上げておきますが、鍵は一応付属しているものの、鍵箱の内部のバネが弱く、一度施錠しても、外れる方向に箱を強く振ると、解錠してしまいます。そっと置いておくぶんには施錠出来ますので、古い品物の特性としてどうか了承ください。





それでは施錠されていた場合の、鍵穴の見つけ方をご説明いたしましょう。



①正面下部の本の背表紙を向かって向かって左に少しスライドさせます。

②向かって右下の、本の小口部分を手前にスライドさせ、すべて外します。(この奥も隠しスペースとしてお使いいただけます)

③正面下部の本の背表紙を向かって右にぐっとスライドさせます。

④正面中心部の「Ⅴ」背表紙が下に落ちます。

⑤鍵穴が出現します。



日本人の私たちから見れば「箱根の寄木細工の仕掛け箱(からくり箱・秘密箱)」をみているような気持になります。箱根の仕掛け箱が作られだしたのが1894年とされていますので、ソレントウェアとはかかわりがないと思いますが、同じく木製小物を生業としていた町として、似たようなものを作りだした・・・ということかもしれません。



内部のスペースは古い生地が貼られており、少々傷みはございますが、味わいの範疇かと思いますので、このままのご紹介とさせていただきます。作られた時代は古く、19世紀後半ヴィクトリア時代と推測いたします。



鍵を開けたまま小箱としてお使いいただく場合でも、下部の隠しスペースがございますので、ちょっとした秘密を入れておくことが可能。想い出の手紙や写真などを潜ませておくのはいかがでしょうか。



表情豊かなオリーブウッドの杢目と、凝ったデザインをもつソレントウェアのパズルボックス。

どんな人がグランドツアーのお土産物として持ち帰った来たのだろう・・・と想像を膨らませながら、艶やかな手触りをお愉しみいただければ幸いです。



◆Italy

◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃

◆素材:木、布

◆サイズ:幅約23cm 奥行約12.8cm 高さ約11.2cm 

◆サイズ(内寸):20.3×9.4cm 深さ約4.6cm

◆重量:981g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、補修跡、材の欠け、反り、生地の傷みなどがみられます。

*説明文にもございますが、鍵は施錠しても解錠してしまうことがあります。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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by d+A