英国アンティーク、炭鉱夫用噛みタバコ入れ。
英国のアンティークフェアで手に入れた楕円形の物体。
見方によってはなんだか未来的とも思えるフォルムをしており、良い具合に錆がでております。なんだろうといぶかしんでいると、店主の親爺殿が「炭鉱夫の為の噛みタバコ(Chewing Tabbaco)入れだよ。火が厳禁だったからね!」と説明してくれました。
噛みタバコとは文字通り噛んで愉しむ煙草のこと。18世紀からの歴史があり、たばこ葉を石灰や香料、ハーブや甘味料などと組み合わせた小さな袋を口に含み、ニコチンを口腔内で吸収するタイプの煙草です。唾液は飲み込まずに吐き出します。例えば海外の野球選手が試合中に使用しているのをみることがあります。
炭鉱で火は厳禁だったため、多くの炭鉱夫たちは噛みタバコを愛用していました。それはストレスの軽減のみならず、唾液をだして吐き出すことで、構内の汚い空気をなるべく体に入れないようにするためでもありました。
産業革命以降英国では石炭の生産が盛んとなり、300年以上の長きにわたり多くの炭鉱が存在し英国の経済を支えてきました。化石燃料を避ける世界的傾向のもと、2015年には英国最後の炭鉱が閉山し、今後開かれることはないと言われていますが、かつて時代を築いた炭鉱は確かに英国の地下に存在しています。
その証のひとつである小さな噛みタバコ入れは、手のひらに乗せるところりと丸く、握っているとなんだか安心するような気持ちになります。
かつてどんな人々がこの噛みタバコ入れを使ってきたのでしょうか。
開き方にはコツがあります。動画にしましたのでご覧ください。
片手での開閉は「なるほど」と思わせるものがあり、よりカッコいい開け方を追求してみたくなること請け合いです。
小物入れや、従来に近い使い方として携帯灰皿としてもよろしいかもしれません。
かつての英国の炭鉱夫のしぐさを追体験しながら、お楽しみ下さい。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1920年代頃
◆素材:金属
◆サイズ:約8.3×6.4cm 厚み約2.2cm
◆在庫数:1点のみ
◆重量:56g
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*開ける際は楕円をつぶすように押し込んで開けることをお勧めいたします。
*爪で開くことも可能ですが、硬いので爪を傷める可能性がございます。
*手が小さい方、握力が弱い方は開けづらいかもしれません。
*閉める時は蓋を押し込めば「パチン」としっかりと閉まります。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A