英国アンティーク・塀の上に座るハンプティダンプティの貯金箱。
ハンプティダンプティ、ご存知でしょうか?
有名なところでは「鏡の国のアリス」(1872年)に登場するキャラクターとしてかもしれませんが、存在はもっと古くからありました。
登場するのは英語の童謡、マザー・グース。
メロディは1870年、ジェイムズ・ウィリアム・エリオットが記録したものが広く知られています。起源、創作者についてはわかっていません。
Humpty Dumpty sat on a wall,
Humpty Dumpty had a great fall.
All the king's horses and all the king's men
Couldn't put Humpty together again.
ハンプティ・ダンプティが塀に座った
ハンプティ・ダンプティが落っこちた
王様の馬と家来の全部がかかっても
ハンプティを元に戻せなかった
これは謎かけうたであり、最後に「ハンプティダンプティとは何でしょう?」とつく場合もあります。一応の答えは「卵」。
ただ、マザーグースの常として様々な暗喩を含んでおり、「ハンプティ・ダンプティ」はヨーク朝最後の王リチャード三世を指しているという説、イングランド内戦時に使われた攻城兵器を指しているという説などがございます。
もともとは「ずんぐりむっくり」を指す言葉として使われていたという「ハンプティ・ダンプティ。
そして、マザーグースの歌の内容から「非常に危なっかしい状態」あるいは「一度壊れると容易には元に戻らないもの」を指し示すための比喩として、現在でもしばしば用いられているようです。
今回ご紹介するのは、そんな「ハンプティ・ダンプティ」をモチーフとした、真鍮の貯金箱。
前後のパーツを合わせるような形で出来ていて、中央部付近のマイナスねじを外すことで、前後にパカリと開きます。
英国で買い付け後、開けてみたところ古い切手が1枚でてきました。
1966年オーストラリアの使用済切手。
英国君主であり、オーストラリア国王でもあるエリザベス女王の図案です。
1966年のイングランド。こんなことがあったのかもしれません・・・。
イングランドの一家庭。旦那様がしばらく前に手に入れたハンプティダンプティの貯金箱。家族としてはなかなかお気に入りで、貯金箱というよりは飾るためにマントルピースの上に置いていました。その前を通るたび、奥様はマザーグースを口ずさんでみたりしています。
ある日届いた、オーストリアにいる親戚から来た手紙。切手収集が趣味のお爺様が、この切手珍しいね、と貼ってあった切手を丁寧に剥がしました。
眼を離したすきに、坊やがなぜかハンプティダンプティの貯金箱にいれてみます。
いれたはいいけど、一人ではもう出せません。
初めは切手を探していたお爺様も、ちょっと困ったなと思っていた坊やも、いつの間にか切手のことはすっかりと忘れてしまったのでした・・・。
・・・あくまで想像ではありますが、そんなところなのではないでしょうか。
ずっしりと重い真鍮の貯金箱は存在感たっぷり。
にやにや笑いのハンプティダンプティは、みる角度や照明によって、優し気に見えたり、ちょっと意地悪に見えたりもします。
英国ならではの一筋縄ではいかない伝統のキャラクターを、ぜひお手元でご堪能ください。
◆England
◆推定製造年代:c.1950年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約6cm 奥行き約4cm 高さ約14.5cm
◆重量:560g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*開けるにはマイナスドライバーが必要です。
*英国買い付け当時から入っていた1966年オーストラリアの切手を入れた状態でお届けいたします。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A