英国北部の街で手に入れたブックエンド。
ブックエンド本体は、固いオークの無垢材を本の形に模して造られており、頁の表現など手間をかけて丁寧につくられている事が伝わってくる出来栄えです。
出色はやはり鹿の頭部。
勇壮な角を掲げた牡鹿が、鈍い金色の光を放っています。
鹿の表情は、優し気というよりはむしろ厳しく頼もしく、本をしっかりと護る役目に誇りをもっているようにも見えます。
英国人にとって、鹿とはどんな存在なのでしょうか。
ケルトの神話には、「ケルヌンノス」という神が登場します。
ケルヌンノスは絵画等に描かれる際には牡鹿を従えた姿で登場しますし、自らにも鹿のような角を生やしています。狩猟の神、百獣の神などと呼ばれ、多産や豊作、復活の象徴としてケルト民族に信仰されていたと考えられています。
また、ギリシア神話において鹿は女神アルテミスの聖獣でもあります。
このことから、英国の人々は古くから鹿に「神聖なるもの」のイメージを抱いてきたといっても過言ではないかと思われます。
本を支える部分、オーク材で彫られた本の表紙には、丸いマークがつけられています。
BRASSWARE AT ITS BEST
peerage
REG.TRADE MARK
DO NOT CLEAN
「peerage」とは、19世紀からバーミンガムで金属製品を製造していた老舗、John Jewsbury & Co.が1933年にPearson- Pageへ売却され、そのPearson- Pageが第二次大戦後から使いだしたブランド名。この「peerage」マークは、1990年頃まで使用されていたようです。
「BRASSWARE AT ITS BEST」・・・最高の真鍮製品、と謳い、なおかつ「DO NOT CLEAN」このマークは剥がさないように、と表示してあるあたりに、老舗ならではの誇りを感じさせます。
ずっしりと重い2ピース。
デスクに置けば、周囲の空気をどこか神聖なものに変える力をもつ、風格溢れるヴィンテージ・アイテムです。
◆England
◆推定製造年代:c.1945～1991年
◆素材：オーク・真鍮
◆サイズ：幅約11cm 奥行き約6.8cm 高さ約13cm(1ピースのサイズです）
◆重量:430g+387ｇ
◆在庫数：1セットのみ
【NOTE】
＊2ピースで1セットのお品物です。
＊古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、材のカケ、錆びや変色がみられます。
＊鹿の角は、先端の一部がなくなっています。ただ、だいぶ前のことらしく断面は滑らかになっています。
＊詳細は画像にてご確認ください。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
