英国アンティーク、エドワーディアンのローネット(折り畳み式眼鏡)。
イングランド北部の街、ホテルで行われたアンティーク・フェアで手に入れた、美しいローネット。
ローネットとは折りたたみ式の眼鏡(もしくは拡大鏡)のこと。
18世紀のヨーロッパ社交会の貴族達が演劇鑑賞用に使用したのがはじまりといわれています。
楽器・眼鏡職人であった英国のジョージ・アダムズ(c.1709?1773)が改良したことにより、大衆に広まったそうです。
19世紀から20世紀初頭を通じ、どちらかといえば女性に人気がある、飾りとしての道具として、様々なものが作られてきました。
今回ご紹介するローネット、英国での売り手は白髪に眼鏡のおばあ様でした。
沢山ならんだアンティーク・アイテムは彼女ご自慢のセレクトなのでしょう。
私がなにか手にとるたびに、説明をしたくてたまらない、という様子で色々な話をしてくれました。
今回ご紹介するローネットも、ちょっとだけ珍しい形のマグニファインググラス(ルーペ)かな、と思って手にとれば、ここぞとばかりに嬉しそうに
「それは、こうするの!」と魔法のように広げてみせてくれました。
はじめは開け方がまったくわからず、もう一度、もう一度と何度もお願いしてしまいました。
よくよく聞けば、支柱のやや下にある、ただの飾りのような小さなパーツを下にちょっと下げる、ただそれだけ。
たたむときはレンズを擦れるくらい近く重ねるように戻せば、パチリと元に戻ります。
「古そうですね、ヴィクトリアンのものですか?」
「うーん、そこまで古くはないわねえ。エドワーディアン、1910年から1920年代くらいでしょう。」
そんな会話を挟みながら。
「ケースもついているの。いいケースでしょう?」
・・・と、嬉しそうにケースから出し入れしてみてくれました。
当時のオリジナルのケースは、黒に近い青。
布製ですが、凝ったシェイプの蓋や裏地がついているところをみれば、このローグネットがとても大切に扱われてきたことがわかります。
こちらの動画から開き方をご覧いただけます。
素朴でありながらも丁寧な手仕事のケース、仕掛けがまるでないかのような美しい佇まいのローネット。
最後の古き良き時代ともいわれる、エドワーディアンからやってきた英国アンティークの佳品。
今、貴方にお届けいたします。
◆England
◆推定製造年代:c.1910-1920年代頃
◆素材:金属・ガラス(ケース・布)
◆サイズ:長さ約14.1cm ガラス面直径約3.6cm
◆重量:36g(本体24+ケース12)
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像では表現しきれませんが、ガラス面にもわずかに小傷がございます。実際のご使用時にはほとんど気にならない範囲かと思います。
*レンズを重ねた状態でも、通常の拡大鏡のようにご使用いただけます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A