英国アンティーク、小さな道化師。
「道化師」には大きく分けて3種類あるようです。それは「ジェスター/Jester」「クラウン/Clown」「ピエロ/ Pierrot」。
まず、ジェスターとは宮廷道化師のこと。宮廷や貴族などに雇われ、どちらかといえば芸よりも言葉で人々を笑わせる役目。
クラウンとはサーカスの道化師役。おどけた芸をして間を繋ぎ、笑いをとるのが役目。
ピエロとはクラウンの一種ですが、さらに馬鹿にされる役目であり、目元に涙を描くのがお約束。*諸説あります
そして「クラウン/Clown」という名称の始まりは英国とされています。18世紀頃英国、円形の劇場での曲馬ショー(後のサーカス)の中で「おどけ役」を演じていた役者が自らのことを「クラウン」と名乗ったのが始まりだと言われています。ちなみに「Clown」は俗語で、「いなか者、無骨者、ばか」という意味。
今回ご紹介するのは、そんなクラウンがモチーフの金属製ミニチュアフィギュア(正確には蓋)です。
英国のアンティークセンターのショーケースで見つけた時、てっきりフィギュアだと思い、ガラス扉を開けてもらって手に取ったところ、ベースの裏側にはネジがきられておりましたので、どうやら何かの蓋だということがわかりました。それでも、魅力的な姿に抗いがたく手に入れることにいたしました。既に本体は無く、蓋だけが残り、特別な形をしていたので大事にとっておいた・・・というところでしょうか。
高さは僅か6cm強、小指ほどの高さながら細工は緻密。尖がり帽子を頭に乗せて、両足を揃え、すっくりと立つさまはなかなか見応えがございます。
顔はやや不敵に笑っているようですが、鼻の頭は摩耗で低くなっておりますので、全体の顔つきは不明瞭。そして胸辺りが女性のようにも見えるのですが、果たしてどうなのでしょうか?
伝統的に道化師は男性が多かったようですが、女道化師も存在したようですので、このフィギュアが女道化師なのか、ただの仮装なのかはよくわかりません。
ただ、こんな素敵な蓋がついた容器を日常使いすることは、さぞ贅沢なことだったのではないかと推測いたします。
本来の目的を失っても、なお立ち続け笑い続ける小さな道化師。
貴方のコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1900年代頃
◆素材:おそらくピューター
◆サイズ:ベース直径約2.9cm 全体高さ約6.6cm
◆在庫数:1点のみ
◆重量:45g
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、摩耗等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A