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Monday

英国の名窯、稀有な1枚 / Antique Wedgewood FALLOW DEER Shamrock Dish

英国アンティーク、ウェッジウッドの「ファローディア」シャムロックディッシュ。














あまりにも有名な英国の名窯、ウェッジウッド。


1759年にジョサイア・ウェッジウッドによって設立され、1765年にシャーロット英国王妃から王室御用達の陶工に認められた名窯。
260年に及ぶ長い歴史の中で、長く作り続けられる定番のシリーズの他に、今ではもう生産されていない、手に入りにくい品々をたくさん持つ窯元です。

素晴らしいディナーセット等芸術的な品々もありますが、今回ご紹介するのは小さいながらも稀有なきらめきをもつひとしなです。


アイルランドの象徴、シャムロックを型どった小さな平皿。
そこに施されているのは、白地に冴えた青色で描かれた田園風景。中央には2頭の鹿が寄り添っています。



皿の底面には以下の文字。

FALLOW DEER
WEDGEWOOD
ETRURIA ENGLAND
(一部文字が乱れておりますので、推測も入っています。ご了承ください)


ファローディア
ウェッジウッド
エトルリア イングランド


このお皿のパターン名は「FALLOW DEER/ファローディア」。

ファローディアとは「ダマジカ」のことで、先が手のひら状に広がっている角を持ち、夏には白い斑点がでる体毛を持つ鹿のこと。よくみれば、絵柄の鹿はその通りの姿をしております。


そして「エトルリア イングランド」とは、ウェッジウッドのエトルリア工場で作られたことを意味します。エトルリアはイタリア南部の地名ですが、ウェッジウッドのエトルリア工場はイタリアにあったわけではなく、ニューカッスル・アンダー・ライムとハンレーの間にありました。1769年操業開始、その後約150年以上は稼働しており、1940年頃にバーラストンへ移転するまでの間、バックスタンプには「WEDGEWOOD ETRURIA」の文字がみられることとなります。



さて、今回のお皿。


そもそもファローディアのパターンも珍しいのですが、さらにシャムロックディッシュとなっています。シャムロックディッシュ(クラブディッシュとも)は、ジャスパーウェアにおいて見かけることがありますが、他では私はみたことがありません。

この図柄は転写で施されているものですが、底面の文字の乱れは、転写時の失敗のような気がいたします。

ひょっとして、試作品・・・?
本来は出回るものではなかった・・・?

そんな考えも頭をよぎります。


いずれにしても、素朴で可愛らしく、それでいて洗練された雰囲気はさすがウェッジウッド。

英国の名窯が生み出した、珍しくも美しい小さな逸品を是非ご鑑賞ください。




◆England
◆推定製造年代:c.1900-1930年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ:幅約11.6cm 奥行き約11.6cm 厚み約1.2cm
◆重量:68g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、製造時からと思われるスポッツや凹凸などがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ヒビや欠けはございません。
*バックスタンプは一部に乱れがございます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A