Search This Blog

Wednesday

生命の泉をもつ銀の拡大鏡 / Antique Silver Handle Magnifying Glass Sheffield 1913

 英国アンティーク、シルバーハンドルルーペ。















拡大鏡はどんな時に使いますか?


細かな文字を読むため。小さなものを観察するため。よりじっくりと対象物を知るため。私たちの「知る」欲求のためにある拡大鏡は、いかにも人間らしくあるためのツールであるといえるでしょう。


さて、今回ご紹介する拡大鏡は、格調の高さを感じさせるネオクラシカル様式のハンドルを持っています。ボトム部分に浮き彫りにされた壺はネオクラシカル様式では定番のモチーフであり、「生命の泉」を表すとされているものです。クラシカルでありながら伸びやかなデザインは、シルバーの質感と相まって優雅な雰囲気に満ちています。



さて、英国アンティークシルバーの印、ホールマークを見てみましょう。


右端からデイトレター。「D」と読めますので、シェフィールドでこの意匠は1908年。次にスターリングシルバーの証、ライオンパサント。その次はシェフィールドの王冠のマーク。一番左端はメーカーズマークで、シールドの中に「T B & S」の文字が見えます。


このマークは「Thomas Bradbury & Sons Ltd」のもの。


由来は1770年代年創業の「Fenton, Creswick & Co」に遡ります。シェフィールドでシルバースミスとして1773年にアセイオフィスに登録したのが始まりで、その後同工房は何度か名前を変えながら1831年には「Thomas Bradbury & Son」となり、1905年には会社化して「Thomas Bradbury & Sons Ltd」となりますが、ビジネスは1943年に閉じることとなります。


なお、付け根部分にも帯状に文字が確認できますが、意味は不明。なんらかの製造番号的なものかもしれません。


また、レンズ部分は後年に付け替えられたものであると思われます。英国アンティークの拡大鏡は、このようにハンドルは活かしながらレンズ部分が付け替えられているものが多くあります。金属製のレンズ枠は太いものもありますが、このお品物はごく細いレンズ枠で仕上げられています。


全体長さ約14.3cmですので、握りやすく扱いやすい頃合いのサイズ。優雅なハンドルを愉しみつつ、お傍に置いていただくのにちょうど良いかと思います。


エデンの園、生命の樹の下から湧くという生命の泉。

その水を飲めば永遠の若さが得られるという伝説の泉のイメージは、世界中の不老不死伝説となって今に至ります。知恵の実を(多分)食べてしまった私たちにとっては、遥か遠い憧れの存在・・・。


そんな世界の伝説をぼんやりと夢想しつつ、必要な知恵の為に、日々拡大鏡を使ってみてはいかがでしょうか。



◆England

◆Sheffield

◆推定製造年代:c.1913年

◆素材:スターリングシルバー、ガラス、金属

◆サイズ:全長約14.3㎝ 幅約5.1cm 持ち手部分最大幅約1.6cm

◆レンズ部分直径約5cm

◆重量:36g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に微細な傷や汚れがみられますが、ガラス部分に目立つ傷はなく、とても良い状態です。

*レンズ部分は後年に付け替えられたものと思われます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A