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Friday

芳しいアルプスの妖精をデスクに / Antique Hand Ink Blotter with Edelweiss Caving

 スイスアンティーク、ハンドインクブロッター。

















ブロッター/ Blotter、ご存じでしょうか。


正式にはハンドインクブロッター。ディップペンや万年筆などで書いた筆跡の上を手で転がして、余分なインクを吸い取るための道具のことです。


歴史は古く、大きくとらえれば「インクで書く」と同時に「書いた後に吸い取る」ツールは存在していました。アフリカでは砂と粘土と太陽が、中世の修道院ではイカの骨から作られた粉が使用されていたといわれています。


そして1800年代初頭には、ハンドインクブロッターが登場しました。木、石、金属、磁器、またはガラスで作られており、小さなハンドル、湾曲したベース、テキストの上で揺すって余分なインクを取り除くことができるフェルトの底を備えていました。1800年代半ばまでに、紙の発達により紙がフェルトに取って代わられることが多くなりました。そして20世紀半ばのボールペンの登場により、ハンドインクブロッターの市場は急速に縮小することになります。




そんな歴史をもつブロッター。今回ご紹介するのは、可憐なエーデルワイスのカーヴィングが施されたお品物です。エーデルワイスの他に以下の文字が彫られています。

CHATEAU D'OEX

「CHATEAU D'OEX/シャトー・デー(デクス)」とは、スイスのアルプスとレマン湖にほど近い標高1000mの町。美しい風景に囲まれた風光明媚な古い町で、現代では地理を活かしたスキーリゾートとしても人気の場所です。恐らくこのブロッターは、その町のお土産物として作られたのではないかと思われます。

スイスの国花であり、アルプスの妖精とよばれるエーデルワイス。レモンや松を思わせるような芳香をもつという小さな白い花のカーヴィングは、町を象徴する意匠としてぴったりなのでしょう。ベース部分に加え、持ち手の部分にも彫られたエーデルワイスは、可憐でありながらも強さを湛えた姿を見せてくれています。


ハンドルは回すと外すことが出来、吸い取り紙を交換することが出来ます。ネジ部分も木製なのがポイント。木の材はおそらくウォールナットと思われます。


文章を手で書くことが減った現代。

でもだからこそ、趣味でカリギュラフィーをされる方がいたり、大切な方へのメッセージカードを書いたりすることは、必要な事ではなく、特別なこととしてとらえられるようになってきました。


ディップペンや万年筆で書き、丁寧にブロッターをかければ、貴方の言葉にさらに磨きをかけたような気持ちになることでしょう。もちろん印鑑の仕上げにもおすすめです。


アルプスの妖精を纏わせた特別なひとしなで、貴方の文章に芳しい仕上げを施してみてはいかがでしょうか。



◆Switzerland

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:木(おそらくウォールナット)

◆サイズ:幅約14.7cm 奥行き約7.5cm 高さ約7.8cm

◆重量:161g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A