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Wednesday

薔薇の銘木を飾る美しきアカンサス / Antique Walking Stick with Ornate Acanthus Grip

英国アンティーク、ローズウッドのシャフトを持つウォーキングステッキ。
















今回ご紹介するステッキは、英国の大きなアンティーク・フェアで手に入れた逸品。

白いテントの下で沢山の品々を広げていたのは妙齢の紳士。
雑貨に紛れてテーブルに横たわるこのステッキは、今まで見たことのない珍しく、美しい物でした。
思わず手にとり、眺めていると紳士はそっと話しかけてきました。

「ヴィクトリアンのウォーキングステッキ。ソーナイス。グリップはシルバープレーテッド・・・。」

すみません、なんだか変な表現になってしまいましたが、こんなふうに控えめに売り込まれると、なんだかもう自分の物のような気がしてくるから不思議です。

こんな風に手に入れた一品。
よくよく見れば、とてもよいお品であることがわかりました。(いえ、そう思って買い付けたのですけれども)


まず、グリップ部分。特別に美しい姿をしています。
長めで細身のデザイン、先端がわずかに曲がっており、くるりとカーヴするデザインがうまく施されています。
流れるような葉の文様は古代ギリシアに源をもつ生命の象徴、アカンサス。
そのアカンサスの葉が、まるで馬のたてがみの様にグリップを半ば覆いながら踊るように沿う様は見飽きることがない優雅さです。
仕上げはシルバープレーテッド(銀メッキ)のためホールマークは無く、年代の特定には至りませんが、歳月を経た渋みをもつ銀の膜はグリップの持つ瀟洒な雰囲気と調和し、他にはない存在感を持って心に迫ります。


シャフト部分は木製で、深い赤褐色の美しい杢目をもっています。
この木はローズウッド。
英国をはじめヨーロッパでは自生しない南洋材は、生木の切り口から薔薇の香りがするということが名前の由来。
固く独特の杢目を持つ材は、古くから英国では最高級家具の材として銘木の名を欲しいままとしてきました。
もちろん、ステッキとしても最高級の材として市場で扱われています。

体重をかけても手応えは固く、しなりはそれほど感じません。
石突部分に特にカバーは無く、木がむき出しの状態です。
ご使用時にはゴムキャップ等をつけることをおすすめいたします。



深い色合いの銘木と、美しきアカンサスを纏うグリップを持つ稀有なステッキ。
さぞこだわりをもつ紳士が愛用していたのではないでしょうか。
優雅で洗練されたヴィクトリアンの一振を、ぜひ貴方が受け継いでください。



◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:ローズウッド・銀メッキ
◆サイズ:長さ約90.8cm グリップ幅約5cm
◆重量:199g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*シャフトにはわずかに反りがみられます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A