フランスアンティーク、レザーケース付オペラグラス。
シックで美しいオペラグラスのご紹介です。
まず目を惹くのはアールデコ様式のデザイン。
植物が持つ曲線を活かしたアール・ヌーヴォーの流行の後にやってきたのが、1910-1930年代に隆盛を誇ったアール・デコです。進歩した文明の象徴である「機械」を思わせる、幾何学的なフォルムが新時代の美意識として、建築から雑貨まで広く受け入れられました。
このオペラグラスの本体の黒とシルバー色の配色とデザインは、まさにそのアール・デコ様式といえるでしょう。そしてシルバー部分の緻密な細工は「Guilloche Enamel/ギロッシュエナメル」。それは金属の表面に繊細な模様を彫りこみ、そのうえにエナメル質をかけたもののことです。 エナメルの艶やかな美しさと彫りの美しさの両方を楽しむことができるため、古くからジュエリーや小物に好んで使われてきました。
もう少しお品物をみてみましょう。
オペラグラス本体には以下の文字が刻まれています。
CARPENTIER PARIS
これは、フランスの「カルパンティエ/CARPENTIER」社のお品物。
創業者はフランスの技術者であり発明家の「Jules Carpentier/ジュール・カルパンティエ(1821-1921)」。
元々は、1878年、ドイツ人でパリで精密機器工房を持っていた「Heinrich Daniel Ruhmkorff/ハインリヒ・ダニエル・ルムコルフ(1803-1877)」が亡くなり、カルパンティエがその精密機器工房を買い取ったことが始まりとなります。彼はその工房を自身の光学・精密電気機器のメゾン「CARPENTIER PARIS」として再出発させました。
1892年には彼が開発・特許を取得した「Photo-Jumelle(フォト・ジュメル / 写真双眼鏡)」を発表。その後もカルパンティエの技術は多岐にわたり、世界初の潜水艦用ペリスコープ(潜望鏡)の設計や、初期のカラー写真技術の開発、高精度な測定器など、フランス国家の最先端科学を支えていくこととなります。
1921年、創業者であるジュール・カルパンティエが自動車事故により死亡。彼の死後、工房は息子や義理の息子らによって引き継がれ、個人工房から「S.A. des Ateliers Jules Carpentier/ジュール・カルパンティエ工房・株式会社」へと法人化され、ブランドは引き継がれました。
ただ、1939年には、通信技術の大手企業であった「S.A. des Industries Radio-Electriques/ラジオ・エレクトリック産業株式会社)」と合併。実質的にカルパンティエのブランドは終わりを告げることとなります。
以上のことから、このオペラグラスは、アールデコ様式の全盛期1930年代、パリのカルパンティエ社が合併前に製造したものであると推測いたします。オリジナルと思われるレザーケースは状態も良く、オペラグラス本体もとても良いコンディションであることから、それほど使用されずにきちんと保管されてきたものであることがわかります。
1939年9月に第二次世界大戦勃発する前、確かに花開いたアールデコ。
そのひとひらが今、ここに在ります。
美しく儚い、フランスアンティークの逸品をお届けいたします。
◆France
◆推定製造年代:c.1930年代頃
◆素材:金属、ガラス、エナメル(ケースはレザー製)
◆ケースサイズ:幅約10.7cm 奥行約6cm 厚み約3.2cm
◆本体サイズ:幅約9cm 奥行約4.5~5.1cm 高さ約2.9cm
◆ケース込総重量:145g
◆本体重量:121g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ変色等がみられます。
*ケースのホックはきちんととまります。
*対眼レンズ・対物レンズともに取り外し可能です。
*十分に実用可能と思われます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A














