英国でちょっと風変わりなステッキを手に入れました。
グリップは色合いや質感からして水牛の角でしょう。
飴色がかった琥珀のような色合いがあり、自然のフォルムかはたまた匠の技か、絶妙な三次元カーブは手に優しくなじみます。
シャフトはがっしりとした木で出来ています。
色合いはナチュラルな色味ながらもしっとりとした古艶を放ち、ところどころに味わい深い節があり、おそらくアッシュ材なのではないかと思われます。
アッシュの英語の俗名はヨーロピアンアッシュ、コモンアッシュ、イングリッシュアッシュ。日本語ではセイヨウトネリコ。学名ではFraxinus excelsior。
トネリコといえば、ハリー・ポッターに登場するロン・ウィーズリーの杖としても有名です。（ロンの杖は芯に一角獣のたてがみが入っていますが）
でも、さらに有名なのは「ユグドラシル/世界樹」としてではないかと思います。
世界樹とは、北欧神話に登場する1本の架空の木。
ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」にも登場し、多くの作家や芸術家たちに影響を与えてきた世界樹は、トネリコの木である、というのが通説となっています。
トネリコはヨーロッパでは古くからオーク、エルム等とならび、馴染のある材でした。
伝承を調べれば、ギリシア神話においてはアキレウスの槍であり、力強い堅固さの象徴となっています。
そしてウェールズにおいては魔除けであり、トネリコの枝から作った十字架を身につける習慣があったとか、一方で魔女のホウキはトネリコ製であるとか。
人々は様々な意味合いを身近な木に求め、それとともに暮らしてきたことがうかがえます。
そんなトネリコの木で作られたと思われる英国アンティークのステッキ。
表情豊かな節を持つシャフトに、独特のフォルムを持つグリップをつけ、まさに唯一無二の存在感を放っています。
誰でもない、貴方のために。
今ここにしかないステッキを1本、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1890-1910年代頃
◆素材：木（おそらくトネリコ）、グリップはおそらく水牛の角
◆サイズ：全長約95cm グリップ幅約11cm
◆重量:約255g
◆在庫数：1点のみ
【NOTE】
＊古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や補修跡等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
＊体重をかければわずかにしなりますが、比較的堅牢な印象です。
＊現段階では、グリップとシャフトはしっかりと繋がっています。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
