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シックなスチームパンクはいかが/ Antique Safety Glasses with Case

 英国アンティーク、安全眼鏡。














少々変わったアイウェアのご紹介です。

薄い水色のグラスが嵌まったワイヤーリムの眼鏡。興味深いのはサイドにメッシュのシールドがついていること。

このシールドは可動式で、眼鏡をたたむときには内側にパタンと倒れますので、眼鏡は付属のコンパクトなケースにぴったりと収めることができます。

おそらく自転車やバイクなどの運転時に少しでも目を守るためにつけていたものと思われます。ゴーグルよりももう少し手軽なものとして使われていたのかもしれません。


アンティーク市場をみれば、このタイプの眼鏡はヴィクトリア時代の終わりころからみられ、主として1900-1940年頃のものとしてこのタイプの眼鏡を散見することができます。今回のお品物は現品のコンディションとディーラーからの情報により、19304年代頃のものとしてご紹介させていただきます。


度はほとんど無い(もしくは全くない)ようですし、どうしても隙間はある程度でてしまいますので、あくまでお洒落用としてお使いいただいたほうがよろしいかと思います。サイエンスフィクションやファッションテイストとして確立している「スチームパンク」な要素ももっており、装着すれば今までと違う自分に出会えそうな雰囲気を秘めているような気がします。


他とは違う何かをお求めの方におすすめの、英国アンティーク・アイウェアはいかがでしょうか。


◆England

◆推定製造年代:c.1930年代頃

◆素材:ケース:紙/眼鏡:ガラス、金属

◆眼鏡サイズ:幅約11.5cm 奥行き約10cm レンズ部分高さ約3.5cm

◆ケースサイズ:約14.2×4.5cm 厚み約2.5cm

◆総重量:37g(眼鏡のみ17g)

◆在庫数:1点のみ(ケース付き)



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、歪み等がみられます。

*ケースには剥がれや破れがみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*レンズには度はないっていないと思います。UVカットなどの機能性については不明です。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


こだわりの筆記具は特別な筆箱に/ Antique Fountain Pen Wooden Box with lid

 フランスアンティーク、木製筆箱。
















美しい古艶と巧みな筆致が美しい木箱のご紹介です。

まず目を惹くのは蓋に書かれた流麗な文字。

「Plumier」

これはフランス語で「筆箱、ペン入れ」のこと。スライド式の蓋を開ければ、ちょうどペンが入るくらいの空間があり、リアルなインクの染みも見ていただくことができます。つまりこれはディップペン(つけペン)を入れていた筆箱です。


万年筆が製品化されたのは大体19世紀後半、一般に普及しだしたのは20世紀初め。それまではディップペンが一般的でしたので、持ち運ぶときにはこのような箱に入れていたのでしょう。

このタイプの木製筆箱はアンティーク市場ではしばしば見ることができ、二段式になっていたりインク壺入れがついていたりするものもあります。そして「Plumier」と文字が書かれているものも多く、言ってみればパン用ケースに「BREAD」と書くような、お約束の表示だったのかもしれません。

ただ、今回ご紹介する筆箱は蓋の杢目がとても美しく、ふたつとない味わいをもっております。本体部分はくすんだ枯れた味わいをもっており、材はおそらくウォールナットと思われます。インクの染みもまたひとつの景色となって、過ごしてきた時間を雄弁に語るようです。

もちろん小物入れとしておすすめですが、内寸幅は約20cmありますので、現代の一般的なボールペン(14cmくらいが多いです)を十分入れることが可能。

実用の筆箱としてご使用いただければ、使うたびに古いフランスの雰囲気をお愉しみいただけます。


こだわりの筆記具をお持ちの貴方に、特別な筆箱をお届けいたします。




◆France
◆推定製造年代:c.1900-1920年代頃
◆素材:木(おそらくウォールナット)
◆サイズ(外寸):幅約23.5cm 奥行き約5.8cm 高さ約2cm
◆サイズ(内寸):最大部分の幅約20.2cm 奥行約4.1cm 深さ約1.1cm
◆重量:101g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色やインクの染み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*開閉はスムーズです。
*特に留め具などはないため、逆さにして強く振ると蓋が開くことがございますのでご了承ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A


子供たちはもう寝たかい? / Vintage Royal Doulton "Wee Willie Winkie Bunnykins" 2002

 ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりウィー・ウィリー・ウィンキー・バニキンズ。
















白いパジャマと帽子をかぶり、燭台を掲げたバニキンズ。足元はスリッパで、石畳の上に立っております。このスタイルにはどんな背景があるのでしょうか。英国文化を感じさせる小さなウサギをご紹介いたします、



まず、製作は1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。

創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。

はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。

その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。


ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。

実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。

また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。


バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。

英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)

その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。

クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。


基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。



今回ご紹介するウィー・ウィリー・ウィンキー・バニキンズは、2002年にリリースされた「The Nursery Rhyme Collection」のうちの一体です。



底面には、ロイヤルドルトンのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。


HAND MADE AND HAND DECORATION

MADE IN ENGLAND 2002 ROYAL DOULTON


BUNNYKINS

by ROYAL DOULTON


Wee Willie Winkie  

BUNNYKINS

DB270

The Nursery Rhyme

Collection



まず、「Nursery Rhyme/ナーサリーライム」とは、英語圏、主として英国で親しまれている韻を踏んだ子どもの詩の総称。日本の童謡やわらべ歌に相当し、英国では古くから階級を問わず親しまれてきました。「マザーグース」もナーサリーライムのひとつといえます。

代表的なものとしては「ロンドン橋/London Bridge is falling down」「メリーさんのひつじ/Mary had a Little Lamb」「ハンプティ・ダンプティ/Humpty Dumpty」などが挙げられます。


今回の「Wee Willie Winkie/ウィー・ウィリー・ウィンキー」もそんなナーサリーライムのうちのひとつ。


例によって由来は定かではありませんが、1841年にスコットランドの詩人「William Miller/ウィリアム・ミラー(1810-1872)」がもとの詩に加筆して5連の詩にして発表、普及させたという背景があるようです。


もとの詩とされるものをご紹介しておきます。



英語(オリジナルはスコットランド語)


Wee Willie Winkie runs through the town,

Up stairs and down stairs in his night-gown,

Tapping at the window, crying at the lock,

Are the children in their bed, for it's past ten o'clock?



和訳「マザー・グースのうた」谷川俊太郎訳より


ちびのウィリー・ウィンキー

ねまきでまちを かけまわる

一かいでとんとん 二かいでとんとん

まどをたたいて かぎあなごしに さけぶのさ

こどもたちは みんな ねたかい?

八じだよ、もう八じだよ


(なぜか10時が8時になってます)



このことから、このウサギは「ねまきで町を駆け回る」「ちびのウィリー・ウィンキー」であることがわかります。


ちなみに英語圏では「Wee Willie Winkie」といえば、親の立場なら「もう寝なさい」、子どもだったら「もう寝なくちゃあ」と同義になるとか。現代でも子供を寝かしつけるときに歌う子守歌として歌い継がれています。


ご興味がある方は「Wee Willie Winkie」で検索していただければ、Youtubeなどで歌を聴くことができると思いますのでお試しください。


夜のスコットランドの町を、手燭の明かりを頼りに駆け回るちびのウィリー・ウィンキー。幻想的でどこか怖い様子が漂ってくるシンプルな歌は、聞くほどに癖になりそう。

ベッドに向かう前のひと時、ウィリー・ウィンキーを口ずさみながら愛でていただきたい、ロイヤルドルトンの佳品をお届けいたします。



◆England

◆Royal Doulton

◆推定製造年代:2002年

◆素材:陶器

◆サイズ:高さ約11.3cm

◆重量:80g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですが、欠けやヒビは見当たりません。

*底面にわずかに汚れがございます。詳細は画像にてご確認ください。

*箱はございません。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




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歳月の影を纏う量るための皿/ Antique Victorian Brass Scales Dish

 英国アンティーク、秤用の皿。















18世紀からの歴史を持つ「Henry Pooley and Son/ヘンリー・プーリー&ソン」。


あまりにも長い歴史を持つ同社は1790年頃にヘンリー・プーリーの父親(同名か違う名前かは不明)が天秤の製造を始めたことが起源となります。1830年には息子のヘンリー・プーリーが事業に参加。1835年頃からは台秤の製造を開始。このころ本拠地はリバプールにありました。やがて英国において同社は鉄道貨物ヤードなどの計量機の製造を事実上独占し、当時最大の計量機メーカーとなります。いくつかの機械はゴールドラッシュの時代(1848-1850年代半ば)にアメリカへ輸送され、ひとつの時代を築き上げました。

1896年、主要工場がリバプールからスタッフォードシャーのキッズグローブに移転し、本社はバーミンガムに移転します。1913年にはW & T Avery(後のGEC Avery:現存している会社です) に買収されました。



参考:Grace's Guide to British Industrial History

Henry Pooley and Sonの頁

https://www.gracesguide.co.uk/Henry_Pooley_and_Son



いきなり計量機メーカーの歴史から始めてしまいましたが、今回ご紹介するお品物は、前述の「ヘンリー・プーリー&ソン」による秤用のお皿です。台秤などに乗せて使っていたものと思われます。

直径約14cmほどの平たいお皿。真鍮製で、得も言われぬ風情を醸し出しております。中央には以下の文字がみられます。


PATENTEES

H.POOLEY & SON

LIVERPOOL


ヘンリー・プーリー&ソンの歴史から、同社がリバプールにあったのは1896年まで。よってこのお皿はそれ以前のものと言ってよいでしょう。

そしてロゴの上にはクラウンのマーク、VR 5|4の刻印がみられます。5|4の意味は不明ですが、クラウンとVRは「Victoria Regina」=ヴィクトリア女王の意味と思われます。18世紀からの歴史を持つ同社ですが、1837年から始まるヴィクトリア時代に作られたと推測いたします。

全体に変色がみられますが、よくみればまるで影の三日月のようにエッジに円弧の暗い部分があります。かなり長い歳月、同じ場所でじっと置かれていたのかもしれません。

天秤、もしくは台秤用の皿ですので、底面はやや丸くなっておりますが、比較的フラットなため、テーブルにおいてもそこそこ安定します。小物入れやコインディッシュなどに便利にお使いいただけることと思います。



百年は確実、ひょっとして150年以上を過ごしてきたシンプルな丸皿。


小国で厳しかった18世紀の英国、新興国のゴールドラッシュ、19世紀ヴィクトリア時代の栄華・・・。様々な歴史を傍観してきた古びた真鍮の皿を、貴方のお手元でまた新たな時を過ごさせてみるのはいかがでしょうか。




◆England

◆推定製造年代:c.1837-1896年

◆素材:真鍮

◆サイズ:直径約14-14.2cm 高さ約2cm

◆重量:94g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆や変色、歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*平滑面に置く設定ではないため、底面はなだらかに丸くなっていますが、置けばそこそこ安定します。

*もともとは秤に乗せて使うものですので、比較的軽く、薄手の皿となります。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

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