英国アンティーク、古い本。
美しく、そして古い本のご紹介です。
A4サイズ(21×29.7)に近い、大判の本。
表紙はグリーンの布張りに金の箔押しで以下のタイトルが記されています。
THE HOLY WAR
BANYAN
これはジョン・バニヤンによる「The Holy War, made by King Shaddai Upon Diabolusディアボロスにシャダイ王が起こした聖戦」という古書。このタイトルのほかにも、「LIFE OF BANYAN/バニヤンの生涯」が納められています。
「John Bunyan/ジョン・バニヤン(1628-1688)」とは、イングランドの教役者、文学者。代表作は1678発刊の「The Pilgrim's Progress」。17世紀ピューリタン文学の代表作であり、プロテスタント世界では「聖書の次によく読まれた」と言われる傑作とされ、日本でも「天路歴程(てんろれきてい)」として翻訳・出版されています。
彼は天路歴程の他にも数多くの文章を残していますが、そのうち比較的有名なもののひとつが、今回ご紹介する寓話 「The Holy War, made by King Shaddai Upon Diabolus/ディアボロスにシャダイ王が起こした聖戦(1682年)」です。
これは初期の近代英国小説の1つとみなされており「マンソウル(人間の魂)」と呼ばれる町の住民の物語です。
あらすじとしては、マンソウルの町とその住民はシャダイ王(全能者)の統治下では完璧であるとされていましたが、住民はディアボロス(悪魔)にそそのかされて反乱を起こし、シャダイ王の統治を放棄し、ディアボロスを支配者として戴冠させるに至ります。シャダイは王権の回復を求め、息子のエマニュエルを派遣して奪還を図る・・という内容です。
数回にわたり投獄されつつも信仰に生きたジョン・バニヤンらしい、人のおろかさ、罪、神と悪魔、そのせめぎあいを描いた作品として発表されましたが、代表作の天路歴程ほど評判にならず、評価は賛否両論となり彼が存命中はわずかに二版しか出版されませんでした。
そして「THE HOLY WAR」が発表されたのは1682年ですが、今回ご紹介する本は1870年代に巻頭に「バニヤンの生涯」という伝記をつけ、さらに数多くの挿絵をつけて出版されたもの。おそらく信仰のための勉強のひとつとして、子供も含む幅広い層へ向けて作られたものかと思われます。
「HC Selous/ヘンリー・コートニー・セルース(1803-1890)」と「DH Friston/デビッド・ヘンリー・フリストン(1820-1906)による挿絵は素晴らしく、この挿絵を眺めるだけでも価値がある、そんな本となっています。
最後になりましたが、頁をめくっていると書付がある栞を見つけました。
ハンドライティングで読めない部分もありますが、ご紹介しておきます。
(不明個所は***としておきました)
*** my desire
That Mrs. A Broom Waterfall Lane
** this book after my death
*** Adams
私の願い
私の死後はこの本をウォーターフォールレーンのA.ブルーム夫人へ
・・・そんな風に書いてあるように思います。
アンティーク市場で手に入れた本ですが、果たしてA.ブルーム夫人の手元を通ってきたのでしょうか。。。。?
ジョン・バニヤンの生涯と文学が詰まった、ずっしりと重量感のある本。
ゆっくりと頁を繰りながら、ブルーム夫人のこと、本を人に託すということ、そしてそんな文化があった時代を想ってみるのも、よろしいのかもしれません。
◆England
◆推定製造年代:c.1870年代頃
◆素材:紙、布、他
◆サイズ:約20×27.2cm 厚み約2.3cm
◆重量:1095g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、傷み、書き込み等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A























