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Friday

ヴィクトリアンの靴そして手紙/ Antique Brass Letter Clip Shoe Motif

 英国アンティーク、真鍮の靴型レタークリップ。















1840年に世界初の切手ペニーブラックが作られて以降、手紙量が爆発的に増えたヴィクトリア時代。


それらを効率的に仕分けるため、レタークリップは大いに役立ちました。手の形をしたレタークリップは今でも人気で、アンティーク・ヴィンテージ市場でよくみかけることがありますが、今回ご紹介するクリップは一味違うデザインです。



モチーフはなんと靴。紐がついており、細身の華奢なデザインは婦人用かもしれません。クリップのばねはしっかりとしており、葉書1枚でもしっかりとまりますし、かかと部分に穴が開いていますので、壁掛けとしてもお使いいただけます。




そして、出色はトップのダイヤモンドマークがしっかりと読み取れることです。



ダイヤモンドマーク(もしくはダイヤモンドレジストレーションマーク、カイトマーク)とは、英国ヴィクトリア時代において使用されたデザイン登録の刻印のこと。1835年に国会でこの登録の議題があがり、7年後の1842年から実用化され、1883年まで使われました。その後はもっとシンプルなレジストレーションナンバーとなります。


ダイヤモンドマークの特徴としては、菱形をしており中央に「Rd(dにはアンダーバー)/レジストレーション」の文字、トップには円形が乗っていて「Class of Material used/材の種類」が数字で表されています。ちなみに「1=金属」、「3=ガラス」などとなります。



その下のレイアウトは1845-1867年と1868年から1883年では異なります。今回のお品物に当てはまる1868年から1883年では、円形の下の数字は日付、菱形の向かって右のアルファベットが年、下が月、左が「bundle/梱包(ロット)」となります。どのアルファベットがどの月日を表すかは、対応表が出回っておりますのでそちらを参照いたしました。



以上の事から、このレタークリップが登録されたのは1872年1月30日となります。デザイン登録以降、3年間はその登録業者専有のものとなり、似た物を作ると罰金が科せられたといいます。3年間・・・やや短いような気がしますが、それだけ次々と新しいものが出来ていた時代ということなにかもしれません。


デザイン登録が1872年1月30日ですので、おそらくその日以降、その後数年の間に作られた品物なのではないかと推測いたします。それにしても、その後のレジストレーションナンバーは年だけになりますし、シルバーのホールマークも年のみの登録となります。月日まで登録し、製品に刻印するシステムは、アンティークにおいて私は他を知りません。英国ヴィクトリアンという時代の特殊さを垣間見るような気がいたします。




さて、ヴィクトリア時代に好まれたハンドモチーフは友情や愛などを表すといいますが、靴はどうなのでしょうか。


はっきりとした意味はわかりませんでしたが、グリム童話「シンデレラ」(1812年発刊)、アンデルセン童話「赤い靴」(1845年発刊)等、靴に重きを置いた寓話は数多く、それだけなんらかの意味を託せる存在であることは間違いないようです。


このレタークリップの靴はどんな想いを託してつくられたのでしょうか。



馬蹄のようにお守りとして

出かける=旅立ちをイメージして

手紙を持ってきてくれたメッセンジャーとして



考えれば考えるほど、靴のもつメッセージ性が広がってくるようです。





貴方のお手元でお役立ちいただける、ヴィクトリア時代の小さな靴はいかがでしょう。半足しかございませんが、世紀を超えてきた存在感と品格はきっとご満足いただけることと思います。


歴史と文房具を愛する貴方へお届けいたします。






◆England

◆推定製造年代:c.1872年1月30日以降数年の間

◆素材:真鍮

◆サイズ:長さ約11.2cm 幅約3.6cm 高さ約5.5cm

◆重量:56g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。

*クリップのばねはしっかりとしており、葉書1枚でもしっかりとまります。

*真鍮は薄手です。ずっしりはしておりません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A