手のひらに乗る小ささの、紋章付きアンティーク陶器。
素朴な白い陶肌に、EAST BOURNE(イングランド南岸の都市)の紋章が描かれた、クレステッド・チャイナ。
Crested China/クレステッド・チャイナとは、このように各地の紋章がついている小さな陶器のことをいいます。主にヴィクトリア時代後期から1930年代頃までに多く作られました。
ヴィクトリア時代、英国では鉄道網が発達し、一般庶民でも旅行を楽しむことができるようになりました。そして、旅行に行った先で欲しくなるものは、お土産。
沢山の物を飾り付けるヴィクトリアンの室内装飾において、お土産の小物はまさにうってつけのアイテムだったことでしょう。
そして、庶民が旅行に行けるようになった、といっても、まだまだいけない人は沢山いたでしょうから、行った先が一目でわかるようなものであれば、家に来たゲストにさりげなく自慢ができるというもの。
そんな理由から、小さくて持ち運びが容易、そしてご当地の紋章が描かれているクレステッドチャイナは、たいへんな流行となりました。
人の手の温もりが感じられる造形、そして絵付けはほとんど手で行われていたというクレステッドチャイナ。
このEASTBOURNEのチャイナは、古代ギリシア由来のアンフォラ(両手がついた壺)の形をした可愛らしいもの。
描かれた紋章のクレストにはSea-Horse /海馬、モットーは 'MELIORA SEQUIMUR' - We follow the better things/より良い方向へ。
当時の時代背景に想いを馳せながら、モットーをつぶやいてみる。
そんな時間をもつのも一興かもしれません。
◆England
◆推定製造年代:19世紀後半
◆素材:陶器
◆サイズ:高さ約5.5cm
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*製造時からと思われるスポッツや、底に若干の汚れ、柄や金彩の剥げなどがございます。
*大きな欠けやヒビなどはみあたりません。
*古い焼き物ですので、お取り扱いにはご注意ください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A