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Saturday

リネンを巻いて66フィート測ろう/ Antique Tape Measure by J.Rabone & Sons Birmingham

 英国アンティーク、革巻のテープメジャー。


















英国のアンティークマーケットで手に入れた革巻のテープメジャー。

直径約12cm弱と存在感ある大きさで、しっとりとしたブラウンのレザーが風格を感じさせ、鈍い金色の真鍮が良いポイントとなっています。

表面には以下の刻印がみられます。


JOHNE RABONE & SONS 
BIRMINGHAM
ENGLAND

そして真鍮金具部分には「66ft」の文字。その下の「No.390」はJOHNE RABONE & SONSの製品番号と思われます。背面には「RABONE'S RIGIDA TAPE」「TRADE MARK」。


まず、「J.Rabone & Sons」とは、イングランドの老舗ツール・メーカー。歴史は古く、1784年に Michael Rabone が定規などのツールの製造会社をバーミンガムで設立したのが始まりとされています。以来、定規の他、巻き尺や水平器、温度計などを製造し、他社へも製品を供給していました。

19世紀には多くのパテントを取得、イングランドでも屈指のメーカーとなっていきます。このころの屋号は「John Rabone & Sons」。1943年に法人化しますが、1963年に Rabone社はシェフィールドの James Chesterman and Co と合併しその後の表記は「Rabone Chesterman」となります。その後1990年にアメリカのツール・定規メーカー「Stanley/スタンレー」に買収されますが、一部の事業はまだ続いているとの情報もあり明確な現状はわかりませんでした。




当店では今までいろいろなRaboneの製品をご紹介してまいりました。直定規にノギス、水平器等々。そして今回はテープメジャー=巻き尺のご紹介です。


テープ長さは66FT(20.1168m)。テープの材はリネン、巻き始めは革で補強しており、Raboneとしてはかなりこだわったテープなのでしょう、名前を「RIGIDA TAPE」として商標登録までしているようです。

実際にかなりつかわれていたように見えますが、さすがに「RIGIDA TAPE」、途中に補修もなくきちんと動作するのは、さすがに老舗の仕事を感じさせます。巻き取るときに起こす金具も気持ちよいくらいきちんと動作しますし、つまみを起こすと見える「→WIND THIS WAY(こちらに巻く)」の文字が何とも素敵。まだまだこの仕組みに慣れている人が少なかったのかな、などど思います。



100年近く、もしくはそれ以上を現場の人とともに過ごしてきた革巻のメジャーは、そこに在るだけで手を動かすことの尊さを教えてくれるようです。

英国の老舗ツールメーカーの本気のひとしなを、ぜひお手元でご鑑賞ください。




◆England
◆推定製造年代:c.1900-1930年代頃
◆素材:革、金属、布
◆サイズ:直径約11.8cm 厚み約2.5cm+金具
◆重量:387g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色などがみられます。
*巻き取りの際、最後のほうはやや固く感じますが、最後まで巻き取れます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。



アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A