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Saturday

時代の変わり目、凛々しい一本/ Antique Walking Stick with Sterling Silver Grip 1919

 英国アンティーク、スターリングシルバーのグリップをもつステッキ。



















英国のアンティークフェアで手に入れた、ブラックシャフトにスターリングシルバーのグリップを持つステッキ。

英国のステッキとしては定番のカラーリングで、きりりと黒いシャフトとシルバーの対比が凛々しく、控えめな優雅さに満ちています。


細かな部分をよく見てみましょう。シャフト部分は木製ですが、ほぼ黒といえる色味に塗装されています。わずかに塗装の剥げがや汚れがみられますが全体としては良いコンディションといえるでしょう。長さは約90.5cmと、英国のステッキとしては標準的なサイズであり、持てば重さ166gとやや軽めですが、しっかりした手ごたえを持っています。


スターリングシルバーのグリップは丸みをもつトップと円錐形の組み合わせ。シンプルで端正な印象を持つフォルムです。


ホールマークを見てみましょう。使い込まれたせいか、大変薄くなっておりますが、ロンドンの豹、ライオンパサントは確認できます。デイトレターはおそらくシールドに小文字飾り文字の「d」。これは1919年の印です。メーカーズマークは確認することができませんでした。



1919年と言えば、英国はエドワード7世の息子、ジョージ5世の治世。

1914年から1918年まで続いた第一次大戦が終わり、英国は連合国の一員としてドイツを破って勝利を収めたものの、経済状態は厳しい状況でした。アメリカへの借金を背負う債務国となり、広大な植民地の維持に苦労していた時代でもあります。政府は、国民に戦争協力を求めた見返りとして1918年頃から普通選挙や女性参政権を部分的に認めはじめ、民主政治の時代が到来したといわれています。


1919年はそんな時代の変わり目の頃、といえるかもしれません。


それでも、首都ロンドンでは紳士はステッキを持って町を歩き、ゆとりのある層はこだわりの品を誂えていたことは想像に難くありません。このようなブラックシャフトのステッキは、身なりにこだわる紳士が夜の外出用としていたといわれています。きりりとした黒に、鈍く光る銀を備えたスマートなステッキは、夜の帳のなかでさぞ映えたのではないでしょうか。


様々な時代背景をそなえ、今なお泰然と在る凛々しき一本を、貴方のお手元にお届けいたします。




◆England
◆London
◆推定製造年代:c.1919年
◆素材:スターリングシルバー、木、金属
◆サイズ:長さ約90.5cm グリップ直径約3.4cm
◆重量:166g
◆在庫数:1点のみ



【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、アタリや凹み、変色等がみられます。
*ステッキはがっしりとしており、体重をかけてもほとんどしなりません。
*石突部分の金属も残っておりますが、ご使用時にはゴムキャップ等を嵌めることをお勧めします。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A