英国アンティーク、ポケット顕微鏡。
顕微鏡。
現代では電子顕微鏡を始め走査型プローブ顕微鏡、蛍光顕微鏡、超解像顕微鏡等々、一般人にはその原理を説明されてもさっぱりわからない素晴らしい機能のものが沢山ありますが、基本となる光学という考え方は、古代ギリシアで水を通したものの見え方を観察しだした頃から始まったといわれています。
顕微鏡の原型が出来たのは16世紀後半。オランダの眼鏡職人だったヤンセン親子が2枚のレンズを組み合わせて、物が大きく見えることを発見。複式顕微鏡の始まりです。その後の発展は前述のとおり。研究者たちの微細な物を観察することへの熱意には、ただ感服するばかりです。
そんな歴史を持つ顕微鏡ですが、今回ご紹介するのはかなりめずらしい、手持ち式の小さな顕微鏡です。
全長約10cm、真鍮のヘッドに上品なカーブを描く木製ハンドルをもち、一見すると普通の拡大鏡にみえるかもしれません。ただよく見れば、レンズはごくごく小さく、拡大してみることができるのはピンポイント。拡大率も大き目で、まさに顕微鏡なのです。
接眼部分のガラスはレンズではなく、素通しのフラットなもの。この部分は外すことができますので、お手入れも可能です。また美しいハンドルは、古艶を持つ木製で、独特の杢目を持ちます。濃淡のある杢目はローズウッドの可能性が高いと思われます。
1世紀以上前の英国でつくられた小さな顕微鏡は、どんな人が使ってきたのでしょうか。変わった形状から、かなりな数寄者の特注品だったのかもしれません。
見たいものを見る。知らないことを知る。そして考える。人としてとてもとても大切なことを、懸命に取り組んできた証のひとつである顕微鏡は、私たちに何かを語りかけてくるようです。
歴史と機能美を体現するアンティークのひとしなを、是非貴方の物としてください。
◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:真鍮、ガラス、木
◆サイズ:長さ約10cm レンズ周り直径約2.5cm
◆重量:36g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A