英国アンティーク、眼鏡用シャトレーヌケース。
19世紀に流行したシャトレーヌ(シャトレーン)、ご存じでしょうか。
ここで少しChatelaine/シャトレーヌのご説明をいたしましょう。辞書でひくと、以下の意味がございます。
・女城主、城主婦人
・大邸宅の女主人
・帯飾りの鎖(オーナメントを下げて使用した)
フランス語源で、英語でも同じ意味となります。
使い方としては、ポケットやベルトに挟むフック状のものにチェーン、その先にフックがついており、小さなオーナメントをそこに引っかけたもののことです。
もともとは城や屋敷の管理人が、鍵を身に着けるための用具が始まりと言われています。
18世紀から流行しだし、ハサミや指貫、鍵などをつけた実用的な物から、金や銀にエナメルや宝石をはめ込んだ宝飾品レベルのものに時計や小さなバッグ、香水瓶などを下げてお洒落に装うこともありました。
組み合わせるオーナメントによって、秘密のメッセージを表す・・・というような駆け引きも行われていたという話もございます。
19世紀後半の古い写真には、腰にいくつもの凝ったシャトレーヌを下げたレディの姿をみることができます。シャトレーヌのオーナメントは引っ掛けやすいようにフックがついていたり、チェーンの上端にリングがついているものが多いようです。
今回ご紹介するケースは、そのシャトレーヌ用のひとしな。用途は眼鏡用です。ヴィクトリア時代後半には、今回紹介する品物とほぼ同じ形で、スターリングシルバーで作られ、内部はレザーもしくはベルベットが貼られている高級シャトレーヌ用眼鏡ケースが多く作られたようです。
このケースはシルバーではございませんが、本体はダークブラウンのレザーで仕上げられており、シックな魅力に溢れています。上部には引っ掛ける為のフックがついており、そこからチェーンで下げる形となり、金属部分には細かな装飾が施されています。
一般の眼鏡は難しいかもしれませんが、細身のデザインならばおさまるものもありそう。
現代日本ではシャトレーヌを下げていらっしゃる方は少ないかと思いますが、鞄に上手く下げて頂いたり、和服の帯に下げていただくのもお洒落かと思います。
ヴィクトリア時代の習慣をさりげなく現代に応用する。
歴史を識る方にお持ちいただきたい、英国アンティークの小さな逸品を是非どうぞ。
◆England
◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃
◆素材:金属、革
◆サイズ:直径約15.5cm 高さ約34cm
◆在庫数:1点のみ
◆重量:48g
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、革の傷みや変色がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A