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鉤爪が掴むのは何 / Antique Victorian Desktop Sealing Stamp with Claw End

 英国アンティーク、猛禽類の脚をしたシーリングスタンプ。












英国のマーケットで手に入れた「Claw End」のシーリングスタンプ。



「Claw」とは鉤爪の意味ですが、18-19世紀英国では主として猛禽類もしくはライオンの脚先を言います。代表的なものとしては「Ball & Claw/ボウル&クラウ」(クラウ&ボウルとも)の装飾が有名。英国アンティーク家具でしばしばみられる意匠で、テーブルやキャビネットの脚先が、鉤爪が球を掴んだ形状になっているもののことです。


この意匠は英国では18世紀初頭からみられます。由来は中国の「竜が爪で球を掴んでいる」デザインからきている、といわれており、18世紀初頭にヨーロッパで東洋趣味=シノワズリが大流行したことからも、この説は正しいように思えます。東洋趣味はヨーロッパ伝統のモチーフと混ざり合い、ブリティッシュ・ロココともよばれる装飾へと進化しました。


英国の家具職人は龍の爪を、猛禽類(鷲や鷹)の爪やライオンの足に変えて表現しました。

まずは権威の象徴であるライオン。そして紋章学において「イーグル/鷲」は、鋭く、素晴らしい眼を持つため、「眼識」「勇気」「強さ」そして「不死」を象徴し、「空の王」であり、神のメッセンジャーでもあるとされ、大層好まれるモチーフでありました。



前段が長くなりました。

今回ご紹介するシーリングスタンプは、球こそ掴んでおりませんが、その猛禽類の脚先をモチーフとしたお品物。


長さ約11cmの脚先は、爪先や皮膚などの表現がリアルで緻密。迫力満点の仕上がりとなっております。

用途としてはシーリングスタンプですが、印面にイニシャルモノグラムの刻印はございません。オブジェとしてディスプレイいただくか、刻印の出来る方はオリジナル・シーリングスタンプとしてご使用いただくのもよろしいかもしれません。


販売していた英国のディーラーは「レターオープナーにもなる!」と主張しておりましたが、形状としてはなかなか困難のように思います。私も試しに爪先で紙を破いてみましたが、結果は惨憺たるものでした。(いえ、でもひょっとして何かコツがあるのかもしれません)


知恵や富、権力を掴む縁起のいいものとされてきた「Claw」モチーフ。

貴方の文具コレクションに加えれば、古くから潜む力を発揮してくれるかもしれませんが・・・いかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃

◆素材:真鍮

◆サイズ:全長約11cm 幅約6cm 底面(印面)約1.5cm角

◆重量:79g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、等変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*平滑面であれば印面を下にして自立します。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。


Todd Lowrey Antiques

by d+A