英国ヴィンテージ、ダグラスミニチュアの兵士フィギュア。
英国のマーケットで手に入れたミニチュアの兵士フィギュア。
リード（鉛）製の羊飼いや農場モチーフなどとは少し異なり、箱入りで兵士のモチーフであったため、興味を惹かれて手に入れてみました。リードの動物たちは基本的に子供の玩具で、プラスティックが一般的になる1960年代頃より前のものですが、この兵士たちはどのような背景があるのでしょうか。
箱には以下の文字がみられます。
DOUGLAS
MINIATURES
Regd.
MADE IN ENGLAND
「DOUGLAS MINIATURES/ダグラス ミニチュア」とは、1967年にジム・ジョンストンによって設立されたミニチュア製作会社。
きっかけはジムが自分の愉しみの為に兵士のミニチュアをつくっており、クラブまで設立したことからだったといいます。ダグラス ミニチュアの製品は、基本的に、歩兵 5人、もしくは騎乗フィギュア2体が、高地の戦士を描いたイラストの箱に詰められ、塗装の説明書が付属していました。（塗装済みセットもあり）コレクターには好評を博したようですが、1977年にはダグラス ミニチュアは終了し、一部の型は新しい模型会社「MJ Mode/MJモード」に引き継がれることとなります。
それでは、兵士たちをよく見てみましょう。
「三角帽/Tricorne」を被り、赤い軍服を着て銃を構える兵士五人。
三角帽は18世紀に流行した帽子で、軍だけでなく一般にも人気でした。大きなつばを3点で留めたことが特徴で、つばの大きさや留め方で様々なバリエーションがみられます。雨が溝から肩へ流れ落ちるようになっていることが機能のひとつではありましたが、前にかがむと目前に水が落ちる、というデメリットがあったため、徐々に二角帽（ナポレオンが被っていたタイプ）へと置き換えられていきました。
また、赤い軍服は英国軍の象徴でありますが、このフィギュアは袖などの折り返しが鮮やかな青＝ロイヤルブルーになっているのが目を惹きます。18世紀の歩兵連隊の制服は、折り返しの色で第何部隊かを識別していたので、ロイヤルブルーなのは「第一歩兵連隊」となります。
つまりこれは、18世紀の英国第一歩兵連隊の兵士フィギュアとなります。5人揃っておりますので、おそらくこの箱に対してはコンプリートセットであるといえます。（一人だけ足元の色が違いますが原因は不明です）
貴方のお手元に、小さな小さな18世紀の英国第一歩兵連隊はいかがでしょう。勇ましく銃を向ける先は、フランス軍かそれともロシア軍か。
歴史の一頁を手繰る手掛かりとして、ディスプレイするのも一興かと思いますが、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1967-1977年
◆素材：箱・紙 フィギュア・金属（錫合金）
◆サイズ：箱・5.7×9.5cm 高さ4.7cm フィギュア・高さ約2.7cm
◆総重量(箱+フィギュア5体）：46g
◆在庫数：1セットのみ
【NOTE】
＊古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、塗装の剥げや歪み、変色等がみられます。
＊箱のテープ留めには剥がれがみられます。
＊フィギュアは手で曲げられるほど柔らかいです。お取り扱いにはご注意ください。
＊お子様の為の玩具ではございません。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
